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地獄に行きたくない

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いま大学1年生なのですが、今までの人生を振り返ると自分は地獄行き確定だと思っています。

小学生の頃に祖父から性的虐待を受けていたのですが、当時は幼かったため祖父の行為が悪いことと知らず、抵抗しませんでした。数年後にその行為の意味を知り愕然としました。家庭が壊れるのが怖くて家族には相談できていません。
世間では血が繋がっている者同士の性的な行為はタブー視されており、知らなかったとはいえ祖父とそういう行為をした自分は地獄行きではないかと怯えています。

また、私は持病があり、治らないことへの苛立ちから悪いことをしてしまいました。
物や人に当たったり、親に対して「なぜこんな欠陥だらけの体に産んだんだ」「流産してくれたらよかったのに」と心の中で何度も暴言を吐きました。

中学時代に持病が原因でいじめを受け、辛さから逃れたくて自殺を試みたことも後悔しています。

地獄が本当にあるのかは知りませんが、最近は死後のことを色々考えてしまって眠れない日が増えました。

要するに何が言いたいのかというと、地獄に行きたくないです。怖いです。
こんなどうしようもない愚か者でも、地獄に行かずに済む方法はあるのでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたは地獄に行きません

お祖父さんに性的虐待を受けていたのはお気の毒ですね。心に傷残りますよね。いやな思い出です。専門のカウンセラーさん、精神科医さんに関わってもらうのがよいと思います。言葉にするのも辛いでしょうが、ご自身で抱えこんでこれからの長い人生を送っていかれるのは辛すぎます。

ただ、それが地獄に行く理由になるのかというと、それはなりません。それで地獄に行くなら、性的なものをふくめ犯罪やいじめの被害者が地獄に行くことになり不条理です。仏教では意業(心で何を思ったか)が重要視されますから、子供の時の性的虐待があなたの思いと無関係である以上、地獄に行くタネにはなりません。

じゃ、産んでほしくないと心で思ったことは、意業じゃないか、ということになりますね。それを引きずって生き続けていたら、地獄に落ちるかもしれません。しかし、心を翻したら、考え方を変えたら、地獄に行くことはあり得ません。意業が大切だからですね。あなたが何を考えて生きようとしているかを変えたらいいんです。

自他が幸福に生きられるように、自他の悩み苦しみがなくなるように、自分中心に生きざるをえないけど、そうした日常の中で過度にむさぼらず、他者の幸せを願い、他の生命を奪わず、他人に陥れられても自分はひとを騙さないで、怒りを抑えて生きていこうとなさったらよいのです。簡単にいいますが、私自身、必ずしもそんなふうに生きているばかりじゃありません。

だけど、こうした心の向きを作っていくようつとめていれば少なくとも地獄に落ちることありません。というより、もっとよい人生を生きることができます。

いろんな仏教の本があり、動画サイトにも優良な仏教のお話がたくさんあります。後悔に占拠されている心の状態を脱してくださることを願っています。

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