自分の行動に、責任を持っていないから、そういった行動が出てくるのです。遅刻しても、学校で居眠りしても、もちろん自分も怒られますが、最終的に責任をとるのは、親だと思っているフシが感じとれます。
　社会人になった時に、初めてそれらが自分に降りかかってきて、他人に迷惑をかけてしまい、上司や顧客に怒られてからでも、実はそんなに遅くないような気もします。私がそうだったからです(笑)。
　でも、母親として、そうなる前に注意しておきたいんですよね。お気持ちはわかります。が、母親から無条件に愛されている、という確信がある以上(表面上は思っていなくても、深層心理で)、甘えた精神は、そう簡単に抜けていきません。何しろ私が経験者です(笑)。

　本来はそんな奴、突き放してしまえば良いのですが、自分で責任をとる立場になったら、親でも驚くようなスピードで成長することだってあります。
　例えば好きな子ができて、その子との約束に遅刻したら、責任は本人にかかってくるでしょう。そういう経験を繰り返し、自分で覚えていくものだと思うのです。
　思春期の男の子というのは、そういうものです。

佐山拓郎

天恩山 五百羅漢寺

浄土宗の佐山と申します。 浄土宗教師の資格を得たあと、１０年間のサラリーマン生活ののちに、この羅漢寺にお世話になり、２０１４年に住職として晋山いたしました。 現在は、「ここより」というサイトの編集長を務めています。 まだまだ悩める道の途中ですが、少しでも皆さまの力となれるよう、がんばります。

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