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緊急アンケート結果 - コロナ禍の「死にたい」から見えること。今求められていること

厚生労働省の発表によると、2020年は昨年に比べ国内の自殺者数が増加傾向にあります。新型コロナウイルスの影響も大きく、10月にはひと月あたり2,000人を超える数が報告されています。

特に若い女性の自死が増えているというニュースもたびたび取り上げられています。

日本の10月の自殺者、年間の新型コロナ死者上回る 女性の増加顕著 - 記事:CNN

hasunohaで「死にたい」相談が急増

hasunohaの「死にたい」を含む相談件数

毎日2件「死にたい」相談がきている

hasunohaの「死にたい」を含む相談件数 <年代別>

hasunohaでは、コロナ禍において「死にたい」との相談比率が昨年より高くなっています。

最近では1日あたり2件ずつ「死にたい」相談があります。学校休校・緊急事態宣言時に10代、20代の心の叫びが急増、その後感染が再拡大し自粛要請が高まりだした10月以降は特に20代の相談件数が上昇しています。

この事態を受け、11月末から2週間「自死願望についての緊急アンケート」を実施し、258名から回答がありました。短期間にこれだけ「死にたい」に反応する方がおり、支援についてさらに真剣に取り組む必要性を感じています。

「最近、死にたいと感じた人へ」と呼びかけたアンケート

下記、アンケート結果をみていきます。

「死にたい」のコロナ禍での変化

最近、「死にたい」と思うことが増えましたか?

いつ頃から「死にたい」と思うことが増えましたか?

「死にたいと思うことが増えた」と回答したうちの約30%が、コロナ禍の影響を直接感じています。自粛生活が続く中で人との交流が希薄になり、ひとりで思いつめてしまう人が増えていることが原因の一つと想定できます。また、もともとあった不安をコロナ禍の状況が背中を押してしまっている状況もあります。

学業、仕事、子育て。女性からのSOS

アンケート回答者の性別年代

アンケート回答者の職業

回答者のうち女性が84%を占めます。職業も多岐にわたっており、どの環境においても苦しい状況が見えてきます。今回のアンケートは特に女性の声を反映するものとなっています。

要因は複数から構成された「将来に絶望」76.2%

「死にたい」と思う理由は何ですか?(複数回答)

最も多かったのは、仕事を通した経済的不安でした。また、家にいる時間が増えたことから家庭内での夫婦・親子関係の悪化に悩む声も見受けられました。

特筆すべきは、ほぼ全員が複数の理由を回答しており、自死願望は複合的な要因から構成されていることが伺えます。いくつかの不安要素が重なった結果「将来に不安・絶望を感じる」ようになり、さらに「うつなどの症状」を発症する階層構造になっており、その先に自死があるとhasuohaでは考えています。参照:「仏教」と「精神医学」の連携

他人事ではない。誰もがなり得る、うつ

精神疾患・精神障がいと診断されたことはありますか?

診断された病名

hasunohaの相談でも、死にたいと希死念慮をもつ人は、一定の割合でうつの症状や精神疾患を訴えています。改善されなければうつ症状から、うつ病へと進行してしまうかもしれません。自死に至るケースでは、精神疾患が深く関係していることが多いとも言われています。身近な人がうつの症状であると思われるときは、無理をさせず速やかに診療内科への受診をお勧めします。

hasunohaのお坊さんのことばには、救いがあります。苦しいときは、hasunohaで悩みを打ち明ける多くの人の相談を読むこともおすすめします。心が折れているときは特に、優しい語り口で話してくれるお坊さんの回答を追ってみるのもよいかもしれません。不思議と心が楽になってきます。

いのちの電話つながりますか?セーフティネットの必要性

hasunohaの他に相談機関を利用していますか?

利用した相談機関の名前を教えてください

行政、学校から民営まで様々な相談機関が存在します。お住いの地域のサービスを利用されている方もいました。

一方で、「相談機関を利用しようとしたがつながらなかった」という声が多数あがっています。

相談者の数に対し、十分な受け入れ態勢が社会全体で整えられていない実態が浮き彫りになっています。hasunohaでも回答者が不足し質問制限が続いていますが、ネットだけでは支援できない部分を連携する取り組みも継続し、出来る限り広くセーフティネットを築いていきたいと考えています。

今、求められていること

救済として行政、周囲やhasunohaに何を一番に求めますか?(自由記述)

一番求められていることは、経済的支援や具体的な手法よりも「話を聞いてほしい」ことでした。さらに、「肯定してほしい」、「励まし、救いの言葉」です。ただ聞くだけではなく頷きや共感をもって耳を傾けてくれる存在が望まれています。

行政、医療、教育現場などでは具体的な対処も必要になり、心の声まで十分に受けきれていないかもしれません。

「苦」とどう向き合い、幸せに生きていくか。仏教が問うてきたことが、コロナ禍で今いちど強く問われています。

苦しいときは「苦しい」と言える場所、お坊さんに悩みや思いを打ち明けられる場所、話を聞いてもらえる場所。hasunohaが多くの方の心のよりどころとなり、幸せのきっかけをつかめる存在でありたいとどんなときも願っています。


文・hasunoha編集部
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