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結縁灌頂について

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2つご質問があります。
私は浄土宗の檀家で、冠婚葬祭やお墓は浄土宗の菩提寺で行っています。
また阿弥陀様を信仰しており、毎朝浄土宗の勤行を行っています。

そしてお不動様も好きで、阿弥陀様の仏壇とは別に、個人的な念持仏として祭壇を横に置いて、こちらも毎朝拝んでいます。
慈救呪を毎日100回念誦しております。

しかし私は、まだ結縁灌頂を受けておりません。
そこで結縁灌頂をやってくれるお寺を探しているのですが‥‥
ここで2つ質問です。

浄土宗の檀家の私が結縁灌頂を受ける事は出来るのでしょうか? それとも改宗が必要でしょうか?

また「結縁灌頂を受けていない者が真言を唱えても意味はない」と言う人もいます。
もしそうなら、これまで私がやってくた念誦は無駄だったのかな? と不安です。

よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

改宗は必要ありません

kentarouさん、こんばんは。
回答させていただきます。

結縁灌頂とは三昧耶戒を授かり僧侶の介助のもとご自身が曼荼羅の世界に入り阿闍梨様に大日如来の智慧の水を灌いで頂き、仏様とのご縁を結ぶ(ご縁をより強くする)儀式です。
入壇する(受ける)にあたりご自身の宗派は問われません。
もちろん真言宗の僧侶、真言宗寺院の檀家さんや信者さんもおられますが、他宗の方もおられます。
高野山で開壇されます結縁灌頂では、他宗のお坊さまや近年では仏教徒ではないであろう外国人の方も入壇されています。
もちろん、あなたのように浄土宗の檀家さんでも入壇できます。改宗の必要もありません。

参考までに結縁灌頂は一般の方も受けれる灌頂ではありますが、準備も大掛かりで関わる僧侶も大勢必要な儀式となる為に地域の寺院で行われることは滅多にありません。

毎年開催される結縁灌頂では高野山大伽藍金堂に於ける結縁灌頂が有名です。
川口先生もおっしゃられるように五月一日〜三日に胎蔵、十月一日〜三日に金剛界の結縁灌頂が開壇されます。十月一日〜三日の夜には奥之院萬燈会という行事もあり大変賑わいます。
少し補足いたしますと「庭儀結縁潅頂三昧耶戒」とは一般の方が結縁灌頂に入壇される前に乞戒師と呼ばれる方が入壇者を代表して戒を授かる儀式です。お練り行列のある大掛かりな法会で多くの方が見学に来られます。

また二つ目の質問
「結縁灌頂を受けていない者が真言を唱えても意味はない」と言う人もいるということですが、どんな立場の方が仰ってるのかはわかりませんが、その方はおそらく大きな勘違いもしくは間違った思い込みをされています。
意味がないことはありません。
あなたがされてきた真言念誦は無意味ではなく、信仰を深め、お不動様とのご縁をより深め、ご自身の中に懺悔と感謝の気持ちを呼び起こし、より良い日々を送る上での助けとなることだと思います。
ぜひこれからもお続けください。

合掌(^人^)

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おきもち

未だ愚迷凡夫の身ではありますが、皆様の一助になるようなお答えができれば幸いです。 私自身、いわゆる「お寺の息子」として生まれましたが、小さなお寺ということや両親の教育方針もあり、感謝すること、仏様、お大師様に手を合わせることの大切さは教えられてきましたが、後継者としてのプレッシャー等は全くありませんでした。 実際、当初は仏門に入る心づもりなどなく、仏教とは関係のない分野の理系大学に進学し、在学中に起業。 仲間とIT系の会社を立ち上げたり、飲食業や人材派遣などの運営企画に携わる傍、ディスコやクラブのDJやバーのマスター、占い師(手相、姓名判断、九星気学、宿曜)としても仕事しておりました。 が、その中で思うことが度々あり僧侶を志し、お大師様とご本尊様のご加護のもとご縁に導かれ仏門に進みました。 今もいつもお大師様とご本尊浪切不動明王様方にはお導き頂き、助けて頂いております。 (趣味程度ですが、暦の研究や宿曜経の読解、気学をメインに占いは現在も嗜んでおります) 「目に見える世界」「目に見えない世界」を共に大切にして釈尊の末弟、宗祖弘法大師空海の末弟として、真言僧侶の立場、金剛乗仏教・密教の観点からお答えさせていただきます。 皆様からの相談を通じて、また他の僧侶の皆様のご回答を通じて多くを学べればと思います。 皆様との御法縁に感謝して精進してまいります。 煩悩即菩提 即事而真 当相即道 また自坊(金剛寺)では護摩祈祷会や阿字観体験会(阿息観による密教瞑想体験)も開催しております。 また自治体や地元社会福祉協議会様や企業、団体様より依頼を受けて法話(講話)や瞑想指導を不定期で行っております よろしくお願いいたします。 合掌
可否が時期によります ご相談ください

高野山の結縁灌頂

kentarou様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

思想・信条の自由、信仰の自由から、貴方様の意思次第において、結縁灌頂を受けられるのも、もちろん自由となります。

例えば、浄土宗を信仰しながらに、真言宗も信仰するのも、他の宗派も信仰するのも、当然に貴方様の意思次第として、自由と言えます。

もし宜しければにて、年二回、高野山で結縁灌頂(5月に胎蔵界結縁潅頂、10月に金剛界結縁潅頂)が行われているようですので、参加なさられるのも。

ちなみに、各初日では「庭儀結縁潅頂三昧耶戒」を受戒することもできるようです。

胎蔵・金剛界の曼荼羅における諸尊(阿弥陀如来様も不動明王様ももちろん含まれます)との結縁となり、誠に善き仏縁、法縁となるのではないだろうかと存じます。

高野山真言宗 年中行事
http://www.koyasan.or.jp/kongobuji/event.html

真言念誦は無駄ではなく、むしろ、更に善きご縁へと結ばせて頂くための有り難いお導きとなった念誦であると言えるのではないだろうかと存じます。

川口英俊 合掌

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最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断しています。 https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k

質問者からのお礼

お坊様がた
懇切丁寧なご教示恐縮です。
他宗派の者も結縁灌頂を受ける事が出来ると教わりまして、安心致しました。
時期的に次回に結縁灌頂を受ける機会は10月との事ですので、さっそく計画を立てて行きたいと思います。
また、これまで行って来た真言念誦も無駄では無いと教わり、こちらも安心致しました。
ありがとうございました。

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