報い
理不尽な暴行と監禁、拘束をして、絶望と恐怖の淵に追いやった人たちは、今日ものうのうと暮らしています。
この人たちが神や仏によって裁かれることはあるのでしょうか?
そのようなことをしている人たちのご先祖様は、どう思っているのでしょうか?
また、仏様が被害者を救ってくださるとしたら、それはどのような形となって現れますか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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寄り添うこと
神様のことは分かりませんが、仏様は悲しみ許し導くことがあっても、裁いて罰を与えるということはありません。ご先祖様も仏に成ることを目指して浄土で修行しているので、仏様とほとんど同じ対応だと思います。
現実的には、人を裁くことができるのは人だけです。しかし所詮は人のすることですから、それが正しい裁きとは限りません。そのことは念頭に置いておくべきです。
もし加害者を正しく裁けなくても、被害者の方には決して悲観しないで欲しいと思います。
加害者がのうのうと暮らしている事もあるでしょう。しかし、その心の内は穏やかではなく、いつ仕返しをされるか、逮捕されるか、公衆の面前に立たされることになるか、苦しみの火種がジリジリと燃えて燻っていることと思います。忘れたつもりでも、何かのきっかけでまたその苦しみの火が燃え上がることもあるでしょう。苦しみは生涯付いてまわります。
逃亡犯が長年逃げていて、逮捕されるとホッとしたと話すこともあります。
ただ、犯罪者だけが悪いのか?という考え方もあると思います。そもそも、その犯罪者を産み育てたのは誰なのか。親兄弟、先生や友人や先輩後輩、様々なメディア、親から貰った遺伝子、その他にも多くの育ての親がいます。それら全てを裁けるのか?、遺伝子検査して産まれる子を選別していいのか?という問題もあります。
仏教的には罪を作るのはその人自身が作るのではなく、その人を取り巻くあらゆる状況によって作られる、という解釈です。もし私が犯罪者と同じ遺伝子、生まれ育ち、状況状態に置かれたならば、同じ犯罪を犯すだろう、ということです。
これを因果といいます。
ですから、仏様は裁かないのです。
ですから仕方なく、争いを拡大しない為に、被害者の為に、時として加害者の為にも、人が裁かざるえない状況なのです。
私達は、そのような中で法律やルールを作り長い歴史の中で少しずつより良い人間を、社会を作っていくしかないのではないでしょうか。
そして、被害者の方々を仏様が直接助けることができるかどうかわかりませんが、仏様の教えを受けた人達が、被害者の側に寄り添い、励まし、力になってあげる、という形で現れるのだと思います。
あるいは、被害者自身が仏様の教えから生きる力を得ることもあると思います。
悪事を犯すものに安心はありません
拝読させて頂きました。おっしゃるように人の世にあって悪事を働いてものうのうと生きている方々はいらっしゃいますね。私もその様な方々がのうのうと生きてることに理不尽さを感じますし腹が立ちますね。神や仏はいるものか!と叫びたくもなりますね。
そのように悪事を働いた方々は決して心が休まる時は参りません。その悪事を必ずや見ている者があります。悪事を働いた自分も含めてです。そしてその悪事によって不利益や傷つけられたものがあります。それは消すことはできません。因果応報の道理によってそのものごとの痕跡から必ずや様々なものごとに影響を及ぼしていくからですね。
その者の悪事が決して消えることはありませんから永遠にその悪業がその者に影響を及ぶし続けていくのです。つまり心の平安が訪れて救われていくことはないのです。悪事を犯する者同士はお互いの我欲の為に常に争いを繰り返します。争いの中でお互いを殺し合うことになりそしていつかは奈落の底に落ちていくのです。
仏様はその姿をご覧になっても、その本人が罪を認め心から反省し、罪を懺悔して己の悪業によって傷つけたものへの心から謝罪し、どうか愚かな罪深い私を仏様お救いくださいと真心こめてお念仏おとなえしなければ救うことはできません。
つまり悪を行うものはその罪によって現世も来世も永遠に流転を続けます。その生命終わってもその罪は消えることなくその者について回るのです。
懺悔と慈悲つまり善業を積み、仏様から正しい智慧を教えて頂き覚りを得なければ私たちは永遠に安心して成仏することはかないません。
改めてわが身の程を振り返り悪事を行わずに良き行いを私も心掛けて参りたいと存じます。
どうかあなたもこれからの人生において心安らかになります様そして正しい行いを志されますようにとお願い申し上げます。
あなたが正しく仏様にお導きをお受けいただきます様心よりお念仏おとなえさせていただきますね。南無阿弥陀仏
質問者からのお礼
聖章様、Azuma様、
ご回答ありがとうございます。
もうすぐ時効になります。被害者は眠れぬ夜を過ごしています。
先祖は亡くなってからも子孫を見守っているとお坊さんはよくいわれますが、そのようなことをしている人たちの先祖はどう思って見ているのか知りたかったです。
被害者の先祖は、大事な孫あるいはひ孫を殺されかけて、どのような気持ちでいるのでしょうか。
Azuma様、涙が止まりませんでした。
不動明王様
所願を成就せしめたまえ。
合掌