人の生きがい
在宅ヘルパーです。
独居か、それに近い高齢の利用者さんでよく、「こんなに生きて、早く死にたい。」「何もすることない、寝るしかない。」とおっしゃる方が居られます。
体は衰えて動くのも大変な方も、麻痺があって頑張って居られる方もおっしゃいます。
確かに、楽しそうではなく、1日1日をやり過ごして居られるだけとも言えます。
でも、気持ちの持ち方で、そんな思いでなくとも生きがいを感じられるのではと思います。
ヘルパーですし、仮に自分の親であっても、できることや一緒にいられることには限りがあり、何か言葉かけやそれに近いもので、少しでも楽しく若しくは生きがいを持っていただけるために、私にできることはないでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
楽しさは巻き込むもの
資生堂の元重役さんから聞いたお話です。10年前に聞いた話ですので細かい所はうろ覚えですがご了承ください。
ある介護施設にお婆さんがいました。お婆さんは毎日毎日同じことの繰り返し。お風呂もトイレも手伝ってもらい、ついついポックリ逝けたら良いのになどと考えてしまいます。
そんなある日お婆さんは自分の部屋に、お子さんかお孫さんの口紅が忘れられているのに気付きました。紅…懐かしいわ。お婆さんは何年かぶりに自分の口に紅をひき、鏡を見ます。アラ、案外に私もまだまだ捨てたもんじゃないわね。
後日、お婆さんはお子さんに化粧道具一式を揃えてもらいました。するとみんなに見てもらいたくなります。部屋から出ると他の女性の利用者さんやスタッフさんに「あらぁ〜良いわねぇ」と褒めてもらい、嬉しくなってきました。なんとなく男性からの視線も変わったような気がします。
今度は服にも気を使うようになりました。そうしているうちにトイレも1人でするようになりました。すると他の利用者さん達も真似し始めて、みんな活気が出てきて、みんなトイレを1人で出来るようになっていった…たった1本の口紅が、介護施設全体を明るく、若返えらせたのです!
さて、私がこの話を通じて何を言いたいか。化粧品の宣伝ではありません(笑)私が申し上げたいのは、人は高齢者でも働き盛りでも若者でも、基本的には変わらないのです。高齢者になったから何か私たちとは違う生き甲斐があるのではなく、私たちと同じように日常を楽しみ、時々ちょっと特別なことがあって欲しいんです。
そんな視点でhakoさまが楽しいと思えるから共有できるものを探してみてはいかがでしょうか?
私の母方の祖母なんて米寿を過ぎた身ながら「インターネットって楽しいわねぇ。眠れなくなっちゃうわ。」と言っていますよ。朝の3時頃まで歌舞伎の動画やら情報やら漁っているようです(笑)
有り難きこと
拝読させて頂きました。人が生きていくことはとても大変なことですよね。
だれしもが自分の人生を幸せに生きていきたいと願い毎日を過ごしていらっしゃるでしょうからね。
その様な中で身体の不自由を抱えながら思いに任せず生きていかれることはたくさんつらい思いをなさることもあるでしょう。
私達の生命は様々なものごとや要因によって与えられております。
ですから私達の生命はどなたも決められません。
誰しもが自分の人生を幸せに生きたいと願っていてもそれはなかなか難しいことかと思います。
たくさんの戦争や紛争や飢餓が起こりたくさんの方々が若くして亡くなっていきました。その様な中で生きられることは本当に尊いことです。誰しも与えられている中で生きていることは有難きことかと思います。
命の尊さは当たり前の様ですが、本当の意味は私達それぞれが見つけていくことかと思います。
有り難き人の身を受けて有り難きご縁に恵まれたことを私達はそれぞれ見つめてお互いを大切にして生きることかと思います。
質問者からのお礼
早々のお言葉ありがとうございます。
生きていることの有り難さ、命の尊さを今一度心して、利用者さんのヘルプに入らせて頂くことで、利用者さんの言葉を受け止めること、利用者さんへの心配りなどできるのではと思いました。
そして自分に訪れる時にも、それを忘れないで生きていたいと思います。
早々のお言葉ありがとうございます。
僅かな触れあう時間も無限であるはずで、そこに私が楽しく生きようとすれば、利用者さんと共に楽しめる時間を持てるはずだと感じました。
そういう気持ちで私が前向きになる事で、利用者さんが楽しいと思って頂けるようにヘルパーとして接してみようと思います。