hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

自分よりすぐれた者とはどういうひとでしょうか

回答数回答 3
有り難し有り難し 55

旅に出て、もしも自分よりすぐれた者か、または自分にひとしい者にであわなかったら、むしろきっぱりと独りで行け。愚かな者を道連れにしてはならぬ。
「ブッダのことば」で読みましたが、自分よりすぐれた者、ひとしい者とはどういった人間をさすのでしょうか。どう判断するべきなのでしょうか。
そもそも、ひとと自分とを比較して優劣をつけることはすべきでないと思っていましたが、意図する内容が違うのでしょうか。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自灯明 法灯明

 これは、お釈迦様が亡くなる前に弟子に示された遺言です。「他者に頼らず、自己を依り処にし、法を依り処にしなさい」ということです。

 ご質問の「すぐれた者」とは、このような生き方をしている方を指すのではないでしょうか。自分よりすぐれた者、自分にひとしい者とは、能力の優劣や悟りの深さとかではなく、同じ道を歩んでいるかどうかだと思います。

{{count}}
有り難し
おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
このお坊さんを応援する

正師

心を迷いの状態から、明るみに導いてくれる力量のある自分がハッキリした人の事を言います。
道元禅師は仏道は正しい師匠の元で学ばなかったら学ばないほうがイイとさえ言っておられます。正師(しょうし)といいます。力にならない仏教は仏教であるようでも、実践生活で役に立たない仏教と言わざるを得ません。私も何百冊も仏教書を読みましたがぶっちゃけ役に立たないものばかりでした。なぜなら書いている本人が悟りを得ていないから推測ネタばかりなのです。実際の生活で、自分を救う、役に立つ、効果的な、キチンと救われる教えを提供してくれる人のことこそ、優れたる人、というべきでしょう。
我々の業界では悟った人のことです。
「無上菩提を演説する師にあわんには種性を観ずることなかれ、容顔を観ることなかれ、非を嫌うことなかれ、行いを考うることなかれ」と。
(日常生活でスクワレる悟り、実践的な教えを提供してくれる師匠に出会ったならば、立場をがどうだとか、見た目がどうだとか、悪いトコ探しだとか、行いがどうだとかとやかく言わずその方の元でしっかりと学ぶべきである)

{{count}}
有り難し
おきもち

ハラオチ〜気づく人・自分のフィルターを知っている人

聞いたことは聞いただけのことと知り、見たことは見ただけのことと知り、知ったことは知っただけのことと知る者どもでも、、、

Kakaさん、こんにちは。
自分よりすぐれた者とはどういうひとか。ひとしい者、おろかな者、とはどういうひとか。
どういうひとかが問題ではないように思います。
すなわち「上から目線で、あの人は素晴らしい!同レベル!ひっくいわ〜!と思考停止するな」。とくに「上から目線であの人は素晴らしい!」と思ってはいやしないか、がミソです。

“比較して優劣をつけることはすべきでない”と思いつつも、何かしらの判断をせねば、私たちは生きていけませんよね。
あっちよりこっちがいいな、とか。たとえば、選挙・レストランでの食事やお弁当。人生は選択の連続です。
ではそこに“自分との比較”が本当に無いのかというと、どうでしたでしょうか。
候補者同士を比較するだけではなくて、「この人に票を投じるくらいなら、自分の方がまし」。料理同士を比較するだけではなくて、「こっちを食べると、より幸せを感じるかもしれない」。
判断するのは自分ですから、どこかに自分が出てきます。当たり前のことです(誰かの判断に盲目的に従うことは置いといて)。

自分との比較はしていいのです。
ただその時の判断にたいして、どのようなスタンスをとるか?が問われるところなのだと思います。
すぐれた者、ひとしい者、おろかな者。その判断は自分やまわりに左右されている。くだした判断も、自分やまわりに影響をおよぼしている。
この事実にハラオチしていることです。深い部分で気づいていることです。それはどういうことか、と自分の言葉で考えられている表現できていることです。
とてもパーソナルな行為ですね。

きっばりと独りで行く。愚かな者を道連れにしない。
パーソナルなトレーニングをつむことの大切さを、説いているのだと思います。

{{count}}
有り難し
おきもち

臨済宗妙心寺派 陽岳寺 住職 1985年生まれ。 東京都江東区深川出身・...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

皆様、大変ありがとうございました。
自己を依り処にし、法を依り処、とはありがたい支えになります。

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
回答数回答 1

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ