経験が大事とは言うけれど
お金の使い方に関する話で、「物を買うことよりも経験にお金を使うべき」という話をよく耳にします。
上司からも「若いうちにたくさん経験をして、仕事や遊びの幅を広げてほしい」という話をされました。
そういった話に納得はできるのですが、経験と言われても、何をすればいいのか?ということが分かりません。
好奇心も強い方ではなく、何かをやってみたい、見てみたいと強く思うこともありません。
貯金をすることも大事ですが、お金の有意義な使い道が見つからないことに寂しさと焦りを感じています。
具体的でない聞き方になってしまい恐縮ですが、「経験をする」ということについて、皆様方のご意見を頂きたく思います。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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縁に触れて進んでみる
こんにちは。
なるほど、「たくさん経験」とは漠然としていることなので、どうしたらいいか分からないのも頷けます。
私の提案としては、「何かをやってみたい、見てみたいと強く思う」という枠を一旦外すことです。通常「好奇心」が湧いてきて、何かに熱中するというのが定式でしょう。そこを敢えて無視して、縁の赴くまま何かをする、のです。
映画「イエスマン」に、こんな男性の姿が描かれています。
この男性は、極端に消極的で(あなたがそうだと言っているわけではありません)何事にもノーばかりを言う日常でした。友達からの誘い、外出の計画もすべて断っていたのです。
しかし、ある時、ノーを言わない人生、イエスばかりを言うようになると人生変わるよと教えられます。半信半疑でありつつも、男性はそれを実行に移します。すると、今まで経験をしたことがなかった出来事の連続になります。食べたことのないもの、手にとったことがなかったもの、感じたことのなかった感覚。そのめくるめくような変化の連続にいつの間にか人生が180度変わっていた、というストーリーです。
これは極端な例ですが、縁(お誘いや偶然目にしたもの)に触れて、今までとは全く別の方向に進んでみる。そうすれば今までとは違う発想に恵まれたり、いろいろな分野の人のことが知れたり、世にある隠れたニーズに気づいたり出来るようになる。「たくさん経験をして、仕事や遊びの幅を広げ」ることで、きっと新しい人生の展望が見えてくるのではと思います。
質問者からのお礼
釋 悠水様
お言葉をいただき、ありがとうございます。
無理に何かを探したり、目を引かれるものが無いと嘆いたりするのではなく、縁を頼りに進んでみるということですね。
これから、普段の生活にある縁に目を向けることを試していきたいと思います。