hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

一時的な常住とは?

回答数回答 1
有り難し有り難し 5

チベット仏教について調べておりますが、「一時的な常住」という言葉のがどうしてもよくわかりません。
ツオンカパによると常住とは「それ自体が消滅しないこと」だそうですが、これは一体どういう意味でしょうか?
一見永遠の実体を肯定しているようにも見えますが・・・。

また、「常住な物には未来(未だ生起していない状態)も現在(現に生起している状態)も過去(既に消滅した状態)もない、非時間的(dus bral)な存在である」、というのはどういう意味でしょうか?


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「ゲルク派における時間論の研究」(平楽寺書店)の精読のお勧め

akbcde様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

拙生は、まだ入手できておらず未読なのですが、根本裕史先生の「ゲルク派における時間論の研究」(平楽寺書店)には、おそらくそのあたりに関する詳しい解説があるのではないだろうかと存じます。

あとは、ツォンカパ大師の高弟・タルマリンチェン大師の「中論の難解だが重要な八つの点についてのツォンカパの講義の備忘録、ジェリンポチェのお言葉の通りに作ったもの」の中に、確か、業の効力に関することについての言及があったのではないかと存じます。

ご質問におけるところにおいては、やはり自性の徹底した否定としての「空」と共に、世俗的なありようとして一応は成立している「縁起」の理解が重要になってくるのではないだろうかとは存じます。

拙生も「ゲルク派における時間論の研究」(平楽寺書店)の入手を試みまして、精読することができましたら、また回答補足をさせて頂けることもあるかと存じます。

川口英俊 合掌

{{count}}
有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

回答して下さり有り難うございました。
私もそれらの書籍はまだ手に入れてませんので近いうちに購入しようと思っています。

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
回答数回答 1

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ