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フィクションにおける加害行為について

回答数回答 1
有り難し有り難し 10

先日させていただいた質問にて違う角度から知りたいことがあり、再度質問をしたく存じます。

例えば○○くん(ある人気漫画の登場人物)というキャラクターが好き、だから傷めつけたいと言い、その○○くんをただ甚振るだけの内容の創作をする人が少なからずいます。

先日の質問での描き手の例ですが、
「○○くんというキャラが複数人の男から殴る蹴るの暴力を受けた後そのまま性的暴行され、どのようなことを男たちにされているかを何十ページにもわたって事細かく描写し、○○くんの苦しそうな絶望したような表情が何度も描写され、最後には精神的なショックのため○○くんの目が見えなくなる」

というもので、話の進行上仕方なく描かれる場面ではなく、ただ非道い目にあうキャラを描くことだけが目的のものでした。

そして描き手は本の奥付に「描くのがタノシイ」とハッキリと書いていました。
(あまりの内容に本は破棄しましたが見てしまったことをずっと後悔しています)

現実ならば間違いなく悪行であり被害者は消えない傷を心に負うことになりますよね。
それが相手が想像上の人物であれば、描き手が悪心を持ってその人物を傷めつけても何も罪は無いのでしょうか。

たとえ想像上の人物でも傷めつけそれによって苦しむ様を描いて見て楽しめるという性根には怖さと怒りを感じてしまいます。

こういったことについて、仏様はどのようなお考えを持ち、お受け止めになられるのでしょうか?

自分も創作することがあり、将来そんな内容のものを描きたいなどとは絶対に思いたくないので、何とぞご意見をお聞かせ願えれば幸いです。

長々と失礼いたしました。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「ATフィールド」

仏様の考え…ではありませんが、
仏様の世界の対極として、『地獄絵図』ってありますよね?
目を背けたくなるような場面が描かれ、「人としての道を外れた生き方をすると死後こうなるぞ!」という戒めに用いられました。

今回ご質問の件、前述の意とするものとはまるで別物、明らかに他意をもって描かれたものとの感想を持ちました。

しかし、あなたがその内容に振り回される必要はないと思います。

子どもに見せると有害と思われるサイトにはフィルターをかけるように、あなたも不要な情報にはフィルターをかければ良いのです。

好意を抱くキャラクターや作品を汚された…という思いはあるかもしれませんが、同調コメントする人はごく一部、不快に感じた人はコメントすらせずに、スルーしているのだと思います。

あなたも、今回の不快感は自戒とするにとどめ、いつまでも振り回されずに、ご自分の創作に向かわれれば宜しいかと思います。

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有り難し
おきもち

GALUCHAT
曹洞宗寺院の住職です。 GALUCHAT(ガルーシャ)と読みます。 ...
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質問者からのお礼

GALUCHAT様

はじめまして。感情的な(お恥ずかしい限りです)質問へ、あたたかなお言葉をまことに有難うございました。
いつまでもくよくよと悩んでおりました事柄を全て見通してくださったようなお言葉に、大げさでなく本当に涙が出ております。半年間の葛藤が、心の底から救われました。
お言葉何度も何度も拝読して心に刻み、今後は適切にATフィールドを展開できるよう精進いたします。

本当に有難うございました。

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