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「今を生きる」方法は何でしょうか回答受付中

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ハスノハの皆様には今までにも何度か悩みにお答えしていただき、そのたびに心温まるお言葉をいただいておりとても励みになっています。いつもありがとうございます。

今回私が相談したいことは、「今を生きる」にはどうすればいいのかということです。抽象的な話になってしまったりわかりにくかったりするかもしれませんがご回答いただけると幸いです。

ハスノハさんのようなお悩みを聞いてくれるサイトや、生き方についての本などを読んでいると、よく「今を大切に生きなさい」というアドバイスを目にします。今が大事だということは理解しているし、納得もしているのですが、実際に今この瞬間を大事に生きようと思ってもなかなかうまくいきません。

例えば、勉強しているとき、私は「将来人を助けられる仕事をするために、今は頑張って勉強しよう」と自分に言い聞かせているのですが、時々、過去の辛い出来事、失敗してしまったことなどが心に湧き出てきたり、未来への不安で押しつぶされそうになったりして、勉強に集中できないことがあります。

友達や家族と話している時や、趣味の時間などでも同じように感じることがあります。今を楽しもうと思っても、心の中に「私は過去にこんな失敗をした、私は愚かな人間だ、今を楽しむ資格なんかない」という考えや、「この先こんな悪いことが起きるかもしれない、今は楽しくてもきっと将来は辛いことばかりなんだろう」という考えが浮かんできてしまいます。そして、友達や家族は私にまっすぐ関わってくれているのに、私は過去の後悔や未来への不安を抱えた状態で、100%相手とのコミュニケーションに集中できていないことを申し訳なく思ってしまいます。

過去に囚われたり未来のことを心配しすぎるのはよくないことだと頭でわかっているのに、悪い考えが浮かんでくるとそれをスルーできない性格で、「今、この瞬間」に目を向けることが難しいです。
どうすれば過去への執着や、起こるかもわからない出来事への不安を捨てて、今を生きることができるのでしょうか。ご回答いただけると嬉しいです。

2024年11月9日 19:20

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

不安は慎重な証拠。執着は大事にしたい表れ。だから喜びにもなる

この瞬間にどんな意味があるのか。
今を大切に生きるとはどういうことなのか。
常に答えを出そうと考えると、前に進まなくなりますよね。

皆、今やりたいことをしながら生きているのですよ。眠いから寝よう。お腹が空いたから食べようと。欲求のままにね。

「今を大切に生きなさい」って言うけれど、人に誇れるような立派なことをするという意味でもなく、失敗した人間は楽しむ資格がないとも誰が決めるわけでもありません。

自分で枠や基準を作って、その中でもがいても、周りはいつものように流れていくのです。だから、この瞬間も今だけであり、繰り返されることもない。

囚われたり心配したり集中できなくても、それでもいいじゃない、そんな時だってあるわよ。

不安や執着は、死ぬまで続きますよ。人間とはそういう生き物です。不安も執着も無い人なんていないもの。不安は慎重な証拠。執着は大事にしたい表れ。だから、喜びにもなっていくのです。

2024年11月10日 1:31
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有り難し
おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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脚下照顧

拝読させて頂きました。
あなたは過去の失敗や辛いことにとらわれてしまって今をどう生きればいいのかとても不安になってしまうのですね。そしてどうすれば今を大切に生きられるのか迷っているのですね。詳細なあなたのことはわからないですけれども、あなたの不安や辛いお気持ちはとても伝わって参ります。あなたのそのお気持ち心よりお察しします。
確かに過去の失敗や辛いことはあるでしょう、それを踏まえてこれからどう生きていくのかしっかりと考えて対応していくことはとても重要だと思います。
ただ私達は誰しもがその様な失敗やあやまちをしながら一つまた一つ身をもって学んでいるのです。ですからただ恐れることではありません。
いずれ自分の生きる指針となっていくのです。
「脚下照顧」という言葉があります。
しっかりと自分自身の足元を照らして一歩また一歩と状況を確認しながら歩んでいくことです。あわててあちこち見ていると自分の目の前にあることを見落とししまってつまずいてしまったり、穴に落ちてしまったり、ぬかるみに踏み込んで身動きとれなくなってしまうことがあります。ですから落ち着いて冷静になって自らの足元を見つめていくことが大切かと思います。
あなたの未来はこれからも無限に広がっていくのです。
どうか決してあわてないであなた自身の目の前をしっかりと確認しながら落ち着いて前に進んでいきましょう。安心なさって下さいね。あなたを心より応援してますね。至心合掌

2024年11月10日 2:58
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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

Kousyo Kuuyo Azuma 様
ご回答ありがとうございます。「脚下照顧」という言葉は初めて知りました。ただ恐れるのではなく、冷静に、落ち着いて今の状況を見つめること、今の最善はなんだろうと考えていくことを心がけていきたいと思います。私の不安定な気持ちを受け止めてくださり、優しいお言葉をかけてくださったこと本当に励みになります。本当にありがとうございます。

中田 三恵様
ご回答ありがとうございます。確かに、自分には楽しむ資格はないとか、未来は悪いことばかりだろうとか、無意識に自分で枠を作って自分を苦しめてしまっていたのかもしれません。執着や不安に悩まされているのは私だけじゃない、人間みんなそうなんだと思うだけでも少し心が軽くなります。今に集中できない自分を責めることなく歩んでいきたいです。中田様には前回の相談にも優しいご返事をいただいて、心の助けになっておりました。本当にありがとうございます。

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