思い入れのある古い数珠の扱いについて
二十歳の時に母から切子水晶の数珠をもらい、ずっと使ってます。
通夜葬式や法事の時しか使いませんが、30年過ぎているので、房は一部色褪せています。
先日叔父の通夜の席で、伯母から「いつまでそんな汚い数珠を使ってるの!」と言われてしまいました。
私と一緒に数珠をもらった妹は、既に違う数珠に替えていました。
昔から口喧しい伯母ですが、母からもらった数珠を「汚い」と言われたのが悔しくて…
でも母からもらった思い入れもあり、何一つ変えたくありません。
糸や房を取り替える気持ちにもなれません。
仏具店やネットで新しい数珠も見ましたが、気にいる数珠に会えず、購入に至りませんでした。
他人から見て汚い数珠は、やはりよろしくないのでしょうか?
この先、気に入った数珠に出会えたら、古い数珠はどのように扱えば良いのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
これからも大切にお使いください
ご相談拝読しました。
お母様からいただいた思い入れのある数珠をそんな風に言われたら悲しいですよね。
房が色あせているからといって汚い事などありませんが、中にはそう見える方もいらっしゃるかもしれませんね。
私は個人的にビンテージ衣料収集が趣味でよく着用もしますが、やはり見え方は人それぞれですからね。
いちいちの意見を全部聞いていたらあなたの人生から主体性が失われてしまうでしょう?思い入れのある大事な数珠を大切にこれからもお使いください。
それに伯母様のように汚いと感じられる方は他にはほとんどいないのでは?でも、数珠を使う場面では伯母様と顔を合わせる機会が多いのでしょうかねえ…。汚いと思う気持ちは伯母様の自由ですが、大切だと思う気持ちははなさまの大事な思いです。そこはご自身の気持ちを優先してはいかがでしょう?たいていの人はその気持ちを話せば伝わるものと思います。エピソードを聞けば素敵な思い出のある数珠なのだと感じる方がほとんどではないでしょうか。
さて、お坊さんの場合はやはり使用頻度が違いますからほどんどの場合は房が切れてしまうまで使うことが多いかもしれません。
私の場合はそうした場合、数珠の玉はまた再利用するかもしれないと思い保管しています。房が切れたいくつかの数珠の玉を組み合わせてオリジナルの数珠にするつもりです。房の種類にもよりますがネットで検索すれば結び方も出てきますし自分でもできるのですよ。
なお、釣り糸を通すと房が切れてもバラバラにならずオススメです。
古い数珠は、お好きになさってよろしいですが、例えば房を交換してお子様などにお譲りされてもいいかもしれませんし、処分してもかまいません。普通に分別してゴミにだしても問題はないのですが抵抗があるようでしたらお焚き上げや物供養をしている寺社に持ち込むのも手でしょう。
こんにちは。
「古いからきたない」という考え方が、古くてきたないと思います。
大切にしてください。
さて、お葬式やお年忌法要などの途中で、「ジャラジャラ」と勢いのいい音がしたなぁ、と思ったら、法要参加者の数珠が切れてしまっていた、ということが時々あります。切れてしまうと、玉がどこかに転がってしまい、見つからなくなってしまう心配があります。大切にしている数珠を、大切にしすぎるあまり玉の数が少なくなってしまっては本末転倒です。せめて、ひもくらいは交換してもらうと良いと思います。
形あるものは滅びます。
私たちお坊さんは、常に数珠を使いますから、当然、糸が切れたり、房に不都合が出てきたりします。そんな時は、数珠直しに出します。
はなさんが大切にしておられる数珠の価値も分かりますが、形あるものは何時かは滅びます。
ご自身で直したくないと思われるなら、そのままでいいと思いますが、糸や、房を直されればより一層気分も変わり、お使いになれると思います。
形あるものは滅びるということも忘れないでください。
質問者からのお礼
吉武文法様、光禪様、鈴木海祥様
3名のお坊さんからご回答いただけて、大変嬉しく思います。
ありがとうございます。
そのままの形で残すことが、思いを大切にすることと思っていましたが、数珠のためには手入れをすることが、いいように感じます。
伯母に喧しく言われることもなくなりますし(^^)
突然糸が切れて、珠をなくすことだけは避けたい!
仏具店で糸替えの話は聞いており、房の色や親珠、天珠の石を選ぶこともできるそうです。
今の数珠の雰囲気を残して、直してもらおうと思います。
本当にありがとうございました。
ご回答をいただいたことで、数珠の手入れをいたしました。
思い切って房の色を変え、玉も綺麗に磨いていただき、とても素晴らしい数珠に生まれ変わりました。
大切に扱う気持ちが、さらに高まりました。
手入れに出している間に母が亡くなり、止むを得ず別の数珠も準備しました。
これからは母のために、お寺さんに通うことも増えますので、2つの数珠をそれぞれ大切に扱っていきます。