人の人生が羨ましい
お忙しい中、私の悩みに耳を傾けていただきありがとうございます。
私は好きな人と結婚し、とても可愛い子どももおり、親も元気で、私自身も健康で幸せだと言える毎日を過ごしています。
ただ時々、私にも、もっと他の人生があったんじゃないかと強く思う事があるのです。
友人の話やSNSを見ると、素敵な家に住み欲しいものを買い、したいことをしている。
そんなキラキラとした他人の生活を見ると、結婚の為に辞めた仕事(小さな頃からの夢だった職業で今となっては、もう復帰も難しい)や今の生活の為に犠牲にしているものや手放したものを惜しく感じるのです。
あの時、ああしていれば。あの時、こうしていれば。
私はもっと幸せになれたんじゃないか。
本当に贅沢な悩みなのは分かっています。今の自分のいる環境に感謝もしています。
ですが、この気持ちをどうすればイイのか分かりません。どう納得すればイイのでしょうか。
私の心を救っていただけませんか?
よろしくお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
同感ですが、「目標の達成=幸福」では無いのです
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あの時、ああしていれば。あの時、こうしていれば。
私はもっと幸せになれたんじゃないか。
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同感です。他人の境遇を羨み、自分の境遇を呪う。他人の才能を妬み、自分の才能に失望する。ちょっと極端な表現をしてしまいましたが、誰しもが感じ、誰しもが体験することだと思います。私もそんな一人です。
浄土教系以外の寺院では、御祈祷という儀礼を行います。、「家内安全」「身体健全」「交通安全」「学業成就」「五穀豊穣」「商売繁盛」という祈願を頼まれます。
家族みんな健康で、平和で、学校の勉強もいい成績で、おまんまに不自由する事無く、商売も上手くいって欲しい。そういう願いです。
では、こうした願いが叶えられた時、私たちは幸せになれるでしょうか?これらの願いが叶わない時、私たちは不幸でしょうか?お金があることが幸福な場合もありますが、お金が人間関係を壊し不幸を招くこともあると思います。目標達成の結果、多くの財産を得たとしても、更なる物欲が生じ物欲に振り回される人生を送る場合もあります。目標達成の結果、社会的な地位や名誉を得たとしても、地位や名誉がその人を横柄にしたり尊大にしたりすることもあります。タイトルにも書きましたが、「目標達成=幸福」では無いんです。
しあわせは いつも じぶんのこころがきめる
という相田みつをさんの詩があります。この詩の根底には、仏教の教え「知足(ちそく)」があります。
「知足(ちそく)」については、私のブログに詳しく書いてますので、御参照下さい。http://blogs.yahoo.co.jp/dorinji/19688865.html
我々は、他人との比較で優越感を得て、自分を満足させようとしがちです。「あの人の境遇に比べれば、自分の方がましだ。だから、現状で満足しよう。」「あの人より、自分の方が収入が多い。あの人より、自分の方がいい家に住んでいる。」知足の教えをこう理解してしまったら、間違いです。Aさんより収入が多いと優越感を持っても、自分より収入が多いBさんと比較して劣等感を感じる。こんな結果になります。
我々が思い描いていた「幸せ」は、仮に現実に達成したとしても、本当の「幸せ」ではないのです。今有る現実をあるがままに受け留め、その中に有る「幸せ」を「幸せと感じ、感謝する」心をもつことが、大事だと思います。
そうだよねぇ
なるほど。私もそういうのよくなります。
ちょっと美人の女性と知り合いになったりすると、「あーあ、もうちょっと結婚を先延ばしにしていれば、こんな素敵な出会いがあったのに」なんて思っちゃうわけです(笑)
でも一方で、「あのときの出会いのおかげで、今こうやって妻がいて、子供がいるんだ」って思います。だってそう思いませんか?私は今でも妻との出会いの時のことを思い出すと、ご縁の力のすごさに心が震えます。あなたも思い出してみてください。やっぱあれって変更できない運命だったなぁ、良かったなぁ…って思えてきますよ。
今、あなたが幸せと思っているなら、それでいいじゃないですか?
人生は一度きり。今からやり直すことは出来ても、巻き戻すことはできません。
やり残したと思った事があるなら、今からはじめましょう。過去の事は悔やんでもどうにもなりません。
「SNSや友達の話」は、幸せだったり楽しかったりする時だけの話を書いたり話したりしているだけなので、普段はどうかはわかりません。普段はあなたと同じように子育てに追われ、家計をやりくりして、今日の晩ご飯のメニューを考えているのです。あまりうらやましがるような事ではないですよ。
SNSで他人がうらやましい話には、以前私が答えた回答もあるので参考にして下さい。
http://hasunoha.jp/questions/4008
質問者からのお礼
お忙しい中、丁寧なアドレスありがとうございました。
確かに思い返せば私と主人の出逢いは運命的でした。今、側にいられることが私にとっては当たり前ですが、その事を忘れていました。
〉他人との比較で優越感を得て、自分を満足させようとしがち
正しくその通りです。他人と自分を比較し幸せを測っていました。
私に欠けていたのは【知足】という考え方だったのですね。
それに気付けた時、本当に心が軽くなるのを感じました。
足るを知る
この事を肝に銘じ、日々に感謝をし大切に生きていこうと思います。
ありがとうございました。