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留学が決断できません

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数年前より留学がしたいと思っており、今やっと行ける状況になったのですが、テロが心配で決断できません。
行き先はあまり治安の悪くないところなのですが、他国でテロが起こる度に不安になり、行ったばかりに何かあったらと考えてしまいます。もちろん日本も含め絶対安全な所などないのですが・・・。

心配で決断できないなら諦めた方がいいとも思うのですが、年齢的にもこれが最後のチャンスということや、留学のためにこれまで犠牲にしてきたことを考えると、諦めれば後悔し自分を責め続けてしまいそうでなかなか決断できません。

決断は自分でするしかないのですが、何かアドバイスを頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

決断はものごとのはじまり

留学というのは一大事だと思います。
テロというのは人災です。人災なので発する要因が多いところが自ずと分かります。
貴方様の行かれるところは、そういったところですか?

テロも怖いですが、我々の歩む人生は全ての人が平等に一寸先は闇です。
それは、我々人間だけでなく、あらゆる動植物も平等です。
貴方様は今、留学が可能な立場におられるわけですね。それは、チャンスだと思います。
行けるのであれば、行っときましょう。行きたくても行けない人々はたくさんいます。
大げさに言えば、生きたくても生きれない人がいるのと同じです。
与えられた機会、自分で求めて得た機会というのは求不得苦の中の盲亀浮木のようなものかもしれません。つまり、心から求めて得られなかったものが、億兆の可能性の中の一つを得られるようなものです。これは、大袈裟かもしれませんが、有り難い、つまり有ることが難いことなのです。

ものごとの始まりはシンプルなものです。決断というものでスタートするのです。目に見えないもの、予測もつかないものを恐れてビクビクするほどくだらないものはありません。大げさに言えば、今日は事故に遭うかもしれないから家に閉じこもっておこうというようなものです。

留学は、世界に目を広げるということです。その行動をしようとするときに、目に見えないものを恐れていては元も子もありません。

私の信仰している真言宗の教えは、宗祖弘法大師空海様が一大決心をされ、当時の未発達の潮任せの航海技術の中、見事、往復の旅が成就し、インドから中国に渡った密教の教えを当時の中国である唐の国、長安(現代の西安)の都で教えを得て、たくさんの教典、曼荼羅などの図画、宝具と共に日本に持ち帰り、その後の宗教、学問、美術の発展に繋がりました。

これもひとつの決断と、求めようとする心から生まれた出来事なのです。
決断からものごとがはじまります。その決断は貴方様がするものです。

それが私のアドバイスです。

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やらない後悔より

やって後悔の方が良いと思いませんか?どのみち未来は未定です。
勿論、行った結果、何かに巻き込まれるかも知れません。どちらも保証はできません。私は去年末、生まれて初めて海外一人旅をしました。決して若くはありませんが、自分を知る良い機会になりました。そう、実は何をしても、しなくても、結局のところ自分を知るのが人生の歩みです。危ないと感じたら逃げる。その当たり前の事さえ鈍くなっているのが現代日本人です。我が身を晒してこそ、その気づきはあります。私は行く事に賛成です。

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おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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質問者からのお礼

卓阿 様
行きたくても行けない人がいる、この機会は有り難いことだと言って頂けて、心配ばかりしていた考え方が変わりました。予測もつかないものにビクビクしていてはいけませんね。ありがとうございました!

佐藤良文 様
やらないでこの先ずっと後悔し続けるより、行ってみた方がいいと思いました。どちらにしても未来は分からないですね。ありがとうございます!

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