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兄のことが許せない

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有り難し有り難し 13

30代既婚女性です。15年引きこもりの兄を許すことができなくて苦しいです。子どものころから暴言・暴力によって苦しめられてきました。
大学生になっても暴言・暴力は続きました。兄が親を馬鹿にするので私が言い返すと「あおられた。」と言ってコップをなげたり、コーヒー瓶をなげられて顔に青あざもできました。そんなある日、家で大暴れし、カーテンを破ったり、家電を壊しそうになったので警察に通報しました。その後、精神科病院に入院して「自閉症スペクトラム」という診断を受けています。今は離れて暮らしていますが、時々気になり、実家の様子を見に行っています。その際に顔も合わせますが、今まで謝罪の一言もありません。それどころか、「自分がこうなったのは、親が悪い」といった言葉を聞くこともあります。私はそんな兄が嫌いなのでよい言葉をかけようとは思えないのですが、暴力が怖いので口論にならにように気を遣います。
離れて暮らすようになれば、兄への鬱積した気持ちも薄まると考えていたのですが休みの日には「あの時、私がこうしていれば」「この兄がいなければ」と延々と考えてしましい、気持ちが沈みます。この暗い鬱積とした気持ちを晴らすにはどうしたらよいでしょうか?残りの人生をこの過去に捉われて過ごすのではないかと辛くなります。

2023年6月4日 16:17

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ゆるされきっている今の事実

お兄さんの苦しみが家族の苦しみになってしまう。家族だと距離が近いのでどうしても甘える先が身近な人になってしまうのですよね。

言葉や行動と気持ちが同じではないと思いますが、間違えなくお兄様は苦しんでいるのでしょう。誰のせいでもない。しかし、縁に触れてそのように思えてしまうのですね。

あなたが救われる為には、相手に変化を期待するのではなく、あなた自身が今の現状を受け入れ、心底ゆるすことです。
相手や環境をありのまま認めることは、あなた自身が憎しみを手放し、楽ちんになれる救いの道なのです。
ゆるそうとして許せることではないと思うのでしょう。
しかし、あなたの体や目、耳の働きはお兄様を憎むことはありません。すでに過去のことは過去として流しています。思いはマボロシ。すぐに消え去るようなものです。信じられないかもしれませんが、そうした自分の働きに目を向けることで自分を知る道が仏道修行となるのです。

2023年6月4日 16:35
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有り難し
おきもち

禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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質問者からのお礼

お返事ありがとうございます。あれから環境も改善し、兄とも距離が取れたことで落ち着いて暮らせています。頂いた言葉を胸に、今の生活に感謝しながら生きていきます。

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