仏のような人間になるにはどうしたらいいですか?
私は最近自分の小ささに嫌になることがあります。
仕事中にちょっと嫌味のある言い方をされたときに、すごくイラっとしてしまいました。
指摘された際も、心の中で「あなたに言われても何の説得力もない」と思いイラっとしてしまいました。
態度に出さないようには心がけていますが、そんな事くらいでイラっとしてしまう自分がとても小さい人間だなと悲しくなります。
イライラするだけ時間の無駄ですし、疲れます。
もっと広い心で穏やかになりたいのですが、どうすればいいのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
そういうものに私もなりたい
いいですね、その目標。私もなりたいです!
仏になるためには悟りを開きましょう!
…と、なかなかそうはいかないのが私たち人間。
誰しもイラッとすることはありますよ。
私事では最近、テレビで高そうなものを芸能人がムシャムシャ食べていて、イラッとしました。
お腹が空いていたんです(^^;)
さて、タイトル引用の宮澤賢治「雨にも負けず」の一文を紹介しましょう。
-----------
雨にも負けず 風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けず
丈夫な体を持ち 欲はなく決して怒らず
いつも静かに笑っている
(略)
東に病気の子供あれば行って看病してやり
西に疲れた母あれば行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があればつまらないからやめろと言い
(略)
皆にデクノボーと呼ばれ
ほめられもせず 苦にもされず
そういうものに私はなりたい
-----------
熱心に法華経を信仰していた宮澤賢治さんが「なりたい」と憧れた理想像、これは「現実の仏さま像」だと思います。
さっきテレビにイラッとしたと書きましたが、お腹いっぱいだときっとイラッとしなかったでしょう。
それは、自分の心に余裕があるからです。
逆に言うと、心に余裕がない時に人はイライラしてしまいます。
ちろるさんの今の心の余裕残高はどうでしょう?電池切れ間近ではありませんか?
心の余裕容量をUPさせる方法として、「抜苦与楽」があります。
上の詩では『東に…北に…』の部分。他人の苦を取り去り、楽を与えることです。
え、なんでこれが何故心の余裕容量UPになるかって?
逆説的ですが、「抜苦与楽」ができる人は心の余裕がある人だからです。
自分がお腹ペコペコでも、他の空腹の人に食べ物を与えることができる人は素晴らしい方ですよね(^o^)
心の余裕があれば、自分がイライラしなくなるだけじゃなく、他人も救うことができます。
仏さまの心の余裕容量は無限大ですが、自分はまだまだ容量不足…;
お互いに容量UPを目指して頑張りましょう!
拙生もなりたいです。。
ちろる様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
拙生もなりたいです。。
ただ、仏様のような御心となるためには、もちろん、悟りへと至らなければなりません。
しかし、日顕様もおっしゃられていますように、なかなかこの煩悩・無明(根本的な無知)に侵されてしまっている凡俗なる身では難しいところでございます。
それでも、諦めずに「菩提心」(皆が救われるための悟りを求める心)を起こして、日々、少しずつにでも仏道を歩んで、智慧(空性の了解)と福徳(善徳行・方便行)の二資糧を集積し、煩悩・無明を対治して参りたいものでございます。
三宝帰依・菩提心生起
すべての有情を救済しようという願いによって
仏陀・仏法・僧伽に
悟りの心髄に至るまで
私は帰依いたします
智慧と慈悲を持って精進し
すべての有情を利益するために
私は仏陀の御前に
完全なる菩提心を生起いたします
この虚空が存在する限り
有情が存在する限り
私も存在し続けて
有情の苦しみを滅することができますように
共に頑張って参りましょう。
川口英俊 合掌
煩悩は悩み苦しみの原因
欲・怒り・怠け・プライドなどの煩悩が、悩み苦しみ、ストレスの原因です。
イラっとするときには、怒りの煩悩が生じています。
その裏には、ブライドや怠けの煩悩もあります。
嫌なできごとを、嫌だ嫌だと思いつつも、何度も思いだしたくなるのは、欲の煩悩(嫌な思い出だけど、その刺激を欲して癖になる)もあるかもしれません。
対処法として、煩悩は、正体を見破られると力が弱くなるので、煩悩が煩悩であることを自分で気付くよう、自分の感情をスキャンするとよいかもしれません。
具体的には、
「欲・怒り・怠け・プライド」
と心の中で呪文のように念じて、自分の感情の中に欲・怒り・怠け・プライドが潜んでいないか確認する習慣をつけてください。
煩悩に気付いているときだけ、あなたはあなたの主導権を握れるのです。
質問者からのお礼
皆様、ご回答ありがとうございます。
振り返ってみると、職場も変わり住む土地も変わり慣れるのに精一杯で心に余裕がなかったのかと思います。
明日から皆様の助言を胸に、怒りやプライドなど煩悩を捨て、少しでも穏やかになれるように日々精進していこうと思いました。
ありがとうございました。