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家族親族
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離婚した後の子供への罪悪感。その負い目が悪影響を及ぼします

夫の裏切り、それはまさに青天の霹靂。今まで築いてきた思い出も、これから訪れるはずだった未来も一瞬にして奪われてしまうのです。つらい、苦しい、悲しい、惨めな気持ちで胸が張り裂けそうになり、正直生きた心地はしません。

今回は、夫の裏切りが発覚し離婚をされた30代女性うめさんからの相談です。2歳の子供を育てる母親としての離婚した後の罪悪感や葛藤、これからの生き方についてお坊さんがおこたえします。


これからどのように生きていけばいいのでしょうか

去年離婚しました。長く付き合って結婚しましたがずっと裏切られていました。子供が生まれてから知りました。たくさん嘘をつかれており、どんな裏の顔があったのか未だにわかりません。(中略)
どんな辛い思いをしてもこの子だけはきちんと育てると誓いました。子供はとても可愛く父親が居ない環境にしてしまったことにとても申し訳なく思っています。


夫の裏切りにより何度も「死にたいと思った」と語る相談者のうめさん。その思いを引きとめたのは2歳になる息子の存在だと言います。果たして離婚の判断が子供にとってよかったのでしょうか。これから先、もう一度「人」を信じることができるのでしょうか。さっそく、お坊さん方からの回答を見ていきましょう。


人にとって一番重要なのは「環境、周りの人」

「愚者」とは自分に悪影響を与える人、「賢者」とは生き方を教え、人格を向上させてくれる人を指します。賢者だけに囲まれて生きていきたいですが、愚者に出会うことも避けられません。
嘘をついたり、家族を苦しめたりするお父さまの姿を間近で見て育っていれば、息子さんも将来、心に何らかの影を落とすことになったのではないでしょうか。
息子さんの幸せを心から願い、一緒に居てくださる、案じてくださるお母さまは何よりの「賢者」です。

(みんなの寺 天野和公)


こちらのお坊さんは、人にとって一番重要なのは「環境や周りの人」だとおっしゃっています。たとえ父親でも、子供にとって悪影響になる場合は一緒にいる必要はないのかもしれません。

さらに、他人を100%信じられなくても、心の傷を癒すためには、時には周りに遠慮をせず、人に甘えて、手を借りて、避難場所を見つけましょうとおっしゃっています。

世の中には、いい縁もあれば、悪い縁もあります。裏切られ、人が信じられなくなっても、必ず人は人によって助けられ、支えられているのです。人と共にある優しさや温かさは、母親を通して子供もまた感じることができるはずです。

では、他のお坊さんのお話を聞いてみましょう。


負い目が逆に悪影響にもなります

前夫さんのことを負い目とされ過ぎれば、子どもさんにもその影響は必至となってしまいます。負い目が逆に悪影響を及ぼしかねません。ここは、早めにすぐに分かって離婚できて良かった、もしもあのままでまだまだ一緒だったら…先で、もっととんでもないことになってしまっていた、子どもにも、もっと悪影響を及ぼすことになってしまっていたかもしれない、として、良い方に考えて参りましょう。

(岩瀧山 往生院六萬寺 川口英俊)

こちらのお坊さんは、まずは夫に対し哀れみをもって許しましょうとおっしゃいます。この世の中は、因果応報です。悪いことをすれば必ず悪い結果が起こるのです。夫にはいずれ何かしらの報いがあるはずと。うめさんの心の苦しみを和らげるアドバイスをくださいました。

また、つらい経験を前向きにポジティブにとらえることで、良い縁にあずかれる機会が増えるともおっしゃいます。深い悲しみからすぐに前向きになることは簡単ではありません。しかし、子供にとって一番うれしいのは大好きな母親の笑顔。子供のために、そしてこれからの自分のためにも前向きにポジティブに今回の経験をとらえることは大切なようです。


相談者うめさんからのお返事

子供のためにも強くなりたいと思います。これからの人生子供と楽しみながら少しずつ傷を癒していけたらと思います。

お坊さんからのアドバイスを受け前向きに歩んで行かれることを決意されました。


元の問答:これからどのように生きていくか。


わたしたちは時として予定をしていた人生ではなくなることがあります。むしろ、その状況の方が多いかもしれません。

心を塞いでしまうほど苦しくてつらいことが起きても、わたしたちができることは、今、自分が持っている環境の中で精いっぱい前向きでいること。その気持ちが、大事な家族を守りよい縁を導いてくれるのかもしれません。ありがとうございました。

文・hasunoha編集部
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