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不安と恐怖を減らしたいです。

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はじめまして。
突然ですが、私には今付き合って一年になる彼氏がいます。
彼は仕事上、日本各地を移動しているので、ネットやテレビで時おり『南海トラフ地震』『首都直下型地震』と見聞きするだけで私は強い不安に襲われてしまいます。

話は少し変わりますが、私には数年前に家族関係や、職場のパワハラが苦で恋愛に逃げた過去があります。
これは自分自身を大切にできなかった、最大の失敗と後悔です。
この経験もあり『こんな私が幸せになれるのか。今後を期待した頃に、過去の罰として幸せを取り上げられるのではないか。それは地震ではないか』なんて考えてしまいます。

今日も実家の母に『8月に地震が起こるみたいだよ』なんて言われ、『そんなことは言わないで…』と返すのが精一杯。
帰り道は『もしも彼に何かあったらどうしよう』と不安と恐怖で泣きながら運転していました。

この状態は不健康だし、人には寿命があるのも知っています。
でも、この不安と恐怖にどのように向き合えばいいのかわかりません。
どうしたら不安と恐怖の日々から解放されますか?
過去は変えられませんが、過ちをおかした私は幸せになる資格はあるのでしょうか。罰として彼と居る時間を取り上げられないか、怖いです。
まとまりの無い文章ですみません。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。
助言があれば、是非教えてください。よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

失礼いたいします。

私も幼少期を阪神間で過ごしていたので、あの地震を経験しました。
加えて不整脈持ちなので、今でも自分の脈(による体の振動)を
地震の最初の方の揺れと勘違いして真夜中に飛び起きたり...
地震がずっと付きまとってきます。

また東北の地震の時には、私は修行道場にいわば監禁状態の身で、
外界の情報を完全にシャットダウンされている時期だったので、
家族や知り合いなどの安否もしばらく何も分からなかったので、
なつさんの不安な心持ちに共感をおぼえます。

自分が体感したことのある”あの恐怖”が、大切な人を襲ったら...
体感しているが故に、リアルな心配が積み重なっていきますね。

心配な感情、不安な感情を削ってくれるのは「準備」です。

仮に何かが起こった時に、何ができるかを
探して準備してみてはいかがでしょうか。
準備は不安な時間を消費できます。
(何かの本番やテストの直前に、復習やストレッチするように)

たとえば災害アプリにも様々なものがあって
災害時の伝言板、災害速報(地震・津波速報)、
圏外時でも使える地図アプリ、避難所検索など
そういうアプリを互いに共有するのもいいかもしれません。

そして過去の罰についてですが、

罰は、人が人に下すもので、神様仏様が下すものではないです。
「あんなことしたからバチが当たったんや!」と言う具合に、
第三者が勝手に言うものです。たいがいが外野のヤジです。

むしろ「過ちを犯した私」と既に過去を見つめられているなつさんに
神様仏様が罰を与えるか?と。
僧侶の視点からだと、逆に神様仏様は救いの手を差し伸べると見ます。
仏教書物や経典では「どんな罪を犯した人も如来や菩薩は救って下さる」旨が
多く説かれています。

なので、まずは見えない得体の知れない不安(罰)については恐れないでください。
神様仏様の所業ではございません。
私たち人間(しかもだいたい当事者じゃない)の主観的な表現です。

そして、起こりうる不安(災害)に関しては準備をしてみましょう。
不安なだけの時間を削れるうえに、リスク回避にも繋がります。
リスクは彼氏さんだけでなく我々も含めて全員にありますから、
逆に彼氏さんの心配も減らせることに繋がるかもしれませんよ。

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有り難し
おきもち

黙庵(もくあん)
紆余曲折の果てに出家しました。 現在は7年ほどの修行期間を経て 京都府...
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質問者からのお礼

暖かいお返事ありがとうございます。同じような経験をされたとの事で、お話しの中身がより深く私の心に染み込んできました。
不安と恐怖はすぐになくなるわけではありませんが、彼がよく行く地域のハザードマップを見て津波被害の確認をしてみました。
思ったより(?)浸水被害がない地域のようでひと安心でしたが、災害は人知を越えたものなので彼自身が不安にならない程度に伝えておこうかと思います。
今日は久々にお墓参りにも行き、ご先祖様に日頃のお礼と、これからも見守ってくれるようお話ししてみました。
このように僅かですが行動に移したことで不安感が少し薄らいだように感じます。
また、罰についても丁寧に教えてくださったので漠然とした不安がなくなったように思います。
本当にありがとうございました。

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