コロナウイルスからの差別
小さい市(町)だと、すぐに噂が広がります。良い噂も悪い噂も…。
今は、とにかくコロナウイルスが心配で仕方ありません。感染してしまったら、周りから言われ、職場からも言われ。
家庭に入ってしまったら、もう諦めるしかないと思っています。
自分のワクチン接種の番より、先に罹患してしまうのでは?とそればかり考えています。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自分がコントロールできないことは考えない
私も田舎に住んでいます。感染した人が朝、起きて家から出ると、「出ていけ」みたいな張り紙がたくさん家に貼ってあって、怖くなり引っ越した。しかし、引っ越し先でバレてしまいとても辛いことになったと聞きます。人間の悲しい現実を近所の話として聞きました。同じ宗旨の人が多い地域ですから、宗教を持っていても人間なんてこんなもんかと思い、悲しくなってきました。いつ自分もそうなるかもしれないので確かに怖いことではあります。あなたのご心配はごもっともです。
ですが、チベット仏教の高僧のダライラマ法王は、「自分がコントロールできないことは考えないことだ」とおっしゃいます。たしかに怖いことは世の中にたくさんあり、いつ通り魔に刺される分かりませんし、深夜に放火され焼け死ぬかもしれない。北朝鮮が核ミサイルを打つかもしれないし、元次官の上級国民がブレーキとアクセルを踏み間違えてクルマでひき殺されるかもしれない。
コロナも怖いし、コロナの風評被害はそれ以上に怖い。だけど生きている限りその他にも危険がいっぱいです。でも、これらは自分がコントロールできるものじゃない。どうすることもできない。自分がどうすることもできないことは、考えてもしょうがない。考えても仕方ないことを考えても何にもならない。そんなこと考えても意味ない。だから、考えないことにしよう。
そして、その分だけ自分が変えられる今この瞬間にどう生きるかを考えることに集中して生きたらいい。仏教は、「今ここ、今ここ」です。
明日、突然死するかもしれないけど、いまが充実していればそれでいいじゃないですか。自分でどうにかなるのは「いま」だけですから、どうなるか分からないことに悩まされるより、どうにかできる「いま」を大事にしましょうよ。
それと仮に感染しても、あなたのせいではないんだから、言わしておきゃいいんです。そんなバカは相手にしなきゃいいんです。
安心して下さい
拝読させて頂きました。
先ずは安心して下さい、この感染症はいずれ必ず終息します。コロナに限らず疫病は必ず終息していくのです。歴史が証明しています。心を穏やかに生きましょう。
また人間誰しも病いにはなるのです。このコロナが特別ではないのです。
昨年の社団法人仏教伝道協会が実施した「輝けお寺掲示板大賞2020年」で大賞なった作品は熊本県浄土真宗本願寺派明導寺様のお言葉で『コロナより怖いのは人間だった』でした。
その言葉の通り本当に恐ろしいのは私達人間が作り出す愚かな煩悩であり、人を貶めるような差別する心です。その様な差別する者・偏見を持つ者、そして差別や偏見によって人に嫌がらせ行為をしたり排斥する者が本当に愚かなのです。
どうかその様な愚かな差別や偏見を私達自ら捨てていきましょう。
あなたやご家族の皆さんが地域の皆さんと一緒に健やかに安心して毎日を生き、お互いのことを大切になさり仲良く幸せに生き抜いていかれます様にと心から神仏やあなたのご先祖様方に祈っています。
質問者からのお礼
ありがとうございます。読ませていただき、本当に心が落ち着きました。
お返事いただき読ませてもらい気が楽になります。また同じように心配になりましたら、このお返事を読み返そうと思います。ありがとうございます。