hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

次男の大学留年と中退

回答数回答 1
有り難し有り難し 15

はじめてご相談させて頂きます。
次男中学校受験をし附属の大学まで進みましたが、学部の勉強に着いて行けず、魔が刺して2年生の時に試験中に不正をし停学になりました。
それをきっかけに大学へ行きづらくなり、それでも卒業に必要な単位を5年かけて取得。卒論が通らず2年頑張りましたが、この春中退いたしました。
就活をしながら、通信制の大学卒業を目指す予定です。母親として温かく見守り、信じて応援します。しかしながら、中学受験を二人三脚で頑張った事、なんだか全てが間違いだったのではと、自責の念にかられます。
有名大学へ入学すれば何とかなると考えて小学生の息子を洗脳し勉強させてきたのは私です。スポーツや美術が好きだったのに、受験を勧めたのは私でした。
明るくて優しくて素直なまま成長し、祖父母にも姪にも、動物にもとても思いやりのある子です。そんな息子のツボミを摘んだ気がしています。
ニュースで見る卒業式や入社式の話題が辛いです。過去ばかり振り返って、あの時に戻ってやり直したいと、出来ない事を考えてしまいます。
夜中も何度も起きて、息子の未来が心配で怖くて、眠れなくなります。
この辛さは一生続くのだと思うと本当に辛いです。
心の持ち方をご伝授ください。宜しくお願いいたします。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「心の持ち方」は息子さんの生きる力次第

こんにちは。

「息子の未来が心配で怖くて、眠れなくなります。この辛さは一生続くのだと思うと本当に辛い」と書いています。ご心中お察します。

ただ、その「辛さは一生続く」かどうかは、あなた、ご主人、そして次男さんの在り方、関わりと取り組みにかかってくると思います。

「有名大学へ入学すれば何とかなると考えて小学生の息子を洗脳し勉強させてきたの」を率先して来たのはあなたなのでしょう。これは、一般的な親のよくある形なのかもしれません。しかし、今はどうでしょうか。いい大学に入って、いい会社に入ってでないと将来が不安であるという考え方が維持されたままになっていませんか。

「有名大学へ入学すれば何とかなる」ではなく、「有名大学へ入学」しなくても「何とかなる」と思えているでしょうか。思えていないから「息子の未来が心配で怖くて、眠れなくなり」「辛い」という一面はありませんか。

次男さん本人に生きる力があれば、その力を発揮して、世にいうステレオタイプなエリート人生などどこ吹く風で人生を全うしていけるでしょう。

その生きる力の涵養は、お母さんの目から見て出来ていますか。
次男さんは文面から推測して20代半ばでしょう。

学歴がなくても生き抜いていく、そういう力強さがありますか。
あるならば良し。
息子さんの力強さを心身両面でサポートしていこう。
学歴も、大企業も関係ない。
それが、あるべき「心の持ち方」です。

ただ、その生きる力に頼り無さがある、と感じているならば、先述したようにこれは継続した家族全体の取り組みが必要になります。

あなたは「息子のツボミを摘んだ気が」すると言っています。
「スポーツや美術が好きだった」次男さんの意志尊重をせず、親の意志に従わせる方針でここまで来たとするならば、彼自身の意志、思考、感情が全て自分でコントロールできているという自信が持てていない可能性があります。これこそが生きる力の有無に直結しています。この涵養が急務でしょう。

このため、家族の内部だけでは対処が既に難しくなっている可能性があると思います。家族揃ってカウンセリングを受け、対等で公平で遠慮のいらない意思疎通、素直な感情、意志表明を促進する必要性があると思います

息子さんの様子がどうなっているかまでは文面からは分かりませんが、状況によって「心の持ち方」は違うと思います(字数制限)

{{count}}
有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

早々にご回答をくださり、ありがとうございます。耳あたりのいい励ましのお言葉だけでなくて心に染みました。確かに私は今の時代大学くらい出てないと不味い、大手企業じゃないと生活がきついという観念に囚われています。ご指摘通りです。

人間力のある息子だと思います。ただ彼の中に今まで多額の学費をかけてもらったから申し訳ないという気持ちから親に引け目を感じている様子です。その13年間のお金は無駄にはなっていないと伝えました。
彼だけでなく、主人と私の授業料でもあったと今思います。彼がこれから素直な感情を表に出し、意思表明がしてもらえる様しっかり耳を傾けて、対等で平等な親子関係を築きたいと思います。
心はまだまだ辛さの中におりますが、その度にアドバイスいただいた文面を何度でも読み返して、
背筋を整えたいと思います。
この度は本当にありがとうございました。

2年7ヶ月前にご相談させて頂きました。
あれから息子は介護職に就き頑張っております。
ありがたい事に「向いている感じがする」と元気に通勤しております。自身の祖父母にもとても優しいです。
3年間勤務すると受ける事の出来る資格を取得したいと話してくれました。まだ正社員ではないので心配は続いておりますが、彼がこれからどう成長していくか、私自身も成長しながら応援していきます。
ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ