同性愛者の男性です。好きな男性にカミングアウトして告白したいけど嫌われるのが怖いです。
同性愛とは、自分と同じ性別の人を愛すること。生まれもった性的な指向のため、自分ではどうすることもできません。そのため、相手のことを考えて告白ができなかったり、まわりに隠して生活をしていたり。中には、誰にも相談できず孤独に追いやられ苦しんでいる方もいます。
今回、hasunohaへ寄せられた恋の悩みは同性愛者の男性から。お坊さん方は、マイノリティな恋愛に対しどのようなお話をしてくださるのでしょうか。
告白してもいいでしょうか
1年ほど前から友人の事を好きになってしまい自分でもどうしていいのかわからなくなってしまいました。(中略)友人に告白しようかと思っているんですが相手の事を考えると告白しない方がいいのかなとも思いますし、もしも距離を置かれたら凄く辛いです。
自分の気持ちを伝えるべきでしょうか?これからどうやって生きていけばいいでしょうか?
こう語るのは、20代男性のけんさん。ご自分が同性愛者だと気がついたのは中学1年生の頃。まわりに気付かれないように、異性愛者のふりをして女性とお付き合いをしてみたものの、嘘をついているご自分が許せず、それからは1人で生きてこられたようです。
それでは、お坊さん方のお話を聞いてみましょう。
直感を信じて
最後は、けんさんの直感のようなものが判断するのだと思います。(中略)大切なのは、行動を起こした後の結果について、誰も(自分も含め)攻めないこと、後悔しないことです。(中略)けんさんのこれからを、私たちハスノハ・メンバー僧侶が応援しています。
ご縁に感謝‼合掌
こちらのお坊さんは、まずけんさんが「同性愛者」というご自分の特性をしっかり受け入れて、これまで歩まれたことに感心を寄せられています。人は、好きな人と分かり合いたい、好きな人に認められたいという欲を持つのは当然のこと。相手に思いを伝えて受け入れられない時のショックは、異性を好きになった場合も同じです。行動をしたあとは、どのような結果になっても受け入れる覚悟が必要ということですね。
タイミングをみて告白を
相手が理解してくれるかどうかをそれとなく観察。理解してくれそうなら、思い切って告白しましょう。(中略)友達としてでも自分を隠し通すのではなく、自分の性向を理解してくれていれば話をするのも楽ですよね。そういう友達を何人か作っておくのも、これからの人生において必要です。
どこかで告白をしなければならないのは、異性愛の場合と同じです。と、おっしゃるこちらのお坊さん。異なるのは相手が同性愛を理解してくれるかどうか。同性愛だと知って、友達が離れてしまうのはとても悲しいことですね。そのため、相手の様子をみて告白のタイミングを計る必要があります。ただし、お坊さんのおっしゃるように、自分を理解してくれる友人を作ることも大切です。
本当の友達やパートナーとの出会い
ご自分が同性愛者であることを、周囲の方に言わずに過ごすことは、この先辛いように感じます。どこかでカミングアウトすることで、壁が取っ払われたように明るく生活できるように思います。
こちらのお坊さんは、好きな友達にも隠して生活をするのは、騙しているわけではないけれど、心が苦しくなるのではと、優しくおっしゃってくださいました。たしかに、ありのままの自分を認めてくれる存在は大切。これから先、自分を認めてくれる本当の友達やパートナーとの出会いがあれば、さらに人生が豊かになるかもしれませんね。
元の問答:同性愛について
今回は、けんさんの想いに寄り添い優しい言葉で応援をしてくださったお坊さん方。好きな人に認められたい、分かってもらいたいという気持ちは誰にでもあります。とくに、同性愛は相手が性的な指向を理解してくれるかどうかによってその後の関係が変わるため、告白にはナーバスになってしまうかもしれません。
本当の自分を隠すことなく、ありのままの姿を認めてくれる存在は人生を豊かにそして温かいものにしてくれる。それは、決して恋愛だけではありません。そういった人との出会いの大切さも教えていただくことができました。ありがとうございました。