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私が兄を救えなかったのでしょうか

回答数回答 1
有り難し有り難し 9

一昨年、兄が心原性脳梗塞になりました。
具合が悪いと言われ病院に行こうと言いましたが、行きたがらず、5日目に半ば強制的に病院に連れていったら脳梗塞でした。

その時も、もっと早く病院に連れて行けば良かったと強く後悔しました。

その後、高次脳機能障害もあり、毎回診察に同行しました。
当時の病院では手の施しようがないと診断され転院しました。

今年の一月に心臓の手術をし、医師からは職場復帰していいと言われたので再開しました。

手術をする前に診察していた、もう1人の医師は、自分の家族なら仕事を辞めさせる状態と言っていましたが、手術は成功したと説明されたので安心していました。

前日も体調が良くないと言っていましたが仕事にいき、休憩中に電話がきて今までより体調が良くないと言っていたので、すぐ帰ってくるように言いましたが、明るく笑っているような感じで大丈夫だよと言ってました。

私も風邪をひいていて、兄の体調が心配なものの、救急車を呼ぶこと(たぶん本人は拒否したと皆に言われます)、仕事を早退してすぐ受診するように言えば良かったと後悔しています。

電話から1時間後、兄は職場で発作が起き倒れ、打ちどころが悪いのが原因で脳梗塞になり、いまは脳死の寸前です。

交代の人が来る2分前に倒れたそうです。あともう少しだと我慢してしまったのでしょう。涙がとまりません。

救命センターでは意識があり、家族に心配をかけたことを謝ったり、普通に会話ができていたので、ほっとしていました。

しかし、その後、脳梗塞になり手の施しようがなくなりました。

くしくも搬送された病院は、最初に受診していて手の施しようがないと言われた病院でした。

今のかかりつけ医に転院するには危険な状態と言われましたが、兄も嫌がっていると思います。

もし電話の時に私がもっと重症だと気づき受診や早退を強く勧めていたら助けられたのではないかと自責の念でいっぱいです。

余命数日かもしれないと言われた今、私のせいではないかと後悔して悔やんでも悔やみきれません。

私はこれからどうしたらいいのでしょうか?
兄の為に何か出来ることはありますか?

2023年2月17日 15:12

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

御兄様には御兄様の、あなたにはあなたの人生があるのです…

 御兄様のこと本当にご心配のことと思います。ご心中お察しいたします。
 あなたは今 自責の念に駆られ、「悔やんでも悔やみきれません」とおっしゃっています。お辛いことでしょう。
 でもあなたがそのような思いを持つことを御兄様はお喜びになるでしょうか。望んでいらっしゃるでしょうか。…決してそのようなことはないと思います。
 また、あなたがもっと先回りして行動していらっしゃれば…とお考えのようですが、それは医師にも見抜けなかったことでしょうし、ある意味で自分にはそう出来たとお考えになるならば、それは仏教的には「驕(おご)り」の心と申さざるを得ません。
 実際、命のこと、身体のことは自身には何も出来ないに等しいのです。ましてや御兄様という存在ではあっても、あなたとは別人格のお方の身体・体調まで見抜くことなどとても出来ることではありません。
 御兄様への思いの強さは兄妹愛の表れで、それは尊いことだと感じます。
 でも、それが「御兄様への精神的な依存」が形を変えたものであったならば、あなたも御兄様も随分とお辛い思いをすることでしょう。
 御兄様は御兄様の人生を生きていて、同じくあなたはあなたの人生を生きています。
 あなたがあなたの人生を精一杯生きることを御兄様は望んでいらっしゃると思いますが、あなたはどのようにお考えになりますか。
 御兄様の命にあなたは手出しが出来ません。
 でもだからこそ、仏様が御兄様に寄り添い、良きように導いて下さいます。
 命の問題は仏様にお任せ致しましょう。そしてそれはあなたの御兄様に対する自責の念を離れていくということでもあります。
 御兄様のことご心配は尽きないでしょうが、仏様に任せ、あなたはあなたの命を精一杯生きて下さい。
 それが御兄様の為にあなたが取るべき行動であり、そのような生き方を御兄様はきっとお喜びになると思いますよ…。

2023年2月17日 20:34
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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

小林覚城様
あたたかいお言葉ありがとうございます。
私が兄から電話を受けた時にもっと深刻さに気づいて対処すれば良かったと悔いていましたが、そもそもその考えが驕りなのですね。
兄自身まさかこんな状態になるとは想像していなかったと思いますし、私が後悔し毎日泣いているのを悲しんでいることでしょうね。
兄の心配をしつつも自分の事ばかり考えていたのかもしれません。

幼い頃から父親がわりで可愛がってくれ、私が結婚した後も夫共々変わらず可愛がってくれました。本当に優しい人です。

この2年近く入退院を繰り返し、いつも病院に付き添い、各種手続きをしたり、美味しいものを食べさせたり、私なりに出来ることはしてきました。
正直、年間の3分の1が病院で、兄はもちろん私も辛いなと思うこともありましたが、今となれば、生きていてくれさえすれば、そんなこと造作もない事でした。

今は兄が最期の時まで痛みや辛さがない事を願うだけしかできません。

お言葉ありがとうございました。
私に出来ることをしていきます。

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