人生真面目に頑張っているのに、なかなか上手くいかない…なぜなんだ！とお感じのお方は多いと想います。周囲の人間は必死にならなくても、そこそこ上手くやっていけてるのに、なぜ自分だけが…そんな気持ちになっておられるのではないかと勝手ながら想像しました。
　私も、会社で周囲について行けず辞職した人間です。世の中には本当にスゴイ人がいるものだと感心しました…なんて当時は言えるわけもなく、すごすごと身を引いたことです。
　そして、僧侶になって気付いたことは…語弊を恐れずに申しますが、「人間の能力はそれ程差がない。どれだけそれを磨き上げるかだ．普通は皆凡才だから、その為には努力するしかない」ということです。
　一言で言えば、人間は皆必死に生きています…例外なく。必死でないと生きていけません。生き物なのですからある意味当然なのかも知れません。人生は本当に厳しいものです。
　遊んでいるように見える人も、陰で努力をしているのかも知れません。少なくともあなたより物事を上手に進めることが出来るお方は、その分の努力をしたのだと認める他ありません。
　「定職に就けないかも」「無能だ」との御自身の思いに、今は慰めのお言葉はお掛け致しません。　
　御自身がそんな想いを打ち砕くためには、勉強や訓練に死にものぐるいで取り組むしかありません。出来るかどうか…ではなくて、「やるしかない」のです。
　死にものぐるいなんて長くは続けられませんよね…御自身で期間を決めて、まずは一つの目標達成に向けて、懸命に取り組んでみて下さい。
　そして、それでも効果がないようであれば、例えば「発達障害」などの病気ということもあり得るかも知れません。そのへんは他人事としてではなく冷静に自らを見つめる必要があると思います。

　あなたの質問に対して「これで大丈夫！」などという特効薬はありません。しかし、あなたには掛け替えのない若さというものがあります。特効薬はなくとも、「努力・精進という漢方薬」は少しずつでも必ずあなたを成長させ、あなたを変化させていきます。

　仏様は、いつまででもあなたの傍におみえですよ．離れないし、支えて下さっておられますよ。どうかそのことは忘れずに精一杯勤めて下さいませ…。

小林　覚城

個別相談を申し込む

？

このお坊さんを応援する

？