理想の自分
何か不安なことがある度に、ここで質問させて頂いています。
取るに足りない悩みばかりですが、お答え頂けるといつも気持ちが軽くなり前を向けるので、今回も投稿させて下さい。
私は今、自分の取り柄を見つけられずに暗い気持ちになっています。
友達は少なく誰かを楽しませたり誰かのために何かすることもなく、一人でただ淋しく過ごす時間が多いです。
人に合わせることが苦手で、今まで一人で楽に過ごすことを好んでいましたが、最近それでは淋し過ぎると感じ始めました。
これまで一つもなかったのに、誰かに認められたり誉められたいという気持ちも湧いてきて、自分で自分の気持ちに戸惑っています。
認められたり誉められたりしたいけれど、それだけ他者に何か良いことを出来るような情深く心配りの利く人ではありません。
誰かと何か楽しいことを共有したいですが、コミュニケーションは不得意で趣味にも偏りがあり共有できることが少ないです。
苦手なことや偏っている部分を改善したいですが、気にし過ぎると自分が疲弊してしまい、人を楽しませられるような理想の自分からは反って遠ざかってしまいます。
人のためになりたいとか認められたいというのは自己中心的な感情であるとも思いますが、何かの形で自分なりに実現できないものかと悩んでいます。
医療職についていながら、人のためになれている気がせず、自分の悪いところばかりが気になり、何か取り柄を見つけて活かせたらと思っています。
励ましのお言葉から喝のお一言まで、何でも構いませんのでアドバイス頂けたらと思います。
どうぞお願い致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
どんな自分もそのままあなた
梅雨生まれ様はじめまして、ご相談拝見しました。
理想の自分を追い求めることが悪いことだとは思いません。しかしご自身で「気にし過ぎると自分が疲弊してしまい・・・理想の自分からは反って遠ざかってしまいます。 」とお気づきの通り、理想の自分を追い求めることはそれが叶わない時に苦を生じさせます。
「ジョハリの四つの窓」のお話をご存知でしょうか。自分というものには四つの窓(領域)があるといいます。
①自分も他人も知っている領域
②自分は知っているが他人は知らない領域
③自分は知らないが他人は知っている領域
④自分も他人も知らない領域
このすべてがそのまま自分です。知らない自分も嫌いな自分もそのままで自分なのです。
梅雨生まれ様がご自身ではお気づきでなくても周りの方がお気づきの良いところもあるでしょう。
反対に、こんな嫌な部分は知られたくないという部分もあるかもしれませんが、それはそのままもっててよいのです。他人にわざわざ教える必要はありません。(ただ、どうしても抱えていることが辛くなったら神仏の前に打ち明けるということもよいかもしれません)
さて、このたび「誰かに認められたり誉められたいという気持ち」や「人のためになりたい」という感情が芽生えてきたということですが、私はそれも悪いことではないと思います。
梅雨生まれ様がそれは「自己中心的な感情」とおっしゃる通り、それが人間の思いである限り、「自分のため」という思いが100%なくなることはないのでしょう。何かをしたら認められたり、見返りがほしくなったり、きちんとした成果が生まれたり・・・ということを求めてしまうものです。
ですが、人間のそうした不純な思いの中にも真理というものは働きかけてくださっているのだと私は思います。
だからこそ、人のためになりたい、何かがしたいという思いもわきあがってくるのでしょう。それを例え徹底できないとしても成し遂げようと挑むことは人間のできる尊い行いだと思います。
梅雨生まれ様が関わる医療と言う現場にもそうした場面があふれていることと思います。
とりとめのない回答になってしまいましたが、これから梅雨生まれ様が思いを成し遂げられますよう応援しております。
どんな自分も認めてあげ、浮かんできた思いのままに行動してみてください。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。
自分の悩みや性質を理解して頂け、そしてアドバイス頂け嬉しく思います。
ジョハリの窓では、自分の四つの領域のうち、自分に見えているのは二つなのですね。
見る人によって見られる側の捉え方は大きく変わるでしょうが、だからこそ四つの領域全てがそのまま自分ということでしょうか。
嫌な部分はどこかでそっと打ち明けながら、どんな自分も認めていきたいです。
人のためになりたいという気持ちはこれからも大切にし、成し遂げたいと挑む尊さを大事に思いながら、職場で仕事を続けていきたいです。
アドバイス頂き、本当にありがとうございました。
お陰様で気持ちが軽くなり、明日からまた前を向いて自分らしく頑張れそうです。
今後も人には打ち明け辛い自分の嫌な部分を抱えているのが辛くなったら、ここで相談させて頂き背中を押して頂けたらと思います。
その折はどうぞ宜しくお願い致します。