真面目な人は損をする？要領よく手を抜いている人が評価されてしまいます
責任感が強くて、真面目な人はまわりから頼られることも多いはず。しかし、真面目な人だからこそ、がんばって期待に応えようとしたり、断ることができなかったり。さらに、頼られることがあたり前になると、誰もその苦労に気がついてくれません。
その一方で、手を抜きながら要領よく生きている人もいるのです。「人は人、自分は自分」と理解していても、「真面目って損なの？」と感じてしまうのは当然のことでしょう。
今回hasunohaへは、職場で不条理なことに悩む女性から相談が寄せられました。お坊さん方は、この問題に対しどのような回答をくださるのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
真面目な人は損するようにできているのですか？
毎日遅刻をしたり、仕事をしていなかったり、1年の半分以上会社に居ないような人がお給料も高いし、誰からも何も言われません。会社の体制が良くないのはわかっています。社長が女の人には何も言えないからです。それをふまえても、真面目に働いている人に特別何か良い事があるわけもなく、結局はきちんとしている人が損をしているのだなと、毎日思っていて少し気持ちがきつくなります。
そう語るのは、40代女性、NNN本部（派遣係）さん（以下Nさん）。自分と比べて不真面目な社員に対し、モヤモヤとしてしまう様子。この場合、どのように考えればよいのでしょうか。
損得は自分の心が生んでいます
真面目にやっていたからって得をするわけではありません。得をしたいなら得をする軌道に自分を乗せないといけません（中略）
でも、それでも、いや、だからこそ真面目に頑張っている人のそばに居ることそれ自体が、心地良いのです。
結局、何を望み、何を見て生きるかで充実は決まります。（中略）
気高く生きましょう。誠実に生きることは本来、それ自体が楽しいのですよ。
こちらのお坊さんは、今の世の中は「頑張れば報われる」、「辛抱していれば出世できる」時代ではないとおっしゃります。損だと思いながらする仕事は、損になる。逆に、得だと思いながらする仕事は、得になる。わたしたちの心の持ちようで見える世界は大きく変わるのかもしれません。
そこで、このhasunohaについて考えてみましょう。多忙なお坊さん方は、貴重な時間を割いて、hasunohaに寄せられる多くの質問を真摯に答えてくださります。しかし、hasunohaはすべて無料相談。損得だけで考えれば、損にあたるでしょう。
それにも関わらず、こちらのお坊さんは、「ご年輩の回答僧さまが夜の2時すぎに誤字脱字、余字だらけのご回答をなさっているのを目の当たりにすると、打ち震えるような活力が湧いてくるのですよ」と、面識のない他のお坊さんの姿に励まされているとおっしゃるのです。
真面目に取り組む姿は、時として人を励ましたり、人の心を動かすことがあると教えていただくことができました。
いろいろなものを得ているのでは
あなたが得ているのは給料だけでしょうか。他にもいろいろなものを得ているのではないでしょうか。
やりがい、達成感、信頼、スキルの向上、感謝の言葉、感謝の気持ち、知識、経験、人脈などなど。それらは他の人が得てないものでしょう。それらはプライスレスです。
給料の為に仕事をしているわけですが、給料以外にも得しているものがあるはずです。
それらを加えれば、あなたは他の人に比べて、決して損はしていないと思いますよ。
こちらのお坊さんがおっしゃるには、この世の中、要領のいい人が得をするのはどうやら間違いではないようです。だからと言って、決してNさんが損をしているわけではありません。仕事を頼まれてしまうのは、Nさんが優秀だからこそ。お坊さんがおっしゃるように、見方を変えてみると、Nさんは他の人よりも多くのものを得ていることに気づくことでしょう。それはNさんが日頃、真面目に仕事をされているから。毎日の積み重ねにより多くの信頼を得ているのです。
質問者さんからのお礼
回答を拝見して、全て良い意味でとらえて心穏やかに過ごせるように努力しようと思いました。どうしたって周りの人たちみたいにいい加減で不真面目にはできませんから。
今回、お坊さん方からは、真面目は損をしてしまうのか、についてお話をしてくださいました。結局は、自分の考え方、心の持ち方によって、わたしたちの見える世界は大きく変わるようです。そして、真面目に生きている方は、自信を持ってそのままを貫きましょう。きっと、その真面目で誠実な姿に勇気づけられている人が必ずいるはずです。
