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性癖の悩みです。馬鹿馬鹿しいかも知れませんが真剣です。

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30歳の男です。性癖に真剣に悩んでます。どうか御意見ください。

極度のMなんですが、堅い仕事をしています。本当は性器にピアスを開けたり傷だらけになるまで鞭で打たれたりしたいです。バイで同性に虐められるような経験もあります。

身嗜みや体系、言葉遣いに気を使っているし、容姿も人並み程度にはみられると自負しています。上司や友人から、年齢も結婚適齢期ということで、お見合いや紹介の話をよく受けます。

しかし、プライドや仕事に支障をきたすのを恐れて性癖を暴露できず、結婚しても幸せになれない、相手を幸せに出来ないのではないかという不安があります。

子供は欲しいし、幸せな家庭に憧れはあります。しかし、性癖を満たしたいという衝動もあります。両立の難しいジレンマに長年葛藤してきました。

三十路となり、そろそろどちらを選ぶか決めてしまいたいです。

誰かに相談したくても、職場や世間に知られれば今の職は辞して住居も移さなければなりません。なので誰にも話せていません。

どうか、御意見を下さい。
もしくは、どういった場所でこういう話を相談すればいいかなど教えて下さい。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

けして馬鹿馬鹿しい悩みではありません。身の事実からの真剣な問いですよね。

だからこそ、答えを急がないでください。じっくりいきましょう。

性癖というものは多かれ少なかれ誰もが抱えているものです。そしてその欲求は一人では満たせないところが大きいです。
それは愛する人と愛するがゆえに共有し、高めあっていく、認め合っていくものかもしれません。いきなり、「オレはこれを抱えている!それを認めてくれ!」という0か100かでは難しいでしょう。

そういう意味では確かに特に上司からのご紹介、それもお見合いであれば難しさは感じますね。

愛には種類がありますね。私は詳しくありませんが西洋哲学?キリスト教的?心理学的?な分類でいけば

リビドー:性衝動としての愛
エロス:善きもの、美しいものとして求める愛
アガペー:そのものをただそのものとして愛するありのままの愛

です。仏教でいえば前2つは渇愛、後ろ1つが信愛です。
その愛が人間のものである限りそうしてもリビドー、エロスが残ります。具体的に目の前の一人を真剣に愛するという時、それが性癖であれ何であれ、どうしても「思い通りにならない」という現実にぶち当たります。
そこで愛に挫折してまた他のものにリビドー、エロスを求めていくのか、アガペーまで到達するのか、我々は愛に問われ、試されているのです。

もし出会った二人がお互いをお互いとして認め合っていけるならば、その性癖についても二人で共有していけるかもしれませんし、あるいは私は応えられないけどどうしてもというものは他で満たしてきてよい、という愛もあるのかもしれません。

とにかく、こうでなければならない、こうあるべき、なんて答えははじめからはないのです。どこまでも具体的な愛の歩みの中で問われてくるものなのだと思います。
苦しい道でしょうがそこは愛と戦っていくしかありません。愛は私の中にあるのではなく愛という関係に私が問われているのです。

「結婚しても幸せになれない、相手を幸せに出来ない」などと決めず、愛の求道の中であなたとお相手なりの道を切り開いていきましょう。

渇愛は身を苦しめますが、信愛は身を喜ばせます。信愛に至れない私が知らされた時、それでも信愛足り得ようと、渇愛に逃げない態度が求められているのです。

愛と戦いましょう!

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おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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慎重に。でもあなたは悪くありません。

そうですよねー。
女性からすれば気持ち悪いと感じられると思うでしょうが、、、

男には、何かしらの性癖をお持ちの人が多数派です。
ノーマルっぽいのから、ハードなものまで幅広いんですけど。

あなたは、たまたまハードなジャンルに入る性癖をお持ちだっただけです。
そんなご自身を受け容れて下さい。

暴力、借金、麻薬、ゲス不倫、ギャンブル狂、、、、
その方がよっぽと結婚には向いておられないと、私は思いますけどね。

この事は滅多に口にしてはいけないと私もおもいますよ。

ただ・・・

あなたの事を理解される方は、少なくはないと私は考えております。

一番大切なことはそんなのではなく、一人の女性を愛する事を貫き通し、節度ある行動を取られる在り方で生きていかれることですよ。

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時宗の寺院で住職をしています。 今の時代、お寺の在り方とは、僧侶とはいっ...
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そもそも人間は、自分を苦しめ傷つけることを欲する

だから、特にあなたが変わった人だとは思わないです。
たまたま、「自分を傷つけたい欲求」が「性癖」として表現されただけな気がします。

人間は大なり小なり、色んな方法で自分を傷つけながら生きている。中には、他人にはおおっぴらにできない方法で自分を傷つける人間もいる。
しかし残念なことに、そんな人々を見守る価値観が、まだ社会で十分に育ってきていません。

とはいうものの、葛藤から解放されて自分らしく生きたいですよね…!

どれほど参考になるかわかりませんが、すこしお話をさせて頂きます。

あなたと似た性癖の男性について、知人から話を聞いたことがあります。整理してみると、次のような流れがみえてました。

心の奥にしまいこんだ、トラウマがある(本人は無自覚のようでした)

でも、どう向き合って良いかわからず、衝動的に自分の身体を傷つける行為をする

一時的に満足する

しかし、根本的な心の傷は癒されていない

でもそれをしないと、心がこわれてしまいそうだから、やむなく行為を繰り返す

ストレス解消のため行為にどんどん依存=性癖となる

抑え込んでいた感情を、身体の痛みに置き換えることによって、なんとか消化・発散したい。それが、男性の中で無意識的に行われていたようです。

あなたのお悩みにも、彼のケースと似た側面があるのかもしれません。

もし、なにかしら思い当たることがあるのでしたら、
「心の奥にある傷を発見し、癒すこと。恐れや不安といった感情を手放して生きる方法を見つけること」
が大切だと思います。

そのためにはまず、「なぜ、このような衝動が湧き上がってくるのか?」を、人間関係や過去のトラウマ、悩みがうまれたきっかけや、衝動の引き金などから、多角的に掘り下げる必要がありそうです。

抵抗がなければ、専門家のもとで一度、胸の内をお話をされても良いかもしれません。
カウンセリングには個人情報の守秘義務がありますし、お住まいの地域から離れているところへいくのもありです。ハスノハも、どうぞ引き続きご活用くださいね。

結婚についてですが、現時点でそんなに不安にならなくても良いかな?という気がします。
お悩み解決の道筋がみえてきてから考えても遅くないのではないでしょうか。

心がほぐれてゆけば、やがて状況も好転します。

どうぞ、心身ともにご自愛くださいね。

合掌

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おきもち

質問者からのお礼

ありがとうございました。
現実は難しいですが、それを難しく考えてさらに難解にしてしまうより、自分に正直に生きてみるのも良いのかもな、と思いました。

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