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母の遺志を叶えたいけれど…

回答数回答 2
有り難し有り難し 16

4月19日に母が急性大動脈解離で突然亡くなりました。
生前、母はお墓には入りたくない、遺骨を石にしてほしいと言っていたのですが、真剣に話をすることもなく逝ってしまいました。
亡くなってから調べたところ、石にするには遺骨の全てではないこと、残りは散骨できるとのことですが、分骨することに抵抗があります。
弟は、父と一緒に納骨するのがいいと言うのですが、それでは母の遺志を無視するようで悩んでいます。
お墓には入りたくないと言っていた母の気持ちを無にして、納骨してしまったら、母は悲しむでしょうか?
もっといろいろ話をしたかった。
なぜお墓には入りたくないと言ったのか、ホントの気持ちをもう知ることはできないので、苦しいです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

勝手なことを申し上げるようで恐縮ですが…

お悔やみ申し上げます。

故人の遺志…最後のお母様のご希望ですから、尊重してあげたいお気持ちはよくよく分かります。しかし、故人の遺志というものは子や孫、子々孫々を思いやってこその遺志であろうと私は思います。最愛の我が子を苦しませる言葉は遺志ではありません。ただの我が儘です。私というお坊さんはそう考えていますよ。

我が儘というのは煩悩です。でも、お母さまはりか様に送り出してもらい、そしてお葬式のご導師様に導いてもらい、成仏への道を歩まれています。成仏とは悟りです。煩悩の消滅です。我が儘心の消滅です。今ごろお母様はりか様の苦しむ姿をご覧になって、後悔なさっているのではないかなと思いますよ。

それにですね、お墓に入ったからといってお墓の密室に閉じ込められるわけではありません。仏様の世界で仏の生命を授かることになります。お墓やお骨は遺された者が拝むための指標です。いわば仏様の世界への門や窓のようなものです。
キリスト教徒の方々だったら、最後の審判の日に復活するまでお墓の中で眠っているという話もあるのですけどね。でもそれは私たち仏教徒には関係ありません。この認識のズレは中高年の方々に多いです。
きっとお母様は「あぁしまったなぁ、早とちりで変な遺言しちゃったなぁ…子供たちが気付いてくれると良いなぁ」と思われるのではないかなと、私は思います。

どうか生きているご家族の皆様が心安らかにお参りできる形をご相談なさってください。
お母様のご冥福と、りか様、ご家族様の心身のご健康をお祈り申し上げます。疲れやすい時節柄、どうぞ話を焦らずご自愛ください。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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49日忌まで待ってみる

りかさん、はじめまして。質問を拝読いたしました。

りかさんのお母さまは、4月19日に急性大動脈解離で亡くなられたのですね。本当に突然のことだったと思います。りかさんは、心の準備もできないままにお母さまとの別れが来てしまい、土惑っておられることと拝察いたします。お悔やみ申し上げます。

さて、りかさんのお母さまは生前に遺骨を石にしてほしいと言っていたのですね。遺骨を石にするのは手元供養の一種のようです。ペンダント型の入れ物に遺骨を少しだけ入れて常に持ち歩いたり、遺影とともに手元に置くことを「手元供養(てもとくよう)」と言います。遺骨を石にするというのは、遺骨を石と混ぜて成型しペンダントやブレスレットに加工して、ご遺族がいつも故人と一緒に居られるようにするものです。

私の想像ですが、お母さまは亡くなった後も、りかさんや家族とずっと一緒に居たいと思い、手元供養をしてほしいと願っていたのではないでしょうか。

りかさんは分骨することに抵抗があるようですが、手元供養に使用する遺骨は数グラムです。それ以外の遺骨はお墓に納骨しても差し支えないと思います。

命日からすると、49日忌を迎えるのは6月初めになります。それまでは、お母さまの遺骨はりかさんをはじめご遺族と一緒に自宅で過ごされると思います。その間にお母さまの遺骨をどうするのかを相談されてはいかがでしょうか。結論が出なければ、百か日忌や一周忌など節目のときまでに考えていけばいいと思います。

慌てずに、まずは49日忌まで待ってみましょう。お母さまのことをふと思い出すこともあるものですから。

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徳島県の高野山真言宗寺院で住職をしています。 本山布教師心得として自坊の...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
どうしてお墓には入りたくないと言っていたのか、その訳さえわかれば決心もつくのですが…。
手元供養というのは、私が生きている限りそばにいてもらえるかもしれませんが、私が死んだら…、息子が死んだら…などと考えると不安です。

徳島のお坊さんなんですね。
母は生前、徳島で暮らしてみたいと言っていましたので、なにか縁を感じました。

大慈様

ご回答ありがとうございます。
母の最後のワガママをできる限り受け入れたいのが今の心境です。
なぜお墓に入りたくないと言っていたのか、その本心を知ることができないのがつらいです。
もしかしたら、私の知らない何かが一族であったのかも知れません(笑)
死んでからも一緒にいたくないほどの何かがあったのかも知れないし、お墓じゃなくていつでもそばにいたいという気持ちだったかも知れないし、お盆やお彼岸しか行かないお墓がイヤだったのかも知れません。
死人に口無しとはこういうことなんだって思います。
夢の中でもいいから、母さんと話がしたいです。

「納骨」問答一覧

母が亡くなりました

はじめまして どこに相談すれば良いのか迷い、こちらに辿り着きました 数年前に立て続けに私の長女、弟が亡くなり、2年前に施設入所した母が4月に亡くなりました 一族のお墓がある訳ではないので 長女、弟は合祀墓に埋葬していますが、問題なのが母の納骨です 母は再婚し、 先に亡くなった再婚相手の方のお墓があります その方とは生存時2度会っただけです 母が施設入所した時から放置するのもいけないと思い、母の代わりにお墓参りをして、母の現状を報告していました 母はそのお墓に納骨を希望していた様ですが、 私にとっては他人様、 私の子供達にも相談しましたが、皆、無関心で、おばぁちゃんが入っても墓参りに来る事もないし、ましてや知らない人のお墓を継承する気はないと言います 今後、 お墓の管理費が引き落としにならなければ、書類に記載した連絡先も繋がらないので いずれは撤去になると思います。 母をそのお墓に納骨するのも 合祀墓に入れるとしても 私は不定期な仕事で収入が安定せず、生活していくのが大変で お金の工面ができません(長女、弟、母は死亡保険などに加入せず、財産、貯金一切ナシ、子供達にも相談しましたが厳しい様です) 今、お骨は期限付きで葬儀社に預かって頂いています 25日が四十九日にあたります 粗末には扱いたくはありませんが 現状が厳しく どおしたら良いのか? 悩んでいます お手数おかけしますが アドバイス頂けたら幸いです よろしくお願い致します

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終活を始める

現在48歳です。以前はこちらでたくさん自身の結婚できなかった後悔を随分と聞いていただきましたありがとうございました。 恋愛や結婚をあきらめるに当たり、かなりエネルギーを使いましたが以前に比べると少し気持ちは穏やかになりました。もちろん、一生気持ちを受け入れることは出来なさそうです。 40代は仕事で様々に経験をさせてもらい、部下持ちの管理職もさせてもらっています。また、英会話も身につけつつあり(スクールに通って9年目です)、仕事でも活用でき、ひとりで海外旅行しては英語修行を時々しています。 まだまだ、人生長いかもしれませんが、人生いつ終わるかもわかりません。50歳も控え、そろそろ自分の人生の最期を考えながら生きたいと思っています。ライフイベントも親を見送り(ありがたいことに今は二人ともピンピンしています)、あとは自分自身の死だけだと思い、終活を考えています。 そんななか、やはり、自分がつらいのは自分の人生に恋愛なかったということです。今のままでは死ぬ瞬間まで「恋愛してみたかった」と言いながら死にそうです。 女性が好きになってくれる容姿や性格が無かったのがとても恥ずかしいです。人に恥じることなく、ひとりで人生を閉じるに今から始められる就活はなんでしょうか?

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先日、祖母が亡くなりました。 火葬場で働く私は、自ら希望して祖母を火葬し、きれいなお骨となって収めることができました。 孫である私に火葬されることについて、親戚や知り合いからは「とても良いことだね、ばあちゃんも喜んでいるよ」、「そこまでしなくても」等、様々な意見がありましたが、お坊さんは身内が身内に火葬されることについて、どうお考えになるかお伺いしたく思います。 祖母については、私が生まれた時からずっと一緒に、一つ屋根の下で暮らしていました。いつも優しく元気で、自分より他人を優先する祖母でした。怒られたことは1度もありません。亡くなる数か月前から入院をしており、私がお見舞いに行った1週間後に亡くなりました。 大変お世話になった祖母を自ら火葬したことについて、後悔はしていませんが、ふとした時に「ばあちゃんは孫に火葬されてどう思ったかな」と考えることがあります。理由は、祖母は認知症が進んでいたこともあり、火葬場で働いていることを私が伝えていなかったからです。認知症は進んでいても、話の受け答えは問題ない時期もありましたので、火葬場で働いていることについて、祖母はどう思ったのか聞いておけばよかったと、今になって少し気になっています。 お手数をおかけしますが、ご回答をいただけると幸いです。

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