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父の四十九日法要、夫の言葉との向き合い方

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有り難し有り難し 6

父が亡くなり、四十九日法要の準備をしています。
私の住まいは小さくて親戚も近くにいないためお寺で行うことにしました。まだ子供もおらず私達夫婦二人だけの家族ですが、夫は仕事で参加しないそうです。
四十九日法要の話し合いの際、夫から言われたのは「四十九日は俺に出来ることはないのに何の関係があるの?」というものでした。

父とは私もあまり仲の良い親子ではありませんでしたが、自分には関係無いとの言葉は流石に私もショックでした。
仕事がなかなか休めないのも分かるし、考え方が人それぞれなのは分かるけれど、そんな考え方だった夫にショックを受けてしまって、どう向き合って良いか分からずに他人行儀な接し方になってしまいます。何事もなかったかのようには受け流せず悩んでいます。
今の状態を乗り越えられるような良い知恵はないでしょうか。

2022年11月10日 16:30

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

何事もなく受け流してはダメ

はじめまして、ぎそうと申します。よろしくお願いします。

「自分とは関係ない」「俺になんの関係があるの?」って、
あるに決まってるでしょ‼️家族でしょ‼️
って思います。

でも、これも価値観が違うと言われればそうなのかも知れませんね。

私は、価値観の違いとは「経験の違い」だと考えます。
旦那さんがこれまでの人生で、色んな選択を繰り返し経験を重ねてきたものと、新緑さんや私が経験してきたものは全く違います。
私たちは、これまでの経験から答えを出します。経験が違うからこそ、導き出される答えは人によって違います。

でも、価値観なんて不変なものではありません。

ここからは、わたくし=ぎそうの価値観です。新緑さんや旦那さんと違っても、それは間違いではありません。

1 「父は無関係ではない」
確かに旦那さんとお父さんは血の繋がりのない関係です。「父とはあまり仲のよい関係ではなかった」と思うところが、旦那さんにも伝わっているのかも知れませんし、残念ですが旦那さんとお父さんによい関係が築けていなかったのかもしれません。

では、旦那さんは新緑さんのことも無関係だと言いますか?
おそらく言わないでしょう、夫婦です。

「咲いた花 見て喜ぶなら
 咲いた花の 根元を知れ」

美しい咲いた桜の花を見て喜ぶ人は多いですが、その根元を見ようする人はあまりいません。ですが、美しい花を咲かせるためには、それだけしっかりとした根っこが必要であることは間違いないです。

人間も同じです。今日、元気に楽しく生きていられるのは、父や母が私たちを産んで育ててくれたからです。だから、両親を大切にするのです。

愛する奥さんのお父さんは、無関係ではないです。
これは、旦那さんに言うべき話ですね…

2 「四十九日にできることはある」
四十九日忌法要の目的は、「追善供養(ついぜんくよう)」です。追善供養とは、生きている遺族親族が、仏さまに手を合わせ祈ることで生まれる徳を、故人の代わりに積んで、故人のもとへ送り届けてあげることです。
これは、生きている者にしかできません。ましてや、こんなことをしてくれる人が他に誰かいるでしょうか?
旦那さんが何も出来ることがないと思っているのなら、伝えてあげて欲しいです。

お仕事が忙しいなら、日にちをずらしましょう。きっと、価値観は変わります。

長文失礼しました。

2022年11月11日 21:43
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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

ぎそうさん、ありがとうございます。
私の言葉と丁寧に向き合って頂いたご回答が、とても温かくて嬉しかったです。

「咲いた花 見て喜ぶなら
 咲いた花の 根元を知れ」

気になって調べてみたところ、「花は枝によって支えられ~」から始まる浄土宗僧侶さんの言葉に辿り着き、胸にグッときました。
根元もそうですが、枝や幹など沢山の縁に支えられ、葉も鮮やかに茂り花を咲かせるのですよね。そう考えると枝は夫なのかもしれません。

ぎそうさんのお話を参考にして、私も改めて夫と丁寧に話をしてみます。ありがとうございました。

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