好きな人でも諦めるほうがいい？苦しい恋の解決策

好きな人に彼氏や彼女がいたり、自分に興味を持ってもらえない人を好きになってしまうと、そのつらさに諦めることを考えてしまいたくなりますよね。苦しい恋をしてしまった場合には、好きな気持ちをおさえるのが良いのでしょうか。今回はそういった苦しい恋の悩みを、2つのお坊さん問答から見ていきましょう。

彼女がいる人を好きになってしまいました

「彼女がいることは、彼から直接聞いていました。彼は、彼女をすごく大切にしています。私も、彼女と別れて欲しい！なんて感情はありません。何回も会ううちに、彼のことばかり考えて、彼が近くに来るとすごく嬉しくなったりします。私はこの気持ちを捨てるべきでしょうか。このまま想い続けてもいいのでしょうか。

２０代の女性からの相談にお坊さんからこんな回答がありました。

その恋心を捨てる必要は無いですし、想い続けても良いと思います。でも、その想いが募ってだんだん苦しくなるかもしれません。それでも、その気持ちは隠していてほしいなぁ。その彼が彼女を大切にしている状況を、そっとしておいてほしいと思います。
（林鴬山憶西院超覚寺和田隆恩）

お坊さんからの気持ちを捨てなくていいという言葉に、

好きな気持ちはそのままでいい。そのアドバイスを頂けて気持ちがすごく軽くなりました！！
元の問答：彼女がいる人を好きになりました

と相談者さんからのお礼が入りました。

苦しいとわかりながら思い続けるのもひとつの選択

彼女がいることを知っていても好きになってしまうほど、彼は魅力的な人なのですね。しかし、彼女がいると知っていることで、自分には振り向いてもらえないことへの苦しさに、胸がいっぱいになっていまうこともありますよね。

彼女のことを憎いと思うことも出てくるかもしれません。もし、好きでい続けることを選択するのであれば、苦しい恋であることをしっかりと知っておくのが良いのかもしれませんね。彼が気持ちに気づいてくれて彼女との別れを選択してくれれば付き合うことも可能かもしれません。しかし、彼女には何の罪もないことを理解しておく必要があります。

人を好きになることは悪いことではなく、自分でどうにかできるものでもありません。彼を心の底から好きな気持ちがあるのであれば、その気持ちを大切に持ち続けるのも、ひとつの選択肢にある。

そんなことをお坊さんの回答から教えてもらった気がしました。

縁とはどういうものでしょう

今、好きな人がいます。「忙しい」とか「体調がよくない」と言われてプライベートで遊びにいったことがありません。彼のことが全くわからない状態で、好きになるのはおかしいなぁと思います。
ただ仲良くなりたいとか、話がしたいと伝えています。せっかく知り合えたんだし、出会って半年になりますが、会えないからとか反応がないからって、スパンと縁を切るのはおかしいような。
他に縁を求めたらいいのか？仏教で言う縁のことを知りたいです。

会ってくれない人とは縁を切って諦めたほうがいいのでしょうか、と悩む女性からの相談です。

「仏教で言う「縁」とは、因縁の縁として条件のことを示すことがあります。種を因として、水や養分、光などを縁（条件）として結果として花が咲き実がなる。良い出逢いという原因があったとしても、良い条件が保てないようでしたら、やはり、良い結果は望めません。

好きという想い、色々な配慮や思いやりが一方的なものであるならば・・自ずと答えは出てくるかとは存じます。恋愛関係、結婚関係において大切となるのは、やはり、一方通行ではなくて、お互い同士の配慮や気遣い、思いやりが必要となります。

「諦める」とは、仏教では、「真理を明らかにすること」という意味合いとなります。現実の事実をしっかりと明確に理解することで、自ずと答えが出るのではないだろうかと存じます。「女性、私に興味ないの?」とお聞きになられて現実の事実を明らかにすることも。明らかになったことで、答えも更に決めやすくなるのではないだろうかと思います。

もちろん、うまくいって幸せになれるパートナーであれば、それはそれで良いのですが。

お幸せを祈念申し上げます。
（岩瀧山往生院六萬寺川口英俊）

お坊さんからの回答に相談者さんからのお礼が入りました。

彼に「私に興味がないの？」と聞いてみるのも、ひとつの方法ですよね…。

前に「二人で会うのは嫌じゃないてことよね」て聞いたら、「元同僚だと思う。みんなと会えば楽しくないか？」と言われたんです。興味がないんかなぁと思いましたが。いま、彼は体調が悪いので、聞くのを控えたいと思いますが。よくなり次第、「私に興味があるの？」と聞いてみます。

私の一方的な想いなのかもしれません…
でも、仏教で言う縁や諦めを聞いて、勉強になりました。

元の問答：諦めるべき？

良い出会いは「因」、思いやりが「縁」

仏教における「縁」とは「因縁」の条件を指すのですね。原因と結果の間にある条件が「縁」なのですね。よい出会い「原因」があっても、それだけではよい結果は生まれない。そこに良い条件がなければ良い結果は生まれないとお坊さんは教えてくれています。恋愛においての良い条件とは、一方通行ではなくお互いを思いやる気持ち、相手への配慮なのですね。

「諦める」ことは仏教では「真理を明らかにすること」とお坊さんは答えてくれています。「私のこと好きではないの？」と聞くことはとても勇気のいることですし、実際なかなかできないかもしれませんが、「現実の事実をしっかりと明確に理解することで、自ずと答えが出るのではないだろうかと存じます。」とのお坊さんのアドバイスを選択肢のひとつとして考えてみるのも前に進むために必要なのかもしれませんね。