考えるだけで何をすればいいのかわからない
私は世界における女性と子供の人権に関心を持っています。仏教ではすべての者は一味平等なので、あらゆる国で女性や子供の人権が虐げられているのは大変心が痛みます。
なんとかしたい、と思います。
だけど何をすればいいのかわかりません。
寄付をすればいいのか?はたまたどこかの団体に加入すればいいのか?
私などが世界平和のため、というのは大変おこがましいですが、仏教的に何から始めるのがいいのでしょう?
アドバイスをくださると嬉しいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ヒューマニズムは限界がある。仏法は無限。
清香さんこんばんは
人権問題に関心を持ち、平等な世界を願っておられるのですね。大変尊い願いだと存じます。
仏教的に言えばやはり悟りを求めること、成仏することでしょう。そして有縁の人々に教えを伝えることでしょう。自利利他円満を求めることでしょう。
社会が良くなれば皆が幸せになるというのはヒューマニズムというやつです。しかしお釈迦様はすでに社会がよくなったって人は幸せになれないことを2500年前に見抜いておられます。
それが王位を捨てるということに象徴されているでしょう。
暮らしが豊かになっても、政治制度が整っても、教育環境が整備されても…世間が良くなってもそれと個人の本当の幸せは別なのです。
反対に言えば社会が良くならなくとも…どんな境遇であろうと幸せに目覚めることができる教えがあるのです。それが仏法ではないでしょうか。
もちろん社会と個人は無関係ではありません。ですから社会がどうでもいいとは言いません。
しかし「仏法者として」というのであれば成仏に尽きます。そして「念仏者として」ということであれば「念仏成仏これ真宗 万行諸善これ仮門」です。真仮知る目をお念仏にたまわりましょう。
下記のお聖教が心にしみることと存じます。
「慈悲に聖道・浄土のかわりめあり。聖道の慈悲というは、ものをあわれみ、かなしみ、はぐくむなり。しかれども、おもうがごとくたすけとぐること、きわめてありがたし。浄土の慈悲というは、念仏して、いそぎ仏になりて、大慈大悲心をもって、おもうがごとく衆生を利益するをいうべきなり。」歎異抄第4条
「親鸞は父母の孝養のためとて、一辺にても念仏もうしたること、いまだそうらわず。そのゆえは、一切の有情は、みなもって世々生々の父母兄弟なり。いずれもいずれも、この順次生に仏になりて、たすけそうろうべきなり。わがちからにてはげむ善にてもそうらわばこそ、念仏を回向して、父母をもたすけそうらわめ。ただ自力をすてて、いそぎ浄土のさとりをひらきなば、六道四生のあいだ、いずれの業苦にしずめりとも、神通方便をもって、まず有縁を度すべきなりと云々」歎異抄第6条
南無阿弥陀仏 なんまんだぶつ
追記
お久しぶりです。お元気でしたか。得度を希望されているのですね。仏法を求めるのにも色んな道があります。清香さんなりの道が開けますように。
質問者からのお礼
吉武さん
お久しぶりです。有り難いお言葉、ありがとうございます。確かにそうですね。環境が良くなっても幸せにはなれない、しかし仏法を知り心の持ちようを変えれば真の幸せを得ることができる…仏教徒なのに目から鱗でした。ありがとうございました。
やっぱり、平和のために仏法を広めることこそ肝要な気がしてまいりました