呪われるってあるんですか
わたしは不倫で生まれた子どもであることを二十歳のときに知らされました。
それまで、自分の父親がいないことを母に聞いたことはなく、そして母が語ることもありませんでした。
本当の父親だと語るおじさんとたまにご飯にいくくらいでした。その父親だと語るおじさんからあるひ「お前のお母さんを本当に愛していてお前ができたんだよ。妻子がいたけど」という話を、二十歳の、これからいろんな未来が待っているという時に聞かされました。
正直、わたしはそのとき生まれてきてごめんなさいと思いました。わたしができなければ、母はもっと違う道を歩んでいたかも。不倫という間違いに気づいて正せたかもしれない。
父親の奥さんにはただただ申し訳ない。わたしがその立場なら、正直憎いはずです。夫を愛していればいるほど。
わたしだったら呪うと思います。それくらい許されないことだと思うのです。
その因果というのがあるのかわかりませんが、男運に恵まれません。毎回ひどく傷ついて、なんとかもがきながら立ち直るというのを繰り返しました。
でも今回どうしても立ち直れない失恋をし、きっとわたしはそもそも生まれてはいけなかったんだろうし、母以外には生まれたことを祝福されていなかったはず…恨まれているのかなと。
業というものなのかなと思うくらい、辛いです、
許されないこと、あるまじきことだとは思いますが私が生まれた意味はないにしろそれでも生きていくのが辛いです。
わたしはこれから、何を糧に何を心に抱いて生きていけばいいのでしょう。
わたしは、ただ普通に、生きたかった。ただ、祝福されたかった。ただ、ふつうの幸せを知りたかった
良くないことまで最近考えます。度胸がないだけで。
こんなわたしにも生きる意味や権利はあるのですか。辛いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「業」をきちんと理解する
こんにちは。
3年前にも今回と同趣旨の質問をしていますね。
その時は、「業というのは、本当にあるものでしょうか」という題でしたが、今回は題こそ違えど同趣旨の質問のように見えます。
何故なら、あなたは3年前も今も「業」という言葉を用いていながら、「業」を理解していないと見受けるからです。
あなたの「業」の受け止めはこうです。
母親がその昔「不倫」をした。
きっと相手の「奥さん」は、「憎い」だろうし「呪う」だろう。
「その因果」なのか「男運に恵まれ」ず、「毎回ひどく傷ついて、なんとかもがきながら立ち直るというのを繰り返し」てきた。「今回どうしても立ち直れない失恋をし、きっとわたしはそもそも生まれてはいけなかったんだろう」と自責して、「恨まれているのかな」「業というものなのかな」と書いています。
確認しましょう。
仏教で「業」とは、あなたが(←ここが最重要)心に、口に、体で行った行為を言います。3年前の回答僧の先生も既にご回答されていますが、あなたのお母さんが「不倫」したこと、お母さんの業とあなたの業は別物です。あなたが「不倫」したのではないですから。つまり、あなたの行為や現実に、「不倫」は直接の関係や連続性はありません。
ここを混同すると、それは仏教的価値観に似た別の何かになってしまいます。
ましてや「呪い」などというものを混同すると、ますますオカルトの世界観の中にからめとられてしまいます。
あなたは、あなたの「業」でいくらでも新たな未来を築いていけます。
失恋をしたのは、どういう経緯でそうなったかは分かりません。しかし、会う事と別れることは恋愛においても、人生においても常のことです。
ところが、その悲しみ苦しみを、ご自身の出自と結び付けすぎてしまって、どんなに努力しても出自が問題という無気力を招く状況を自分で作ってしまっていませんか。その考えは、少なくとも仏教的ではありません。
辛いこと、悲しいことがあるでしょう。
しかし、自分の「業」で嬉しいこと、楽しいこと、感動することは人生に沢山出あっていけます。視点を変えれば、あなたの人生は希望に満ちた風景が見えてくるはずです。
元気を出してください。
あなたは何も悪くない
質問読ませていただきました。
さて、呪いがあるか・・・とのことですが、ただ呪うだけで相手を不幸に陥れるなんてことはありません。
呪って人を不幸に出来るなら、呪いを請け負ってくれるお仕事はもっと繁盛しているでしょう。
それよりも、ご自身の出自によって自分を責めることを、まずは何とかすべきではないでしょうか。そこを自分で許せれば、きっと前向きに歩いて行けますよ。
そもそも業というのは、自分に影響するものです。どんな過去世の業を背負っておられるかは分かりませんが、不倫したカップルの元に命を受けた、これは事実でしょう。
しかし、あなたの業が不倫をさせたわけではないのです。不倫をしたのは、両親(仮にそう呼ばせていただきます)の決断によるものです。その不倫という事実にあなたは何の責任もないし、負い目に感じる必要もない。
たしかに、お父様の奥様は怒ってるし恨んでいるかもしれません。しかし、それは両親が背負っていく罪であります。あなたは誰に気兼ねすることなく、自分の人生を精一杯生きて良いんですよ。
だって、何も悪いことはしてないんですから。
生きる意味や権利・・・これも悩まれる方は多いのです。しかし、権利や意味を絶対的に他人に付与できる存在なんていません。意味や権利とは、自分に対して自分で与えるものです。そうすることで、人は生きる意味や目標を定め、前向きに歩いていけるのですから。
だから、深く悩まなくて良いんですよ。
どんなに両親に愛されて、周りから祝福された人でも、恋愛や結婚にうまくいかない人は多数居ます。ですから、自分の出自のせいが原因ではないでしょう。
それよりも、自分の出自を気にするあまり、それが言動に出てしまっていませんか?後ろ向きで否定的な言動の原因になっていませんか?そういう後ろ向きなものが、周りから人を遠ざける大きな要因になったりもするんですよ。
最後に、お母様は愛して祝福してくれた。そして不倫相手の子供とはなるべく関わりたくないというのが普通の感覚でしょうが、お父様はたまにご飯を一緒に食べた。これはお父様もあなたを愛して祝福していた証拠でしょう。
つまり、あなたはしっかり両親に愛されていたのです。これだけでも素敵なことだと思いますよ。
何か少しでも参考にしてみて下さい。
必要ならばプロフィールを参照いただき、メールにてご連絡くださいね。
あなたは祝福されています
拝読させて頂きました。
あなたのお悩みを読ませて頂きました。
繰り返しになると思いますが、あなたが決して悪いわけでもないし、あなたが悪いことをなさったわけではありません。そしてあなたが呪われることは決してありません。
ですからあなたはあなたの人生を幸せに生きることができますし、あなたの生きることを沢山の方々が喜び祝福なさっているのです。あなたはあなたの人生を幸せに生きる権利があるのです。あなたが生きること自体がとても価値があり意味のあることなのです。
私はあなたがこの世に生を受けてあなたが健やかに成長なさり、あなたの未来が明るく開けていき、あなたが素晴らしい出会いに恵まれながら大切な皆さんと一緒に心から幸せに生きていかれることを心から願っていますし、あなたの存在やあなたのこれからの未来を心から祝福したいと思っています。それはここハスノハのお坊さんたちもきっとそう思っていらっしゃると思いますよ。
あなたは既に私達とのご縁の中で生きています。そして素晴らしいご縁の中で既に生きていて沢山の方々から祝福されているのです。どうかご自分に自信を持って下さいね。あなたは本当にかけばえのない大切な方なのですからね。
また宜しければあなたの思いをお気軽にお話なさって下さいね。いつでもあなたを心より待っていますね。
質問者からのお礼
皆様ありがとうございました。確かにわたしは3年前にも同じようなことを申し上げておりました。業というものを正しく理解できていないまま、不平不満を口にしているだけですね…
悪いことが続きすぎて、いくら涙を流しても心が癒えず、恋愛ばかりが人生じゃないとは頭でわかっていても、その他のことまでことごとく失敗し、他人に嫉妬し自分がいやになり、毎日に絶望しかけていました。
自分は人生のパートナーもおらず、子どもも産めずにこのまま生きていくのかと思うと…そして、小さい頃ぼんやりと夢見た「お嫁さん」だとか「お母さん」になれないのかと思うと切ない気持ちにもなっていました。
業だと勘違いして、意味を履き違えたままそのせいにするのはやめます。
ただ、もう少し色々考えてみようと思います。なんだか疲れました…
お時間を割いてくださり、本当に感謝しています。
ありがとうございました。