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断捨離って必要?

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有り難し有り難し 36

あまりにもたくさんの情報が飛び交う今の世の中に少々嫌気がさし

商売をしている宣伝にも使っていたので、ためらいも少なからずあったのですが、某SNSをやめてみました。

手放す事で久しぶりにゆっくりと自分の時間を使うことができて本来の自分らしさを少し感じる事ができてきているような気がします。

この際、着ない衣類や物なども処分して
必要な人に廻れば一番いいかな?なんて考えているのですが

私は幼少期から何より整理整頓という事が苦手です。。

お坊さまも断捨離なんてするのですか?
それとも、あまり物に執着してはならないのでしょうか?
断捨離をする意味や効果など

お話を聞かせて頂きたく存じます。
よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

本当の断捨離

断たなくていいのです。
捨てなくていいのです。
離れなくていいのです。

さっきのことも、抱えていたことも、持ち物もみーんなわすれていた時節があるでしょう。
こちらが、断とう、捨てよう、離れよう、としなくても、
天然に断たれている所を見てください。
天然に捨てられて、流れて行っている所を見てください。
離そうとしなくても、自然に離れていっている所を見てください。
それが本有の断捨離。天然無為の断捨離です。
そういう生き方をすれば、持っていながらそれに持たれず、処していながら、そこに居ることすら忘れて、浮かんでいるかのような心境になるでしょう。
実際に空を飛ぶわけではないですが、そのくらいに心が軽やかになります。
もう一度、自身を見てください。
さっきの事が、断とう、捨てよう、離れようとしなくても、
とっくに、すたれていっているでしょう。
そこに目をつけるのです。
それが断捨離からの悟りへの道です。

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有り難し
おきもち

執着は悩み苦しみの原因。

ものごとに執着するのは悩み苦しみの原因になります。
仏教で重視する断捨離は、精神的な断捨離、身軽で柔軟で静かな心になることです。
浄土宗の開祖法然さんの言葉で、
「念仏生活をしていれば、生きているうちは念仏(という修行)の功徳(修行の効果)が積もるし、死ねば念仏の力(阿弥陀仏の力)で極楽浄土に往生できるから、(生きても死んでも良いことだらけで、)とにかくこの世で思いわずらう必要はないし、生・死ともにノープロブレム!(生死ともに煩いなし)」
という内容の言葉があります。
生きても死んでもどっちでも平気。
AでもBでもどっちでも大丈夫。
状況がどっちに転んでもへっちゃら、という柔軟で身軽な心が、仏教でめざす心だと思います。
そのためには、Aでなきゃだめだ、Bでなきゃ無理だ、という執着を捨て、過去や未来への妄想を手離す工夫が必要でしょうね。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

願誉浄史様

参考になりました
ありがとうございます

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