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コロナ禍で不要不急と見做された私の生き方

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有り難し有り難し 27

初めて投稿させて頂きます。
昨年3月ごろからCOVID19の影響で私たちの生活の在り方が大きく不自由を強いられるようになり。それを今尚実感しております。

私はコロナ前平日は遅くまで仕事、土日連休はスポーツ観戦、ライブ、旅行と非常にアクティブな生活を送っていました。

そこにはリアルの友人や観戦仲間もそれなりにいて私生活はとても充実していました。仕事でも「面と向かった人と話をする大切さ」を学び、それは自分のスキルアップに大きく寄与しました。

しかしCOVID19が蔓延して以来、それらは不要不急、感染拡大の要因になる「悪」と見做されるようになりました。

イベントは取り上げられ、思うように人とは会えず、どこに行くにも後ろ指を指されないようにビクビクする生活が続いております。

今はスポーツ観戦もライブやイベントも一部返ってきて、感染症対策を実施して参加はしています。会える人とはちゃんと合意を取って会いに行きます。もちろん他のできる事もやっています(スポーツジムや読書などの1人でもできる事です)。しかしあらゆる物事に制限が多く、職場や家族の目も気にしながら適度に自粛しなければならない生活ではとても前のように楽しむことが出来ません。

そんな生活の中でやがてあらゆるニュースや報道に対して

「これを一生続けたいのか?今COVID19のデータを見てもこれはウイルスせいではなく政治家や特定の団体の所為ではないか!

自分は一部の票田のために棄民と見做されているんだ。」と感じざるを得ないものが多くあるのです。

(もうそれが嫌になりかれこれ1年近く地上波は見てません。)

元の生活には戻らないと言われるならそれでも構いません。私は躊躇なく死を選びます。所謂新しい生活様式の中に自分の幸せはありません。

「生き方を変えなさい」と言われても生後から青春時代に染み付いた価値観はそう簡単には変えられません。

まさかこれが一生続くとは思いませんし、死ぬ死ぬ言いながらのうのうと生きて投稿させて貰ってるので滅多な事はしませんが

この棄民と見做された怒りの感情と絶望感にどう向き合って行けばいいのか?と悩みます。生きてやるべき事はあるし、元に戻った後に人間関係に取り返しのつかないヒビが入ったのでは意味がありません。曖昧模糊な内容で申し訳ありませんが、何か良いアドバイスを頂けますでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

限られた中でも

こんにちは。

「所謂新しい生活様式の中に自分の幸せはありません」という一言にあなたの考えが凝縮されています。

アクティブで、アウトドアなあなただからこそ耐えられない状況が続いてるのでしょう。今の状況でも一生懸命に試行錯誤しながら「生後から青春時代に染み付いた価値観」を自分の現実に回復させようとしているお姿がうかがえます。

私は素人の横好きでサックスを吹いていますが、これも発表の機会がほとんどなくなりました。練習をすれども発表の機会がない、という点では私も我慢してる部分が多くあります

映画ライフイズビューティフルをご覧になられたことがありますか。

第二次世界大戦中に強制収容所に収容された、ユダヤ人の父と子の物語です。ユーモアを愛する父は幼い子があまりにも母親を恋しがるために、嘘も方便で今のこの状況はゲームなのだと言い出しました。苦しく見えてもそれは1000点を貯めるためのゲームなのだと。

そして1000点を貯めれば、戦車が迎えに来て母親の元に連れて行ってくれる、と。子供はそのお父さんの言ったことを信じて、来る日も来る日も一点たまった10点たまったと喜びながら日々を過ごしたのでした。

しかし状況はだんだんと絶望的になり、お父さんは亡き者にされてしまいます。その一方子供はお父さんのゲームだと言う言葉を信じて隠れ続けたために助かったのでした。

時は経ち、そこに連合軍の解放の戦車がやってきます。1000点たまった、お父さんが言っていたことは本当だった、と少年は喜びます。そして念願のお母さんと再会を果たすのでした。

この映画は私の言いたいことの、ひとつの例えです。

どんなに限られた状況にあっても、私たちには Life is Beautiful と言える何かがあると思います。

あなたの生き方を変えましょうとは言いません。言おうとも思いません。

しかし、限られた中でも何かがある。

私はそう思いたいし、これからも探していきたい。その私見をあなたにお伝えするのみです。

ライフがビューティフルになるか否かは、ひとえに自分の見方にかかっているのだから。

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おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
Life is Beautiful。拝見した事はありませんがお話を聞いて非常に心に残る話だなと感じました。まだまだ自分には嘆くことや、不満に感じて怒ることも沢山あると思います。しかし昨日より今日、今日より明日。まずは今日一日を生きる。それを精一杯やって1000点貯まったと思えるその日を待つ事かなと思います。たとえそれが最初に望んだものであろうと無かろうと。

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