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お坊様方の葛藤や苦悩、教えについて。

回答数回答 1
有り難し有り難し 17

はじめまして。
先日、こちらで投稿をさせて頂き、道標をいただきました。
一進ニ退の日もありますが、先ずは己のために少しずつ仏教の教えや考えにふれたいと思うようになりました。

貴重なお時間をいただく事になりますが、質問をさせて頂きます。
申し訳ありません。

沢山の問答を拝読致しました。
今は自分が出来そうな事から、出来る日には、はじめています。

変えられない過去やわからない未来、辛い事が浮かんだ時には、(体の都合で座る事ができなくても)目を閉じて今の空間や呼吸に集中してみる
心を静めたい時等、南無阿弥陀仏と心の中で唱えてみる
自分の考えに偏ったり、様々な執着を手放すように心に留める
など、容易くはない事柄もありますが、今の私にできそうな、まだまだ小さな一歩ですが、この事を知らなかった、しなかった時に比べると心のありようが違うと感じています。

お坊様方にも私達質問者と内容は違えど、苦悩や葛藤が過去におありだったり、今尚、もたれている事もおありかとは思いますが、過去に迎えられた苦しみや葛藤の中、どういう心の動きがおありでしたでしょうか?(葛藤の内容については複数の方々が見られるかもしれませんので、省いて頂いて大丈夫です。)

また、その時やその後、スッと心に入ってこられたり、感銘を受けられた仏教の教えや考え方が(仏教の教え以外の親、友人、恩師等からの言葉でも)おありでしたら、お教え願えますでしょうか?

お時間をさいて頂く事になり、申し訳ありませんが、可能でしたら宜しくお願い致します。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「仏様と二人連れの人生」

こんにちは。

前回のご質問も拝見しました。
かなりのご苦労を重ねてこられたようです。
どうぞお体お大事になさって下さい。

私は、この仏教詩に多くのことを学びました。

『仏様のことば』(真宗大谷派常讃寺坊守藤場美津路さん作)

お前はお前で丁度よい
顔も体も名前も姓も
お前にそれは丁度よい

貧も富も親も子も
息子の嫁もその孫も
それはお前に丁度よい

幸も不幸も喜びも
悲しみさえも丁度よい

歩いたお前の人生は
悪くもなければ良くもない
お前にとって丁度よい

地獄へ行こうと極楽へ行こうと
行ったところが丁度よい

うぬぼれる要もなく卑下する要もない
上もなければ下もない
死ぬ月日さえも丁度よい

仏様と二人連れの人生
丁度よくないはずがない

丁度よいと聞こえた時
憶念の信が生まれます

南無阿弥陀仏

人間は、無いものねだりをするところがあります。
人と比べて肩を落としたり、優越感に浸ったり。
しかし、そのような人と比べてどうこうというものの見方、考え方は落ち着きがありません。常に自分より上か下かが気になる。

人生がどれほど好調に思えても、ある時に経済に困り、ある時に健康に困る。老いに困って、死に困る。人生の行く末が、幸が、不幸が人生の最後にならないと分からない。これは、とても不安なことです。また、人生いつかいいことがあるよ、という未確定な将来に希望を持ち続けるということも、先の見えない不安さに悩まされます。

つまり、私が作って、私が定めた幸も、不幸も、良いも、悪いも吹けば飛ぶような頼り無いものです。盤石そうに見えて、全くそうではない。

しかし、自分は「仏様と二人連れの人生」が既に恵まれている。
「丁度よくないはずがない」のです。
私が定めた幸・不幸、良い・悪いの二分法ではなく、「丁度よい」という事実だけがあります。

恵まれている、仏様によって定めていただいた「二人連れの人生」がある。
もう、私の人生はそれだけで既に十分なのだ、とはっきり知らせて下さった詩でした。

「葛藤や苦悩」、それは生きている限りあります。
しかし、私に大切なことを気付かせてくれている、私を支えていくれている「南無阿彌陀佛」(拠り所にせよ、この阿弥陀を)がある。常に自分が帰っていける拠り所がある。私の人生で最大、最高の言葉は、この六文字だと思っています(字数制限)

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有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

釋 悠水様

先ず、拝読が遅くなってしまいました事、誠に申し訳ございませんでした。

大切なお時間の中寄り添って下さいました事、労って下さいました事、本当にありがとうございました。

拝読させて頂き、涙が出ました。
今の私、過去の私に必要なお言葉であると思いました。

回答し辛いであろう私の現在の状態にも関わらず、御回答下さった事がとても有り難いです。

拝読させて頂くうちに思い出した事があり、驚きました。
小学生の頃だったと思いますが、祖父が教えてくれた仏教詩です。
細かくは全く記憶しておらず、恥ずかしながら近年は忘れておりました。
改めて文字として、全容を拝読することできました。

釋 悠水様のご回答はハスノハを知った先月から何度も読ませて頂いていました。
いつも、相談内容の核を見出され、寄り添いながら回答をされているお坊様だと感じていました。

私は近年、日に日に視野が狭くなっていたのだと今日改めて思いました。

「億年の信」「南無阿弥陀仏」
近年は外ではなく内に目を向ける事が難しく、出来ずにいる時間が続いておりましたが、今回掛けていただきましたお言葉全てを励みとし、「南無阿弥陀仏」の6文字を心の底から、感謝をもって出せるようになる日を待ちたいと思います。
苦しい時だけの拠り所ではなく、常に心にある様に。

釋 悠水様の最大最高のお言葉を教えていただきまして、本当にありがとうございました。

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