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お盆と海

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有り難し有り難し 15

小さい頃、祖母から「お盆は海を通ってご先祖さまたちが家に帰ってきて、15日にはまた海に戻っていかれる。お盆の海は地獄の窯が開いているからその時に海に入ると連れていかれるよ。絶対に行ってはいけない」と言われました。
子どもの頃に聞いたこの話は衝撃で、大人になった今でもその言葉を信じ、一度としてお盆期間中に海に行ったことがありません。
友人などから海に行こうと誘われてもお盆は行っちゃいけないということを話すといつも笑われます。
未だに信じている私はおかしいのでしょうか。悩みつつ、お坊さんたちはこの事はどう思われているのか、ぜひお聞きしたく質問させていただきました。

こんなことを質問してと思われるかもしれませんが、お盆も近づいたこの時期毎年必ず悩んでしまいます。
どうかよろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

迷信ではあるが理にかなっている

 こんばんは。海に遊びに行きたいけどお祖母さんの言葉が気になっているのですね。私は静岡ですが、私も「お盆に海に行ってはいけない」という言い伝えを聞いたことがあります。まあお坊さんなのでお盆は忙しいので海には行けませんが(笑)

 「地獄の窯うんぬん」は迷信ではありますが、この時期の海は危険な事は確かです。

 まず、この時期は「土用波」が発生しやすいです。土用波というのは、遠い場所の台風による波のうねりが打ち寄せてくるものです。
 もう一つは「大潮」です。お盆の頃は満月となるので、潮の干満の差が大きい「大潮」となります。干満の差が大きいという事は、潮が満ちたり引いたりスピードが速いという事です。気が付いたら近くまで海が来ていたり、油断していたら波に足元を取られる危険があるという事です。
 この時期の「土用波」と「大潮」が相乗した波エネルギーで、古来から被害が出たのでしょう。そのためあなたの質問にあるような言い伝えができたと考えられます。

 もちろん海は自然のものですので、甘く見てはいけません。いつでも注意が必要ですが、特にお盆の時期(晩夏)の海は、上記のような理由で危ないと思いますので、遊びに行くときは十分注意してくださいね。それでもせっかくの海です。注意しながら存分に楽しみましょう。

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おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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これからも言い伝えてはどうでしょうか

地域によって色々な風習や言い伝えがありますね。山がある地域では、お盆にご先祖様が迎え火を見て山から下りてくる、と言う風習もあります。これらの風習は仏教が日本に伝わるよりも昔からあるそうです。
恐らくあなたの住む地域で昔から言い伝えられてきたのでしょう。

それはそこに住んでいた先人達の経験も含まれていると思います。
例えばお盆の時期はクラゲが増えるとか、波が荒くなるとか、サメが出るとか。
何かきっかけがあってお盆の時期に海に入らないように言い伝えが生まれ、それにご先祖様が帰ってくる話や地獄の窯の話が合わさりながら言い伝えられてきたのではないでしょうか。
もしそうだとすれば、これからも言い伝えていくのがいいと思いますよ。
なお、海に入るのはいいですが、お盆の時期に海に入るときはよくよく気をつけて入ってくださいね。

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おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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質問者からのお礼

ご回答いただきありがとうございました。
私の地元も海に囲まれたところのため、昔は海難事故が多かったのかもしれません。
そんな中、犠牲になる人を増やさないために昔の方々が考え伝え、それをおばあちゃんが私たちに伝えてくれたのだと思えました。
迷信かもしれませんが言葉そのものを信じるというよりもその言葉の意味を理解し、海は怖い所でもあるというのをしっかりと受け止めて自分の子どもにも伝えていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

「お盆・お彼岸」問答一覧

お彼岸のお参りに行くか迷っています。

もうすぐお彼岸ですが、納骨堂にお参りに行くかどうか迷っています。 去年まで、お彼岸はお参りに行かなければという思いでお参りに行っていました。しかし、最近、自分の子ども時代を思い出し、父方の祖父母からあまり可愛いがられなかったと思うことが増え、祖父母の納骨堂に行くと、心の中で文句やひどい言葉ばかり出てきたり、感謝の気持ちがしっかりと持てず、上辺だけの言葉を並べてしまいそうで行くのを躊躇しています。 子ども時代ではなく、今現在見守っていただいていることに対する感謝を言葉にすることも考えましたが、心の中は黒々しているし、見られて喜んでもらえる生き方など全くできていないので、見守られていると感じると恥ずかしく感じています。なのでこれからも見守ってくださいなんて言葉も言えません。 祖父母に感謝しなくてはならないのにしっかりとできていないのも申し訳ないです。 こんなこと思っているのが酷いのですが、毎年お彼岸を憂鬱に感じていて、お参りに行くのが嫌だと感じてしまっています。ですがお彼岸なのだから行くべきなのではという気持ちもあります。 アドバイスをよろしくお願いします。

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回答数回答 1

お彼岸に仏様に手を合わせたいです。

お坊様にはいつも大変お世話になっております。 今年89歳になる実家の母についてご相談させてください。 母は認知症とは診断されていませんがかなり妄想が激しくなりました。 ・私が母の服を勝手に3着持って行ったまま返していない→現実は私は母の服をさわってもいない。母の妄想です。 お彼岸なので「仏壇に手を合わせに行きたい」と実家の母に電話をした所、「あんたが家に来ると大事な物がどんどん無くなるから来ないで!」と言われました。→私は今までに勝手に実家の物を家に持って帰った事は一度もありません。それをしていたのは私の姉です。私ではありません。 今回実家の仏壇に手を合わせる事ができなくなりました。悲しいです。子どもの頃からお彼岸、お盆にはお墓参りを欠かさずしていました。恐らく母が生きている間は私は実家の仏壇に手を合わせる事はできないと思います。 お墓参りをすれば良いのでしょうがお墓は姉が掃除をしていない為、荒れ果ててしまいました。私がお墓掃除をすれば良いのかもしれませんが実家から電車、バスを利用して一時間以上かかる場所に住んでいる為ホウキやバケツ等を持って電車に乗るのは難しいです。 姉とは縁を切っております。 今後、どの様に仏様に手を合わせたら良いのでしょうか?どうか教えてくださいませ。

有り難し有り難し 15
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お盆について。

いつもご相談を聞いて頂き、ありがとうございます。今回は、お盆の事について教えて頂きたいのですが…. 我が家は本家の為、仏壇があります。 お盆は、12日夕方にお墓参りに行き15日にご先祖様を送って行きます。 お盆の間は、朝に精進料理を作りお供えします。 おちゃと?茶湯をしに、親戚の人も必ず我が家に来られます。 このおちゃとが、私には嫁いでからの経験でした。主人の祖母が言うには、おちゃとをすればする程良い。お盆は、おちゃとを何回も何回もするのだと… 祖母が生きていた時は、皆のおちゃとの回数をチェックしていました。あの子は、今回はおちゃとが足りないとか。 私にも、あんたのおちゃとの回数は、少なすぎる!とか… 祖母が亡くなってからは、親戚の人も、お盆中に一度程度おちゃとをしにくらいになりましたが… そんな事もあり、私はおちゃとが苦手で好きではありません… 長男嫁の私は、お盆は本当に忙しく、ゆっくりおちゃとなどしている時間はないのです。 しかし、義父や主人は、おちゃとをしない私を罵ります。今にバチが当たる!と。 本当に私はバチが当たるのでしょうか?笑笑 また、お盆中はずっと精進です。肉魚を口にしてはいけません。若い食べ盛りの子供がいるので、正直精進は無理です。 愚痴っても仕方ありませんが、毎年お盆が苦痛です。ご先祖様には申し訳ありませんが、私なりに出来る事をする事で供養になりませんか? やはり、最後には、バチが当たるのでしょうか…

有り難し有り難し 27
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ