性同一性障害の手術とご先祖様との関係
私は、現在25歳の男性で、性同一性障害に幼い頃から悩んでいます。
治療をすると子孫は残せなくなります。
親は性同一性障害に理解がまったくなく、治療に真っ向から反対で
「この代でこの家系を途絶えさせたらあの世でどうご先祖様と顔を合わせるのか?」と言われております。
今現在、味方が家族の誰もいません。
私自身、そういう言葉や状況で身体に手をつけるのは踏みとどまって生きてきました。
しかし、苦痛が限界を突破しているのか数年前に精神疾患を発症し、かなり追い詰められており、もう少し自分に素直に生きようと思い、家族との問題はいったん諦め、支えてくれる友人たちに助けてもらい、親には秘密で思い切って手術を受けることを決めました。
しかし、家庭環境以前にまったく関係のないご先祖様に対し、大変罰当たりなことをしていることは私もわかっています。
まずは大好きだった祖母の墓前で「ごめんなさい、あなたにひ孫を見せられませんでした。お許しください、また、私の代で家系は終了です、申し訳ありません」と謝罪しました。
とにかく打てる手は全て打ち尽くし、来週手術に臨むつもりで、自分の人生にとっては最高の選択なのに、どうしてもご先祖様のことで心の中にもやもやが残っており、前向きな気持ちで手術を受けられそうにありません。
1.あの世に行った時に私はどのようにご先祖様に顔向けすればよろしいのでしょうか…。
2.このまま我慢して男として生きていくべきだったのでしょうか…、、。
3.私が最後の代=墓が無くなってしまうのですが、それは罪なのでしょうか…?
4.罪深いことをしてしまった私は、残りの50年くらいの人生、どのようにご先祖様と向き合っていけば良いのでしょうか…
長文乱文申し訳ありません。何卒よろしくお願いします。
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血族以外にも子孫を残す方法はあります
お釈迦様の教えでは、自分や他人の区別なくことさらに心身を傷つけてはいけないといわれています。しかし、性自認に食い違いがあり、そのためにこれから生きていくことにも耐えがたい困難を感じるのであれば、その苦しみを取りのぞくために、安全性に一定の保障がある医療手段によって心身の一致を得るのは、現在の考えとしては止むを得ないと思われます。
子孫を残すことができなくなりご先祖様に顔向けができない、とご心配とのことですが、よく観察してみれば、手術を受けることと子孫を残せなくなることは直結するわけではありません。血族という意味ではそうかもしれませんが、子孫という考え方はもっと幅の広いものです。血族を残せないという意味では、結婚しても子供をつくらなかったり、不慮の病気や事故にあって子供ができなくなってしまったりといったケースでも同じことです。
仮に血族を残せない身体になったとしても、将来、一緒に家庭を持ちたいパートナーが現れ子供が欲しくなった時に、たとえば養子といった方法で子孫を残すことはできます。
私たちは普段、何となく親から子へ、子から孫へ、孫から曾孫へ、曾孫から玄孫へと血が途切れずつながっているように思いがちですが、長く続いてるお家の中でも血族としての断絶はしばしば起っているケースは少なくありません。
手術を受けて、さらに将来、家系としての子孫を残すことをお考えになるのであれば、いろいろ方法はあるので慌てずに落ち着いて考えればよいと思います。
そのような考えで、ご家族ともう一度ご相談されてはいかがでしょうか。