旦那が嫌い。過剰な期待があなたの心を乱す
結婚するとそれまでとは別人のように変わる人がいます。そのせいで夫が嫌いになるとその気持ちはどんどんエスカレートし、家庭崩壊を招くことも。
今回はこうした夫への嫌悪に苦しむ女性の相談をご紹介したいと思います。
肥満の夫に我慢がならない!
結婚後10㎏太って肥満となったご主人に対し、生理的嫌悪感が膨れ上がってしまった奥さま。糖尿病の義父母からは嫁が悪いと責められています。
正直、私は肥満が苦手で、見るのも触るのも嫌になっています。その事を伝えても夫は痩せる気がありません。離婚したいくらい気持ちが悪いです。(中略)醜く太っている夫をみるのが嫌です。恥ずかしいです。
ご主人になんとしてでも痩せてほしいのでしょう。お坊さんはどう回答されているでしょうか?
愛情でしっかり温めてあげれば困難に立ち向かっていける
ダイエットは誰にとってもつらいものです。夫にそれをさせるにはどうしたらいいか。お坊さんは素敵な言葉で表現されています。
熱い湯(=愛情)でしっかり温まった体は、ちょっとくらい寒い外(=困難)に出ても平気です。(中略)土台となる信頼や愛情をめいっぱい受けてはじめて、困難に挑戦するモチベーションや勇気が生まれます。叱咤激励されるだけ、まして嫌悪がスタート地点では動けません。
(みんなの寺 天野和公)
なるほど奥さまに毛嫌いされているからこそ、ご主人は痩せる気が起きないのですね。
熱い湯で温めてあげることは子育てにもあてはまるかもしれません。学校で辛いことがあっても家庭という安全基地でしっかりと愛情にくるまれれば、明日また寒い学校へと出かけていく勇気が持てるのではないでしょうか。
うまく興味を持たせて誘導する
別のお坊さんは痩せさせるための具体的なアドバイスをしていらっしゃいます。
なにより、大事なのは「一緒にやりましょうよ」ということです。「運動しなさいよ」だと男は一生かかっても運動をしません。男は「やらされる」ことが世界で一番嫌いです。男はいつまでたっても子供ですから、うまく興味をもたせてあげて、誘導するのが一番効果的です。
(不悪口院 恵成)
男性のお坊さんだからわかる、オトコの心理を突いた回答です。
これ、女性から男性に対して何かをしてもらいたいときに使えるテクニックといえるのでは?たとえば家事を手伝おうとしない夫に使うとかなり効果的かもしれません。
夫婦は他人同士がカルマを共有するもの
最後に、お坊さんが夫婦について深い真理を突いたことをおっしゃっています。
夫婦は「他人同士がカルマ(業)をシェアする」という最も濃く、それゆえに難しい人間関係だと思います。
(みんなの寺 天野和公)
既婚者なら誰もが頷けるのではないでしょうか。
元の問答:太っていく夫
やりたい放題のFXと本能だから仕方がない風俗浮気
次はご主人のギャンブルと風俗通いに苦しむ奥さまからのご相談です。
ギャンブルやFX。借金もありますが年収1000万円以上稼ぐためお金を好き放題使うご主人。風俗や浮気は奥さまの妊娠中から始まり、怒っても「本能だから仕方がない」と全く取り合わないそうです。
ギャンブルも風俗も、夫は意志を持って、プライドを持ってやっていることなので、夫を変えることは出来ません。上手く家庭をやっていくためには私が考え方を変えなければいけないのですが、どのように考えたら穏やかな気持ちになれるでしょうか?
けなげな奥さまに対し、正直ご主人はヒドイと思います。
回答するお坊さんも『ご主人の論理はゼッタイ間違っている!』と一刀両断です。
しかし、それをわかったうえでご主人と穏やかに接するには、お坊さんは次のように説いています。
条件付けをなくし相手をただの人として見る
まずは、あなたの理想のご主人「理想像」を捨てて現実の今のご主人をみてください。 悪い面ばかりではありません。良い面だって、ついています。 (中略)条件付けを無くすとは、相手をただの人として見ることです。こちらの中に相手への理想が条件として生じていると、その条件に反することがあると怒りが生じます。
(安穏寺 丹下覚元)
ギャンブルも風俗もやらないマジメな夫像が奥さまの中に条件付けされているため、それに反したご主人に怒りが湧くのですね。条件付けを取り払い「相手をただの人として見る」ことが穏やかな気持ちでいられるコツというわけです。
これは、人間関係全般にいえるのではないでしょうか?
私たちは相手に対し常に「そうあってほしい」姿を重ねてみています。我が子には優秀であることを、恋人には自分だけを見てくれることを。しかし現実はそうではありません。そのギャップが怒りとなり相手に向かうのです。
はじめから「ただの人として見る」にはちょっと修業が要りそうですが、私も心がけようと思います。
元の問答:夫に対して穏やかに接するためには?