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不自由な中の微かな自由

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有り難し有り難し 10

私は、某大学病院の医療従事者ですが、療養中の精神疾患患者です。

両親は、精神疾患患者に強い偏見を持っています。

まず、私は実家にいますが、いないことになっています。

なので、ゴミ出し等も出来ません、やらせてくれません。

外に出る時は、近所の人がいない時に出るよう言われています。

病気になっても、近くの病院へは行かせてもらえません。知った人に出会わせたくないからです。

お薬手帳も、あまり出さないで欲しいと言われています。薬の名前で病気がバレるからという理由でです。

近くのスーパーに買い物に行く時も、知った人がいたら「ちょっと私から離れて!」と言われます。一緒にいるところを見られたくないからです。

他にも、いろいろな制限があります。

あれもダメ、これもダメ…

まるで「軟禁状態」です。

でも、たまに数日間、両親が祖母の家に帰るので、1人になれる時があります。

そういう時は、私は「普通」に生活しています。

近所の方に出会ったら挨拶をします。

ゴミ捨てにも行きます。

知った人がいる病院にも行きます。

散歩もします。

買い物にも行きます。

とにかく「人目を気にしない生活」を送っています。

もし、両親が心配するように「トラスさん精神疾患なんだって」「今何しているのかな」と誰から思われても構いません。

例えどんな病気であれ、他人に隠さなくちゃならない病など無いと思っているからです。

隠したい人は、隠していても別にいいです。

でも、私は、精神疾患患者を特別視する必要など無いと思っています。

他の病気と一緒です。個性です。

他の病気の人に偏見を抱く人が少ないように、精神疾患だからと偏見を抱かれるのはおかしいと思っています。

なので私は普通に生きています。

普通に頑張って生きています。

それでいいと思っています。

明後日から数日間、また両親が祖母の家に帰ります。

1人になれます。

貴重な数日間を、私は普通に満喫する予定です。

普通に私らしく生きるつもりです。

普通って何?と思われるかも知れませんが、私にとっての普通は、偏見があろうがなかろうが、人目を気にせず生きてて良いということです。

どんな病気でも普通に生きる権利があります。

どうか皆様、あまり偏見を持たない、広い心でいて下さい。

皆を普通に生きさせて下さい。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

差別や偏見に負けないで

拝読させて頂きました。
あなたがおっしゃるようにどのような病いであろうとも安心して心穏やかに生きる権利があります。
病いにかかることは私達が生きていく中での通常の生活や人生の営みの一部であるのですからね。
どのような病いであったとしてもそのことを元にいわれなき差別や隔離をされるようなことは悪業であり罪や犯罪にもなることです。

私達は病いとある意味で共に人生を歩んでいるのですからどのような病いであってもその人らしくありのままのに生きることが望ましいですし、そのような差別や偏見のない私達であることや社会や世界であることが必要です。

今まで様々な病いに対する差別や偏見意識があり、社会や国は多くの間違いや罪や犯罪を犯して参りました。そしてあまたの方々がいわれなき差別や偏見に晒されてきて一切の自由も奪われて本当に大変辛い思いを抱き人生を生きてきました。

そのような悪しき罪や歴史をしっかりと確認してこれからの社会や世界や私達がそのような悪しき考えや行いを一切しない、そしてそのような悪しき差別や偏見を認めない許さない社会を作っていくことが必要です。

先日私は東京多摩の国立ハンセン病資料館に行ってきました。その中では間違いだらけの医療や政策を実施してきた医師達や国家の犯罪が克明に記されていました。人を人とも思わない扱わない隔離政策や断種手術の実例が沢山ありました。

私達はそのように愚かな考えや行いをしてしまうものです。

ですから本当に一人一人の存在や尊厳を大切にすることをお互いに理解し合い尊重していかなくてはならないと思います。

あなたにもあなたらしく素直なお気持ちで心から穏やかに安心なさって生きて頂きたいと切に願います。

どうか差別や偏見に負けないでくださいね!そして心から豊かな毎日を過ごしていって下さいね。

あなたを心から応援させて頂きますね!

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

Kousyo Kuuyo Azuma様、こんばんは。お返事ありがとうございます。私は非常に不自由な生活を余儀なくされていますが、これが私の現実。現実を受け止め、その中に微かな自由を見つけて、私なりに幸せに生きています。ただ、他の患者様たちには、同じような強いられた生活を送らずに済むようにと願っています。私は、いつ死んでも後悔しないよう生きています。今ある人生の中で、微々たる幸せを感じて生きています。いつか、大きく羽ばたける日を夢みて…。

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