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父親を亡くした子どもへの寄り添いかた

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有り難し有り難し 15

以前から拝見していましたが、ご助言をいただければと思う出来事があり、、初めて質問させていただきます。

娘の保育園の関係で親しくなった一家の旦那さんが、少し前に若くして病気で亡くなりました。
その家には2人の子どもがいますが、お母さんは気丈にがんばっています。
私もなるべく力になれればと思い、一緒にご飯を食べたり、話を聞いたり(とはいえあまり自分の辛いことを話さない人なので、世間話や仕事の話、子どもたちの話題ばかりですが)、大変なときは子どもたちを預かったり、、というようなことをできる範囲でしています。

子どもたちも小さいなりに(小学1年生と4歳)父親の死を理解しているのですが、特に上の子(男の子)は小学校という新しい環境に入ったばかりということもあるのか、穏やかだった以前とは違って最近はいつもイラだっているか、自分の欲求をまわりにぶつけて、意に添わないと一緒に遊んでいる妹やうちの子をいじめたり暴言を吐いたりしています。
この年頃の男の子は多かれ少なかれそんなものだとも思いますが、やはり寂しさや、どこにもぶつけられないモヤモヤが、怒りやイライラとなっているのではと思うと、かわいそうになります。

お坊様がたにお聞きしたいのは、
このような場合、周囲の大人は小さい子どもたちにどのように接すれば、少しでも安心感をあげられるか、そしてお父さんの死を、どのように扱えば良いのか、ということです。
子どもたちには特に、今までどおり何も変わらない接し方を心がけていますが、もし伝えてあげたら子どもが少しでも楽になれるような言葉があるのなら、伝えてあげたいです。

こうして書いていると、お坊さんではなくて児童カウンセラーに質問すべきことかしら…と思えてきましたが(汗)、色んなお立場からのご助言をいただけたらと思い、質問させていただきます。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

陰ながらの助けと笑顔

まず、皆の前では特別に扱わない、特別視しすぎないことです。
大人の目線からすれば「お父さんが亡くなってしまった子、可哀想に…」というような気持ちが沸いてしまうものでしょうが、100人からそれをされたら、かえってその子は特殊、特異に扱われてしまうことで、違和感・距離感・孤立感が増すものです。
いつも通り、普段通り、普通通りに接してあげると「ああ、この人は普通に接してくれる人だ」と安心感にもなると思います。

たとえ父は亡くなれど 父性 は いずれの処にもあり。
失えば自ずから見出さんとする力が沸く。
何れのところにも父をみる。何れのところ❝か❞に父性をみる。 了叡

勿論、亡くなられたお父様にとって代わることはできません。
ですが父親と同等の守りの役割は、他の方でもできることも少なからずあります。
人間は、本有の父性、本有の母性を内側から引き出だすことができます。

私は幼少の頃「親から構ってもらいたい時に構ってもらえなかった感が強い子ちゃん」でした。(自分で勝手にそう思った)
時折ふと思い出すことがあったのですが、小学四年生の時、全然関係ない見ず知らずの給食のおばちゃんがいつも私を見守るようなまなざしで❝看❞てくれていたのです。(自分で勝手にそう思った) よく目があいまして、いつもニッコリ。親のような目で見てくれていたのです。
(親戚のおばさんかと思った)
その全てを赦してくれるような、苦楽を呑み込んでくれるような、あたたかな視線を小4から25年以上経った今も覚えていました。人間がそういう表情ができることがまず素晴らしい。
先日、偶然、ばったり、その方らしき人にお会いして「ひょっとして新狭山小学校で、給食の配給のお仕事されていませんでしたか?(あまりの驚きに❝給食のおばちゃんじゃなかったですか!?❞と聞いてしまった )」
「ああ、随分昔に、そんな時期もありましたねぇ」と。
(T_T)
その時私は、母性や父性は、本人が欠けていればそれをちゃんと本人が望むものであり、
そして、一番近しいものに自ずから見い出すものであると感じました。
その子も、自ずから父性を望むはずでしょう。
あなたが最高の笑顔やお声かけを与えてあげてください。
「何だか分からないけど誰かに、何かに守られている感覚」は、時に、実の親すら凌ぐ強さ、支えとなるのです。 合掌

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有り難し
おきもち

蓮猫様、こんばんは。
他者への優しい眼差し、ありがたいです。

個人的な主観なので参考にできる部分があれば活用していただければと思います。

子どもには、何かを伝える役割よりも聞いてあげる役割の方が必要な気がします。
子どもからみるとどんなふうに世界が見えているのか、聞けるといいです。
イライラしたくてしているわけではない、なんかモヤモヤしてることがあったんか?と聞いたり、
今日はイライラせんでも入れて偉かったなとか、そんな言葉はどうでしょうか。

お父さんの死については成長につれその時その時で、意味は変わってくるのではないかと思います。
ただ、お母さんからみたお父さんの尊さが子どもたちに伝わっていて欲しいです。
・月夜のくじらという絵本があります。
お母さんが見るには、 もう少し時間が経ってから見た方がいいかもしれませんが、蓮猫様も一度見ていただけるといいなと思います。
人は忘れることが多いけど、お父さんの尊さを覚えていて欲しいです。

あとは、お母さんの健康ですね。
・お母さんが父母の役割を一人で抱え込まないこと。
お母さん自身が父の役割、母の役割を客観的に把握できそうでしょうか。。
その上で、自分でできること、他を活用することの整理ができると、大変さ、余裕のなさも、改善可能になるきっかけを持てると思います。

子どもさんの接し方で思うのは、何かをしてあげるよりも、蓮猫様が彼らにありがとうと言える関わりが増えるといいなと思います。

以上、文章からの憶測で勝手に言葉を並べてしまいましたが、今なされていることだけでも、十分心強い存在になっていらっしゃると思います。

あくまで、保育やスクールカウンセリングの現場経験から思うことなので、遺児支援のテキストと視点は違うかもしれませんが、参考になる部分があれば活用ください。

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有り難し
おきもち

1973年生まれ。みずがめ座O型。1日1答を心がけます。 福井県社会福祉...
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質問者からのお礼

泰庵様
色々と言葉足らずだったにも関わらず、ご推察いただき丁寧にご回答いただきまして、ありがとうございました。
「伝える」よりも「話を聞く」、彼らに「ありがとう」と言えるような関わり…、本当にその通りですね。「何かしてあげなくちゃ」と能動的なことばかり考えていましたが、ちょっと冷静になれました。
彼らが辛いときに頼れる大人の一人でいられるよう、自然体で見守っていこうと思います。
お母さんも周囲に弱音を吐かないので心配ではありますが、現実的な人なので色々ありながらもなんとかやっていけると思っています。こちらも友人として、頼りたい時には頼れる存在で在りたいと思います。
『月夜のくじら』も読んでみます…。
本当にありがとうございました。

「助けたい・寄り添いたい」問答一覧

寄り添ってくれる人を信じ、支え合いたい

いつもお世話になっております。 母として、妻として、毎日が過労で押しつぶされそうになるほどのここ数年あまりでした。 その苦しみから「離れてもいいんじゃないか」という一つの選択肢が現れ、じっくりと行きつ戻りつの今日この頃です。 前回の質問、結果的にはお坊さんのお言葉に絡まった心を解かれ「伝えた」ことで新たな進展・深まりがありました。 また前々回の質問にも深謝の限りです。 その節は本当に、ありがとうございました。 私を助けてくれた相手は、 悲しみをこぼせる人 その時背中に手を当ててくれる人 「なんでも、何時間でも聴きます」と胸に手を当ててくれた人 一緒に「おかしいこと」には憤ってくれる人 自己実現への相談に乗ってくれる人 「あなたが努力家だと、わかっています」と認めてくれた人 私の夢が叶い、将来互いに仕事仲間となることを楽しみにしてくれる人 本を貸したお返しに「僕のも良かったら」と差し出してくれる人 自分についてきてほしいと、遠回しに私を待っていてくれる人 自分の身を多少犠牲にしても、荷物を取ってくれる人 「焦らずに自分のペースで」と、必要なブレーキをかけてくれる人 しなやかな体力のある人 大切なことを伝えるためには、あえて強い声・まなざしもくれる人 むしろ、私の前では作り笑顔はしない人 「僕には気を遣わないで」と強く放つ人 「直感」で選ぶ人=ここ一番の決断力がある人の 観察、傾聴ののち熟慮したうえで客観的なアドバイスをくれる人 自分の使命感にまっすぐに、仕事を増やしたいと燃えている人 「結婚したい、けど(今は)できない」と率直に投げてくれた人 私を必要としてくれ、私が楽になれるように心も体も知恵も捧げてくれる人 もちろんまずは、「離婚を経てから」ですが、心をえぐられ続ける関係の家族とは、いったんリセットし、夫も私も子もお互いに幸せになれる第二の人生を歩みたいと考えています。 良き相手の存在を感知した深く狭い付き合いの親しい女性友人は「ゆっくりね」「よかったね」と、有り難く共感と心強くエール・GOサインをくれます。 彼の職場関係の仲間も同じく、ウェルカムで関係を育んでくれています。 このまま流れに従い、相手が望むのであれば、私を選んでくれるのであれば、慎重に、焦らずに…つらく痛い心の胸騒ぎをどうにか新しきご縁の手と真心で鎮めながら、毎日を積み重ねていきたいです。

有り難し有り難し 17
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人に寄り添えるようになるには

約一年前から、夫が慢性疼痛で、昼も夜も痛みに耐える日々を送っております。 疼痛は『過度なストレス』が続いた時に、脳が混乱して、触れただけでも激痛、というような状態を作ってしまう鬱の一種のようなものです。 もともと神経質な上に、コロナ、事業のこと、両親の離婚問題、経済的な問題などなど、いろいろなことが重なって起きたことが原因だと思います。 夫から疼痛を早く治したいからもっと寄り添ってほしい、と求められます。 夫のいう『寄り添う』、とは常に相手を視野に入れ、気遣い、自我を抑えて相手に合わせる、自分がやりたいことではなく相手が求めることをする、というようなことです。 夫は私(人)に対してそのようにしているそうですし、実際に私が落ち込んだ時には全集中で対応してくれます。 そう言われて、いかに私が自分の人生で人に寄り添うことが出来ていなかったか、を痛感しております。だから夫が疼痛になったとも言えます。 これを機に人に寄り添うことが出来るようになったら、素晴らしいと思いますが、とても難しいようにも感じます。 実際には、癒やすどころかもう夫と離れたいと思っている自分も居るからです。 でもこんな自分で独りになっても、孤独な人生だろうと想像します。 人に寄り添うことについて、何か教えていただけたら有り難いです。 どうぞ宜しくお願いいたします。 追記:夫の不眠症は、疼痛の処方でもらった睡眠導入剤で今は緩和されています。ただ、私の抑えられない眠気は、疼痛の主な原因になっているようです。

有り難し有り難し 11
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精神科主治医の「回復ポイント」になりたい

 いつもお世話になっております。昨年の暮れから今年の1月 中旬まで、普段通院している病院に入院しておりました。  その際、外来も担当してくれている先生が、献身的に治療して くれました。  毎週面談があったのですが、 「改めて、ロータスさんの家の話、亡くなった親御さんたちの話 (成育歴。ケアに大事な手掛かりとなる)を詳しく聞かせてほしい」 と言われたので、話しました。先生は、一言一句漏らさずカルテに メモを取りながら、眉間に皺を寄せていました。  ある夜、廊下の死角に隠れて、医局に入る先生を驚かそうと思い 飛び出したら、先生の上司の先生で、やんわりと、 「あんまり、そういう事しないほうがいいよ~」 と注意されてしまいました。薬を飲みにナースステーションに 行ったら先生がいたので、先生が来たと思い込んでやらかしたのです。  看護師さんに、軽い気持ちで「やらかした~」と話したら、なぜ そういう事をしたのか尋ねられました。 「なんか…先生とか支援者さんに甘えたくなっちゃうんですよ」 と言ったら、 「じゃあ、その『甘えたい』って気持ち、先生に言ってごらん」 と言われました。  そして、成育歴を話した後、ふと、 「気持ち悪いって思われちゃうかもしれないんですけど…その… 先生たちに、甘えたくなっちゃって」 と言ったら、 「大変な家で育ったんだから、しょうがない。別に、かまいませんよ」 と、受容してくれました。  退院後初めての診察で、やらかした夜の話をしたら、先生は、 机に突っ伏して、「聞いたよ、看護師さんから!」と言って大笑い していました。クールな先生がそこまで笑う姿は新鮮で、それを 見た瞬間、普段激務の先生に和んでほしい、先生の「回復ポイント」 になりたい、と思うようになりました。体を壊してほしくないので。  先生は、病棟と外来を兼務し、ロクデナシどもと毎日やり取りして、 消耗しています。看護師さんにも、 「先生、帰るときヘトヘトだから、大好きなら、労わってあげて」 と言われました。  先生は、冗談の類が通じません。エイプリルフールも、好きでは ないそうです。何がリフレッシュになるのか聞いてみようかと思い ましたが、個人的な事を聞くと、「ヒミツ」と言われてしまいます。  どうしたものでしょうか。くだらない質問ですが、ご高見を 頂けましたら幸いです。

有り難し有り難し 8
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精神疾患があったかも知れない夫との離婚

元夫との離婚についてです。結婚直後から精神的DVがあり、私が適応障害になって仕事にもいけないほど悪化したことからまだ好きな気持ちがあったものの行政機関の助けを経て逃げるように離婚しました。 離婚当時はうつ状態に近く自分を立て直すことに精一杯で相手の事まで考えられなかったのですが、最近になって元夫の生育歴や行動を落ち着いて調べていくと愛着障害からくる人格障害や強迫性障害などの症状と一致しました。本人に病識はなく、社会的にも迷惑をかけるところまでいっていないのでグレーゾーンなのだと思います。 元夫は自己中心的ではあったものの、生きずらさに悩みを抱えていました。ただし、「自分は悪くない、周りが悪いからオレは上手くいかない」という発想でしたが。 前述したように元夫に病識はなく、おそらく周りも気が付いていません。単純な嫌がらせではなく病気からくるものであればもう少し様子を見ても良かったのに、と離婚を激しく後悔している自分がいます。 この思いをどのようにしたら手放す事ができるでしょうか。 また、一度は結婚するほど好きになった相手であり、出来ることなら適切な治療を受けて楽になって欲しいという思いがあります。 離婚時に逃げるように去ってしまった後ろめたさから交流は一切していません。私は元夫にこの事を伝えたほうが良いのでしょうか。

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主人に対しての申し訳ない気持ち

私は8年程前に離婚し、その1年半後に今の主人と再婚しました。 再婚当時私は45歳で、子供は授からないとあきらめていました。 なので主人にはその旨を初めに伝え、そんなこと気にしないと言ってくれたので再婚することになりました。 元主人から離婚を言われましたが、離婚の何年も前に元主人が浮気をし、その時離婚して欲しいとお願いしましたが信用取り戻すとか色々言い、その時は離婚しませんでしたが、その日を境に相手に対してしてあげようと思う気持ちが薄れて行き、家事等を適当にするようになりました。それは私のいけないところだったのかもしれません。 その元主人との共通の友達から最近双子の子供が出来たと聞きました。 今では本当に元主人に対して恨みも妬みも未練も全くなく、よかったねって思ったのですが、その気持ちと同時に主人に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 元主人は離婚後私より若い奥さんをもらえば子宝に恵まれるのは当たり前の流れです。 でも私はどんどん年を取り、子供が産めない年齢になり今の主人と再婚し・・・ 頭ではわかってるのですが、どうしても心のもやもやしたものが取れません。 主人に対してごめんねって気持ちが大きいです。 もちろんこんな気持ちでいることを伝えてはいません。 自分の気持ちの持って行き方が今分からなくなっています。 主人には感謝の気持ちでいっぱいで本当に大切で、何年経っても大好きです。

有り難し有り難し 11
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ