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母が病院に行ってくれません。

私は50代の母の身体をとても心配しています。

ヘビースモーカーでタバコをよく吸うためか咳をよくしているため、
何度も「病院行きなよ」と言うけれど全く動こうとせず。
なぜ病院に行かないのか理由を聞くと、
「病院に行くと見つけてほしくもない小さな病気も見つけられて生命保険とか入りにくくなるし」と、意味のわからない不純すぎる理由。
掘り下げて行っても無視されるかごまかされるかなので、そこから病院の話はしていません。

先日、一緒に温泉に行った時ふと母の胸を見た際、違和感が。
以前に生命保険の相談窓口にあった乳がんのセルフ触診サンプルで見たような、引き攣れたような部分がありました。
その日は観察するまでに終わりましたが、その後別日にスーパー銭湯に行った時にもどうしても気になり何度か確認しましたが、やはりおかしい。
でも、なんと母に声をかければいいのかわからないのです。

父はもう10年以上も前から女を作って家を出、ほとんど連絡もとらず完全な別居状態。
母方の祖父が亡くなった時も葬式に顔を出すこともないほどでした。
母も父も離婚しようとはせず、ダラダラと夫婦という関係を続けています。
母はそんな状況に「私は早く死にたい。愛犬も死んでしまったし、タバコでも吸って病気になって早く死んでしまいたい。長く生きてあんたらに下の世話させたくないし」と言っていたことがあります。
それを言われた時何言ってるのと怒りましたが、何も変わりませんでした。
そんな思いもあり、病院嫌いなこともありで、母自身も気づいているけれど見てみぬふりをしているのだろうと思います。

私には2歳の子供がいます。
出産前から今までずっと、精神的にも経済的にも母には迷惑をかけてきました。
なんとか母には長く生きてもらって、恩返しをしたいのです。
ですが、本当に何と母に声をかければ良いのかわからないのです。
私自身、口に出してしまうと何かが壊れそうで怖いという気持ちもあります。
本当に、本当に、どうすれば良いのでしょうか。

老い・介護・看病・病気
有り難し 7
回答 1
回答は各僧侶の個人的な意見であり仏教教義や宗派見解と異なることがあります。答えは一つとは限りません。多くの回答(法施)からあなたの人生を探してみてください。
回答僧

一乗寺

真慧

他のいのちの存在が私のいのちに気づかせてくれます

お母さま、心配ですね。
素人判断だとしても、予兆や不安があれば、とにかく何とかしたいですね。

仏教のおしえは、「因果の道理」を見ていくことにあります。
因果(いんが)、すなわち原因と結果ということです。

いま、私たちは結果(お母さんの体調、あなたから伺うお母さんの心理等)から、何かを導こうとしていますが、私たちの人生において、突き付けられる現実は、時に厳しいものであったり、受け入れがたいものであったりします。

お母さんも、検査を受けて何もなければ良いのですが、既に何らかの兆候を、ご自身でも自覚されているのかもしれません。にもかかわらず、病院を受診しない理由は、あるいはあなたが述べて下さったお母さん夫婦の関係や、様々なことの積み重ねの結果かもしれません。

ひとつには、それらの原因と思われるものを丁寧に訪ねて、解決(無かったことにするのではなく、別の見方、とらえ方を考える)していこうと、母娘や周りの方の力を借りていくことです。
原因を横において、結果だけを受けて病院へ行けと言われても、なかなか先に進まないでしょう。

もうひとつは、上記のことと共に、「お母さんのいのちは娘や孫にとって大切である」事実を、改めて伝えることかもしれません。
出産、子育てを支えてくれたとおっしゃいますが、まだまだ孫は手がかかります。そんな時、孫のおばあちゃんであるお母さんの存在がどれほど必要とされているか。そのことを丁寧に伝えましょう。

ひとは、生まれるときも、死のときも、実は孤独です。(『仏説無量寿経』より独生独死独去独来)
その孤独の現実は、いまこの瞬間も、「私の本当の苦しみを誰も分かってくれない」「私は誰からも必要とされていない」という、苦悩として襲い掛かります。

でも、あなたもお母さんも、そんな孤独な人生が、実は決して孤独ではなく、他のいのちから必要とされている存在であることに気づいているはずです。

私たちは自分自身の力で、私のいのちの尊さを見ていくことは難しいですが、孫の存在や、体調を気遣う娘の存在、そしてそのことを言葉や態度で示して下さるこころの通い合いのなかで、他の存在を通して私のいのちに目覚めていけるものなのです。

決して難しいことは申していません。お母さまに今一度、あなたは独りぼっちではないのだから、自分の身を大切にしてほしいとお伝えしてみませんか。


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