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後悔・自己嫌悪
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車を当て逃げしたことを後悔。罪悪感とどう向き合うべきか。

当て逃げをしてしまって思わずその場から逃げてしまった。ばれないかと不安で仕方がない。後悔と罪悪感でいっぱい。そんなときはどうしたらいいのでしょうか。

「こんなはずではなかった」と。日常の中で思いがけず過ちを犯してしまい、でご自分を責めてしまう人もいるかもしれません。取返しのつかないことをしてしまった時に、わたしたちはどのように自分自身と向き合えばよいのでしょうか。

今回、hasunohaへ寄せられた相談は、誰もが味わったことのある感情、後悔や罪悪感についてです。お坊さん方はどのようなアドバイスをくださるのでしょうか。さっそく見ていきましょう。


車をぶつけて逃げてしまいました


ショッピングモールの駐車場で、隣にぶつからないようにドアを開けたのですが、丁度強風が吹きその勢いで隣の車にぶつけてしまいました。
   確認したところ、5㎜程度の白い小さな傷ができていました。
元々傷があったのか、私がやったのか確認はしていません。その時、子どもがぐずっていたため、強風のせいにしてその場を立ち去りましたが、ダメだと思い、もう一度戻りました。車のオーナーの方がいたので言おうと思ったのですが、言えず。

駐車場には防犯カメラもついていたので、バレたらどうしようと毎日不安で仕方ないです。


こう語るのは、30代女性こころさん。車に傷をつけてしまいその場から逃げてしまったこと、素直に謝ることができなかったこと。さらに、ばれるのではと不安な気持ちで苦しまれています。どうしたらいいのでしょうか。


懺悔をもって善行をしましょう

万人には必ず善と悪が存在します。今回のあなたの行動は悪行になりますが、誰しも一度は経験している悪行です。
仏教では、悪はあって当たり前なんです。この世は必要悪でありますが、常に悪が存在するこの世で生きる限り、その悪をほったらかしにする事は許されるものではありません。
ではどのように考え対処すればいいのか。それは「懺悔」ともって善の心をつくるのです。

( 金粟院 山口秀徹 )


こちらのお坊さんは、こころさんの行いは確かに良くないけれど、誰もが経験するものでもあるとおっしゃっています。必要なのは、過去の過ちを心から悔い改めて善い行いをすること。なぜなら、仏教は苦しみから解放され幸せになることを目的にしているからです。

懺悔してもすべて帳消しになる訳ではありません。わたしたちが持つ煩悩の深さを知って、心から懺悔をし、悪行の報いを決して忘れないことが大切だとお坊さんはおっしゃいます。わたしたちは、自分自身を深く責めたり、悩んだりするだけでなく、同じ過ちを繰り返さずに善い行いを積み重ねていくことが大事なようです。


弱くて卑怯な自分を認めてあげることも大事

冷静に見つめ直すことは必要です。それは、風のせいでも、子供さんのせいでもなく、自分自身に反省すべきことがあるのではないか。この世には、偶然はありませんから、必然として起きたことには何らかの意味があるのです。
むずかしく考えなくてもいいですが、その状況に至るまでの自分自身の心はどうであったか。最近の自分の行動や考え方はどうであったかなど。
これが反省であり、懺悔だと思います。

( 法筵寺 鈴木海祥 )


こちらのお坊さんは、こころさんの気持ちに共感した上で、「弱くて卑怯な自分」を認め、次にちゃんと対処できる自分になっていればいいのだとおっしゃてくださいました。

この世の中は、必ず原因があって結果が起こる“因果応報”の世界です。もしかしたら、こころさんの中で、今回の行動へ結びつくような原因があったのかもしれません。お坊さんは、起きたことだけでなく、それまでの自分自身を振り返ることも大切だと教えてくださいました。


相談者こころさんからのお返事

誰にも相談できず、毎日不安や後悔をしておりました。
車のオーナーさんには、本当に申し訳ないことをしたと思います。ごめんなさい。
次、原因は何であれ過ちを犯した時は、逃げずに対処します。

最近の私は、相手の気持ちを考えていなかった気がします。
これからは、相手のことを考えて行動したいと思います。


お坊さんへ相談したことで、ご自分のすべきことが分かり、心が楽になった様子。お坊さんのアドバイスを素直に受け入れ、二度と同じ過ちをしないと心に誓ったこころさんはとても素敵に見えました。


元の問答:車をぶつけて逃げてしまいました


思いがけず過ちを起こしてしまった時、罪悪感や後悔で胸がいっぱいになり、とても苦しくなります。そういう時は、自分の過ちを認めた上で、良い行いを積み重ねて行くことの大切さをお坊さん方から教えていただくことができました。これからは、罪悪感や後悔で心を曇らせないように日々の生き方を見直していきたいですね。ありがとうございました。

文・hasunoha編集部
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