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あまりにも理不尽、神も仏も無いですか。

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有り難し有り難し 25

女手一つで育ててくれた母が癌になり、余命僅かです。
母は父の裏切りで離婚した後、子供の為に働き詰めでした。40代で髪は真っ白になったそうです。
苦労だらけの人生でしたが、ようやく定年後にゆっくり過ごせる時に癌が発覚しました。
しかも、漿液性癌と言う珍しい癌で予後が悪いものです。
母は常に周りの為に動き、みんなが嫌がる事も進んで引き受けるような人です。
そんな徳を積んだ人生を歩んだ母が、今は末期癌の痛みや苦しみでもがいています。
なぜ母がこんな目に遭うのでしょうか。
なぜ運命は最期まで苦しめるのでしょうか。
世の中、太々しい人や性悪な人の方が長生きして最期まで人生を謳歌しています。
神も仏も無いと思いました。

2024年3月14日 11:22

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

理不尽さに目を向けるより

 こんばんは。お母様、本当に懸命にあなたのことを育ててくださったのでしょう。ありがたい愛とご縁の中で、あなたは育ってこられたのですね。
 そのお母さんが癌と診断され苦しんでおられる。「なぜ!」と叫びたくなる気持ちも分かります。
 そして、もし理由が分かったらどうしますか。過去に戻って検診に行かせたり無理をしないよう、あなたが代わりに何かをしますか。
 けれど、時は巻き戻せないので、それらは無理な相談です。
 ですからどうか、今この残された時間をどう過ごすか。今まで受けた愛情をどのように返すか、感謝を伝えるか。そこに目を向けるのが良いのではないでしょうか。
 神や仏はいないのか、いるのか。そんな議論をしても病気が良くなるでしょうか。それよりお母さんに近くにいることの方が大切ではないですか。
 私にも理不尽と感じることは世の中にあります。けれどそれは私が知らないだけ。気づかないだけ。自分責めをして勉強研究して理を解明したとて、元には戻りません。
 「世の中、太々しい人や…」と嘆いておいでですが、もしその人が、今のお母さんの状態になったら周りはどうするでしょう。「あんな生き方してきたんだから」、弱った時に叩かれるのは、そういう人達です。
 あなたはこれからも、お母さんを幸せにする事ができると思います。歳を重ね、病を得たときに、子どもが近くにいて一生懸命見てくれる。自分のしてきたことを感謝してくれる。それをお母さんは幸せと感じてくださるのではないでしょうか。
 私も、陰ながらお母さんの心安らかでありますよう、お祈りさせていただきます。

2024年3月15日 0:25
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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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お話を伺いました。お母様が余命わずかな癌と診断され、苦しさや喪失感が辛いお気持ちを察します。人生の不条理や苦難について、なぜ善良な人が苦しむのか、なぜ理不尽なことが起こるのかといった疑問は多くの人が抱える問題です。
人生には説明のつかない不条理な側面が存在します。確かに悪事を行っている人が幸せを享受しているように見えることもありますが、それは見方の違いでは無いでしょうか。片方からは悪でも逆から見れば善という見方も出来るという意味です。

大変厳しいかも知れませんがまずは現実を受けとめて、更に受け入れることが大切です。

お母様が今苦しんでいることは辛い現実ですが、その中でできる限りの愛と感謝を伝えましょう。お母様がこれまでにあなたのために尽くしてくれたことを思い出し、そばで支え続けることで少しでもお母様の苦しみを軽減できると思います。

お母様の病気や苦痛に直面する中で、あなた自身の心のケアも重要です。カウンセリングやサポートグループへの参加、自己ケアの実践などを通じて、心の平穏を取り戻すための支援を受けることも考えてみましょう。

最後に、善良な人が苦難に遭遇するのは確かに理解しにくいことですが、乗り越えるためにはあなたの自らが持つ強い愛と感謝の気持ちが大切です。これからもお母様と共に、少しでも穏やかな時を共有できるよう祈っています。合掌

2024年3月16日 1:00
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有り難し
おきもち

仏教の目的は、抜苦与楽と成仏です。 生きている人の苦しみをどうしたら癒せ...
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質問者からのお礼

今は理不尽さを嘆くより、精一杯母に寄り添って支える事が大切だと気付かせていただきました。
本当にありがとうございました。

「癌・末期ガンと向き合う」問答一覧

癌の母、現実逃避の父

末期癌の母がいます。 あちこち転移していますが去年までは普通の生活ができておりました。ですが年始に足が腫れ歩けなくなり、骨転移が神経に障っているのと下肢の血栓で入院中です。 月末の退院後は元通りの生活とはいかず、幾分か歩行に問題が出るとのことです。抗がん剤も打ち切ることになるので、終末期の準備と覚悟も必要になります。 コロナ禍では入院すると面会もできませんので、できる限り在宅でと思っています。 なのでヘルパーさんを入れることも視野に入れ病院と相談をしておりますが、実家は物が溢れており、まず掃除から先にと思っているのですが、父が拒否します。 父は私と仲はよい方ですが、気持ちの弱い方で頑固。母が元通りになって帰ってくると信じて…信じようとしていて、掃除して手すりをつけることを退院してからと言い張って、話も聞いてくれません。 父が冷静に話を聞けないので病院との調整役は私が全て引き受けていますが、限界を感じ病院の相談機関には相談をしています。 退院前に父と私と看護師さんで面談をし、説明と説得をお願いしています。 多分今の時点でできることは全てできていますが、今後、父の気持ちを尊重しつつ母の生活の質を維持していけるのか?その調整が上手くできるのか不安です。 弟がおりますが、義妹は第二子妊娠中ですし、弟と父の仲が悪い為そこにも注意を払わないといけません。 今日もやんわり掃除の話をしましたが、退院したら!と話を聞いてもらえず、その度に無力感に襲われます。 向き合わない父に腹が立つわけではありません。ただ、困り果てています。 私だって、母がいなくなる準備なんて少しだってしたくない。全部投げ出してしまいたい。泣いて泣いて眠れない日もあります。 でも最後まで母が母らしくいられるように努力したい。 父に時間が必要なのはわかっていますし、ゆっくり進めるしかないのでしょう。 ただでさえ、父は一昨年長年介護してきた母(私の祖母)を亡くし、最近やっと立ち直ったところです。また失うことなど考えたくないのでしょう。その気持ちは痛いほどわかるのです。私も大好きな祖母でしたので。 でも、母について気持ちを共有できるはずの父がこの状態で、私一人先を考えなくてはいけない、この状況が叫び出したいほど辛いのです。 私はどのように両親と向き合うべきでしょうか。

有り難し有り難し 22
回答数回答 1

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ