西国観音巡礼について
ある日93歳の祖母が西国巡礼をお参りして、家族子供達においずるを何枚も用意したけれど子供達の方が先に亡くなって気がつけば自分のおいずるが手元に無くなってしまった。掛け軸もあと5カ寺ほど残っているけれど自分の足ではお参りに行けないと言っていたので、孫の私が代わりにお参りしてくると約束しました。
祖母の代わりに7月から一番札所にお参りし、月に1回西国巡礼に行っています。
以前、母に掛け軸は生きている間に全部完成させてはいけないと言われました。
亡くなってから観音様と残しておいた最後のお寺にお参りするから、次の世代の子が残しておいたお寺にお参りして掛け軸を完成させるのだと言われました。
祖母は早くに旦那さん(祖父)も亡くし、激動の時代を独りで頑張ってきました
老後元気とは言いませんが、孫やひ孫に囲まれての老後を楽しんで欲しいと思います。
93歳の高齢なので、自分の年齢と死を理解して、死んだ時の用意をしているようです。
掛け軸は完成させてもよいのか、母が言うように一カ寺残しておく方がよいのか、どちらがよいのでしょうか??
私は完成させて、表装した掛け軸を祖母に見てもらいたい思いもあります。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ルカ様。
「母に掛け軸は生きている間に全部完成させてはいけないと言われました。 」との事ですが、
難の根拠も無く、唯の迷信でしか有りません。
貴女の仰る様に完成させて、表装した掛け軸を御祖母様に見せて差し上げる事の方が、最良と思われます。
祖母様の代わりの巡礼
祖母様の代参、お疲れ様です。
観音巡礼の起こりは、奈良県長谷寺の開基である徳道というお坊様が、(仮死状態におちいり)一度地獄に行った際に閻魔さまから三十三の宝印を預かったという伝説によります。詳細は割愛いたしますが、生きている間にその宝印(朱印)を集め、極楽への往生を願うのが本来かと思います。
ただ、祖母様のお気持ちをぜひ汲んであげていただきたいと私は思います。もちろん、完成した軸を見せてあげたいのだというルカ様のお気持ちはしっかりと祖母様にお伝えした上での話です。もしかしたら祖母様も「あなたがそういうのなら」とおっしゃるかもしれませんし、やはり「ひとつ残して」、とおっしゃるかもしれません。あくまでも祖母様掛け軸で、祖母様の代わりの巡礼、ですよね?
将来、祖母様が仏さまの仲間入りをしてからでも、御軸を仏壇や墓前に持参し、見せて差し上げることはできますのでご安心ください。そして故人の遺志を受け継ぐことこそが供養に繋がります。
質問者からのお礼
ありがとうございます。本日丁度、西国巡礼にお参りして長谷寺に行ってきました。西国巡礼のお話も聞いてきました。
祖母の家族や周囲の人を思う気持ちに触れたように思います。
ようやく貧しい子育て時代が終わり自分の余裕の中で独り西国巡礼をまわり、自分のまわったおいずるも先に亡くなってしまった家族や周囲の人達に安らかな死後をと思った祖母の優しさに触れられたように思います。
孫の私が祖母のおいずるや御身絵帳を用意して、祖母に「おばあちゃんは次の世代にちゃんとおばあちゃんの教えや優しさを繋げてるよ」と伝えようと思います。
祖母が行きたいと言うお寺やお宮さんに車椅子で一緒に行きますが、御本尊様の前で、ひたすら「有り難い有り難い」と丸い背中をもっと丸くして手を合わせる姿に涙が出ます。
無心に「有り難い」と言う言葉がこんなに心を打たれる姿なのだと感じます。
祖母の準備に孫として肌に触れて手伝える事に感謝を覚えました。
お忙しい時間に返信を頂きまして、ありがとうございました。
掛け軸はじっくり祖母と話してみます。