人の中の神さま
はじめまして。興味深くいつも拝見しております。
悩みの種類も千差万別で、気楽なものから、どうしょうもなく辛く、触れるのも躊躇うものまで、いつも丁寧に回答されている皆様に頭が下がる思いで読ませて頂いております。
多様化して個性が重んじられるように世の中が変わり行く中で、生きやすくなる部分と、闇が色濃くなる部分がくっきりとしてきたように思っています。
『昔は良かった』と、時折聞く事もありますが、きっとその昔はその時なりに、等しく色濃い闇があって、根本は其れほど変わらないのではないか?と勝手に思ったりします。
いきなりですが、私は宗教と言うものを信じていません。いや、信じて居るとも言えます。
というのも、どの宗教にも心に寄り添う部分があり、納得出来る部分がある一方、とても利己的で鼻持ちならない部分も必ずあるからです。
私は勝手な言い種ですが、神様、仏様と云うものは、きっとどこにでも存在して居るのではないか、と考えています。
焚き火の火の中にも、温かいものから湯気の昇る様にも、定食屋のおばちゃんの笑顔にも、座席を譲ったあの人中にも、そうして、真摯に他人の悩みに向き合うここのお坊様たちにも、等しく『神仏 』を私は感じます。
それは、本当に優しいです。
私たちは其々に神様や仏様を持っていて、それはいつでも手をさしのばせば届くのではないかと。
それは、優しい小さな神様、仏様なので、あまりに大きな悲しみが襲った時、つい見過ごし、忘れてしまうのですが・・・。変わらず側にある。
そんな風に考えています。
また、同じように人は邪を心に持っていて、人を悩ましますが・・・。
時折、宗教というものが、邪に入って、その人を駄目にしている場面を見ます。
何故、人は形を求めるのでしょうか?
形の無いものが確かな時だって、きっと、あるはずなのに。
皆がいい人ではないし、悪い人でもない。
何だかとりとめの無い、雑文になってしまいましたが、考えても答えは出そうにありません。
ひとつ、間違いなく申し上げたいのは。
お坊様方へ
いつも終わらない、尽きぬ悩みに向き合って頂き、ありがとうございます。
私はあなた方の中に間違いなく『神様、仏様』をみています。
どうか、いつまでも優しい心を、心に『神様、仏様』を持ち続け、苦しい人の心に寄り添って下さい。 感謝しかありません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
仏性
あなたがすべての人の中に神様や仏様があると思う、ということを仏教の言葉で、すべての人に仏性があると言います。
仏教徒の目標は仏様になることです。
現世に生きていながら仏様になるか、来世で、例えば極楽浄土で仏様になるか、それは人それぞれです。
しかし皆最後には仏様になるのです。
私達が人と挨拶するとき頭を下げますね。これは相手が未来の仏様だから頭を下げる、という意味もあります。
そして、仏様になるために必要なものがこの仏性です。すべての人の中に仏性はあるのです。
この仏性を自覚することが仏道修行であるとも言えます。
もちろん、あなたにも仏性があるのです。
あなたがご自分の中の仏性を自覚して、これからも生きてくれたらと願っています。
質問者からのお礼
聖章さま
仏性と言うのですね。
仏になれるのか、分かりませんが、歳を経る毎に角が取れて丸くなってゆきたいと願います。
別の相談の中に、聖章さまがお答になりました、以下の分に私は救われる心持ちが致しました。
『生物の生きる意味が子孫を後世に伝えていくことであるなら、いつかは地球は無くなるのですから意味のないことです。 大切なことは今です。』
今を大切に、自分の中の仏性を自覚し、この世をさまよって生きていきたいと思います。
ありがとうございました。