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親と子供の死

回答数回答 1
有り難し有り難し 12

私には離婚して4年間会えないままの子供が居ます。先日、その子が末期癌だと前妻から連絡きました。一年後の生存率が20%とのこと。前妻は再婚しており、今のご主人に気を使って、会わせて貰えませんでした。一方、母親が5年のがん闘病の末、ホスピスに入院し、後数週間と言う状況です。
よく、親の死は子供への最後の試練と言いますし、受け入れようと気持ちを整理していたのですが、子供の死が近づいてることを知り、どうしていいか分かりません。気持ちが整理できる何かヒントをいただきたく。
よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

後悔より感謝。憶念

おはようございます。
親が子を想うお気持ちしっかり伝わりました。

ご縁ある人が大変な状態であるお気持ちお察しします。

誰かのせいにせず、ご自身の気持ちの整理の方法を問いたいというご質問もありがたく感じます。

まず、死を受け入れるという視点について確認させてください。

死は誰にでも起こりうるものです。
受け入れるべきは『誰かの』死ではなく、身近な存在を失うことに伴う押し寄せる『自分の感情の波』です
考えるべきは、余命聞いた『自分の心』に起きる後悔や無力感です,

そのエネルギーは強く、自分自身で向き合って受け入れることは簡単じゃないです。
誰かの何かがきっかけであれ、自分のことを自身で受け止めきれない矛盾が悩みや苦しみの原因になる場合が多いです。

ご質問文を拝見していると、子どもさんだけではなく、ご両親も介護やケアが必要な多重ケアの状態では僧侶の私でもキャパオーバーです(経験済みです)

大切な子どもさんの死そのものを事実を変えることはできませんが、受け止め方や余命宣告に伴う感情の少しばかりの変化へのアドバイスは可能です。

子どもさんの余命状況を教えてもらえる関係性はあるならば、まず、するべきは自らの赦しや後悔ではなく、前妻様とその夫様へのねぎらいと感謝です。

何もできなくて申し訳ないが、近いところで看病していただいてることへの感謝と見舞いをすることはいかがでしょうか。

易しいこととは言えませんが、まずは自責の念より他者へのねぎらい、感謝、礼節の感情を持ち合わせることができると少しは気持ちが軽くなり、整理の道筋が明らかになるかと思います。

コロナウイルスのこともあり介護施設や病院の見舞いや面会以前より難しいです。

とはいえ、会えなくても、子から教えてもらったことを考えたり想い出し、見つめ直すことはできます。
子を想うことも立派な仏道の実践です。

離れていてもよい関係に変化することを念じています。

++++++
拙い文章へのお目通しと返信、ありがとうございました。

私が長女の立場なら『後悔を武器にし、ご自身に自責の刃を向けちゃダメ!たかぼう様も私の大事な家族』と言います。

そして、たかぼう様からは生死を超えて『10年先も100年先も大事な大事な私の娘』という言葉をいただけると安らかな道に至るかと思います。

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有り難し
おきもち

1973年生まれ。みずがめ座O型。1日1答を心がけます。 福井県社会福祉...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。何度も何度も拝見させていただきました。なぜ自分ではなく、周りの大切な人に起こるのか。本当に自分を許せなくなります。
なかなか整理ができませんが、気持ちを整理できればと思います。
しかしながら、感謝の気持ちを持つというのは、大切なことと気付かせていただきました。長女にも「産まれてきて、お父さんにしてくれてありがとう。」前妻にも、「我が子を産んでくれて、ここまで立派に育ててくれてありがとう。次女を引き続きよろしくお願いします。」ご主人にも、「これからもよろしくお願いします。」と、ご縁のある方々に、お礼と感謝を伝えるようにします。ありがとうございます。

「癌・末期ガンと向き合う」問答一覧

癌の母、現実逃避の父

末期癌の母がいます。 あちこち転移していますが去年までは普通の生活ができておりました。ですが年始に足が腫れ歩けなくなり、骨転移が神経に障っているのと下肢の血栓で入院中です。 月末の退院後は元通りの生活とはいかず、幾分か歩行に問題が出るとのことです。抗がん剤も打ち切ることになるので、終末期の準備と覚悟も必要になります。 コロナ禍では入院すると面会もできませんので、できる限り在宅でと思っています。 なのでヘルパーさんを入れることも視野に入れ病院と相談をしておりますが、実家は物が溢れており、まず掃除から先にと思っているのですが、父が拒否します。 父は私と仲はよい方ですが、気持ちの弱い方で頑固。母が元通りになって帰ってくると信じて…信じようとしていて、掃除して手すりをつけることを退院してからと言い張って、話も聞いてくれません。 父が冷静に話を聞けないので病院との調整役は私が全て引き受けていますが、限界を感じ病院の相談機関には相談をしています。 退院前に父と私と看護師さんで面談をし、説明と説得をお願いしています。 多分今の時点でできることは全てできていますが、今後、父の気持ちを尊重しつつ母の生活の質を維持していけるのか?その調整が上手くできるのか不安です。 弟がおりますが、義妹は第二子妊娠中ですし、弟と父の仲が悪い為そこにも注意を払わないといけません。 今日もやんわり掃除の話をしましたが、退院したら!と話を聞いてもらえず、その度に無力感に襲われます。 向き合わない父に腹が立つわけではありません。ただ、困り果てています。 私だって、母がいなくなる準備なんて少しだってしたくない。全部投げ出してしまいたい。泣いて泣いて眠れない日もあります。 でも最後まで母が母らしくいられるように努力したい。 父に時間が必要なのはわかっていますし、ゆっくり進めるしかないのでしょう。 ただでさえ、父は一昨年長年介護してきた母(私の祖母)を亡くし、最近やっと立ち直ったところです。また失うことなど考えたくないのでしょう。その気持ちは痛いほどわかるのです。私も大好きな祖母でしたので。 でも、母について気持ちを共有できるはずの父がこの状態で、私一人先を考えなくてはいけない、この状況が叫び出したいほど辛いのです。 私はどのように両親と向き合うべきでしょうか。

有り難し有り難し 22
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