性格の悪い子供
はじめまして。
考えても無駄なことかもしれませんが、ずっと気になっていたことなので相談させていただきます。
親や環境の影響で性格が歪んでしまった子どもが、学校で悪いことをしてしまったとき、その責任は子どもだけにあるのでしょうか。
たしかに、家庭環境や学校の治安が悪くても性格が良い子どもはいます。しかし、親や学校の影響で心がねじれてしまう子どもがいるのも事実だと思います。子どもの素行不良には大人の責任もあるのではないでしょうか。
また、嫌な環境で育ったことが原因で問題を起こすようになった子どもも、地獄に落ちるのでしょうか。
加害者をかばうつもりはありません。
ただ、加害者は最低ということだけで片づけられる問題ではないようにも感じます。
なぜその子がそんな行動を取るに至ったのかを掘り下げて考える大人(主に学校の先生)が少ないことに疑問を感じます。
学生時代もトラブルが多々ありましたが、先生は「二度とそんなことはするな。」と注意するだけでした。
そんな言葉だけで直るわけがない、なぜ嫌な性格になった原因を知ろうとしないのか、と思いよく苛立っていました。
知ったこっちゃないと思わせてしまっていたら申し訳ありません。
hasunahaでは、幼少期の後悔についての問答が多いと思うので、お坊さんたちはどう考えているのか、知りたくなりました。
よろしくお願いします。
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
そのような罪を犯してしまう私達です
拝読させて頂きました。
そうですね、あなたがそうお考えなさることとてもわかります。罪を犯したものだけが悪いわけではありませんよね。そのような罪を犯してしまう様々な要因が多々あったためにそのような罪を犯さざるを得なかったのかと思います。
様々な悪因・悪縁が重なり罪を犯してしまったのですからその人ばかりを責めるのは大変なあやまちであると思います。
私達にははかり知ることはできませんが、様々なかかわりの中でものごとは起きていますので、少なからず私達にもその要因があるのだと思います。
最近多くの熊が出没して人と襲って人を傷つけ命を奪っています。その要因は少なからず私達にもあります。
改めて自らの考えや言葉や行いをそれぞれ省みて改めていく必要があります。
ですからそのような愚かな行いや罪や罪悪を犯してしまう私達であることを心から自覚し反省し仏様や神様やご先祖様に懺悔し、犯した罪を心から謝り、それぞれにできるだけその様な悪意や悪言や悪行を犯さないようにと心から改めていくことがとても必要であると私は思います。
そしてできるだけ善き考えや言葉や行いを日々頃掛けていくことがとても大切だと思います。
私は毎日お勤めの中で仏様や神様やご先祖様に懺悔しお誓いさせて頂いております。
あなたはもどうか善き考えや言葉や行いを日々心掛けて下さいね。至心合掌
自業自得に例外はありません
仏教ではあくまでも自業自得が原則であり、例外はありません。
AさんがBさんを「殴ってやる」という意思をもって殴った時、その背景にどのような事情があっても、殴った行為によって生じる悪業は同じです。たとえば、単にムシャクシャして身近にいたBさんを殴った場合も、Bさんの意地悪に追い込まれてやむにやまれず殴った場合でも、それが悪行為であり悪業を生ずることに違いはありません。
情状酌量というものは、人間界の社会制度の上で成り立つもので、仏教の因果律には関係ありません。
ただし、同時に自業自得はどのような生命、人間にも等しくあてはまります。うまく逃げおおせるということはありません。ある人が誰かの虐待や圧迫によって悪行為にはしったとすれば、そのような悪行為に仕向けることも悪行為ですから、虐待や圧迫を行った人もまた自業自得の結果を得ることになります。
人間は他人の性格や行動を操作、修正することはできません。できるのは自分の性格や行動だけです。他のせいではなく自分のこととして正しく認識して正しく行動しなさいというのが、お釈迦様の教えです。
質問者からのお礼
Kousyo Kuuyo Azuma様
丁寧にご回答いただきありがとうございます。
やはり、罪を犯さずに生きることは不可能ですよね。
ただ、「誰にでもある失敗だよ」と言われるものもあれば、「そんなことをするなんて人間のクズだ」と言われるような失敗もあると思います。
そのクズな失敗とそうでない失敗、あるいは地獄に落ちる失敗と落ちない失敗の違いが、私にはいまいちわかりません。
だからこそ、よく考え込んでしまいます。
ですが、それは人間である以上、答えが出ないことなのかもしれません。
今はただ、前を見て生きていこうと思います。
また、ハッシュタグに「夫・妻と性格や価値観が合わない」を付けてしまいましたが、これは間違えです。
紛らわしくて申し訳ございません。
百目鬼洋一様
質問にお答えいただきありがとうございます。
これまで私は、直接人を傷つけた人と、その性格を歪めた原因をつくった人とでは、どちらの罪が重いのかと考えていました。
百目鬼洋一様のご回答を読み、仏教ではそれぞれが別々の因果を負うという考え方なのだと理解しました。
因果律という新しい視点を知ることができてよかったです。
ありがとうございました。



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