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名付けで悩んでいます

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はじめまして
私は今妊娠中で8月末に出産予定です

出産するにあたって今子供の名前を考えているところなのですが
いくつかの候補の使いたい漢字に絆という字があります

ですが、絆という漢字の意味を調べてみると、今でこそ人のつながりを表し、良い意味のように思われますが、もともとの意味が動物を縛る紐や、束縛などあまりよくない意味でした

よくない意味の漢字は名付けには向かないのか、現代では良く言われる言葉なので気にせず使うか悩んでいます


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

時代の変化で、文字の印象も変わります。

文字や言葉の意味は、時代によってうつりゆくものです。
独壇場(どくだんじょう)という言葉は、むかしは独擅場(どくせんじょう)と読みましたが、
いつの間にか、誤用が主流となってしまいました。

今では「夢」という字も名前に使われることが多くなりましたが、
以前は、「はかないもの」や「とりとめもないもの」という意味の方が大きく、
若くして亡くなってしまった人の戒名に使われる事も多かった字です。
が、現在ではレーサーの「小林可夢偉」選手や、
元スノーボードの代表だった「成田童夢」選手など、
有名人の名前としても使われています。

このように、文字のイメージなど、時代ごとに変わっていくものです。
いつか、生まれてきた子供から、名前の意味を問われたときに、
堂々と答えられるような、立派な意味があるのなら、
おそれずに名づけて、子供への愛を表現してあげてください。

私も、きっといつか、「キラキラ戒名」が主流となる時代がくるのかもしれない、と思い、
今から勉強中です(笑)

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佐山拓郎
浄土宗の佐山と申します。 浄土宗教師の資格を得たあと、10年間のサラリー...
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出産まであと少しですね。

はらぺこさん、はじめまして。
最後までご自身の体を大切にして出産にのぞんで下さいね!
さて、名付けについてですが、字数・画数、漢字など気にされる方はするし、気にしない方はされないのが現状だと思います。
私は「杏の花のように白く美しい女の子に育つように」と願ってつけてくれた名前ですが、実際は白いどころか真っ黒かもしれません(笑)
今まで同じ名前の方と出逢ったことがありませんでした。
珍しい、読めないと言われ、新学期の度に「普通の名前が良かった」と思うこともありました。
…ので、私は「読みやすい・呼びやすい名前が第一。親の願いや思いは隠し味程度に」と思って、子供に名前をつけました。
仏教を学んでから、字数や画数、漢字の意味に執着することもやめました。
完璧な名前はないし、漢字の成り立ちや意味は調べていくと怖い物の方が多いですよ。
キラキラネームも、「可愛い」や「特別」に執着しすぎた結果だと思いますが、黄熊でぷぅは、さすがに度を越えて「すごい想像力だな」とある意味感心します(笑)
ですので、あまり執着しすぎるのも問題だと思います。
時代によって漢字の捉え方も変わりますし、変化を予測して名前をつけるのは難しいです。
大切なのは、親が私の命を楽しみにしてくれていた。親が私の為に頭を悩ませてくれた。
私の将来を思ってつけてくれたという事実です。
物事には両面あって、悪いことも良いことも含まれています。何事にも。
人から言われたら「私はこうゆう意味でつけた」と自信をもって言えばいいのです。
自信を持って人や子どもに話せないならやめましょう。
それは「絆」という名前を授かる縁ではなかっただけのこと。
キラキラネームや読めない名前(当て字)で、幼稚園や会社の書類面接で落とされるくらい、名づけは重要になっています。
何が重要か?親が常識を持っているかどうかです。どんな願いをかけたかではありません。
常識とは、名前をみただけである程度の意味が伝わる・親の意図が伝わること…親が子供に干渉し過ぎるタイプかどうかを見るラインと捉えています。
自分がプレッシャーに思うような名前や現代でイメージの悪い漢字を使わず、親の想いがこもっていれば、子供は嬉しいんじゃないでしょうか?
また、親に相談して「いいじゃない」と言われたら、「良い名前なんだな」と自信を持ってください。

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普通のOLから、結婚をきっかけに仏教に興味を抱きお坊さんになりました。 ...
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名前も産みだす仕事

子供の名前をつけるとき、私も画数・意味などに悩み、実の両親や、配偶者等と口論するくらいにしました。私の場合、生まれて顔をみてから決めることにしましたので、時間的にも限られていました。そして、2週間ぎりぎりまで名無しのごん兵衛状態だったときがあります。こだわりだすときりがないもんです。多分、2週間という期限がなければ、まだ暫く続いていたかもしれません。

名前の付け方は色々有りますね。画数などを参考にしたり、お坊さんにつけてもらったり、恩師につけてもらったり。。。インドの風習では5つ名前をつけ、お坊さん、両親、夫婦の名前も候補にし、それを紙に書いて、蠟燭の下に置き、最後まで点いていたのに決めるとかというのがあります。

私の僧名ですが、卓阿といい、「阿」という字は、辞書にある意味は、おもねるとか、へつらうという意味なのですが、真言宗では、教主の大日如来様を表したり、命のはじまりをあらわす、阿吽の阿であり、他にも多様な意味をもつ言葉です。また、真言宗では、一字に千理を含むという言葉があり、言葉には色々な意味・力が備わっていると説きます。私の僧名のもうひとつ、「卓」は、俗名が卓也だったので、その名残です。僧名も俗名もそんなに変わらないのでとても気に入っている名前です。ちなみに僧侶は何回か名前を変えている人もいます。私は一度変えています。また、真言宗の宗祖、弘法大師空海様も幼名は真魚(まお)、出家して、教海、如空そして、空海と名付けられました。海と空が好きだったようです。出身が香川県の善通寺市なので、海に親しみがあったのでしょうか。空は、修行場の一つである高知の室戸岬にある御厨人窟(みくろど)から見える景色が空と海だけだったからかもしれません。

名前にはいろいろな思いがこもっていると思います。意味・字画も大事かもしれませんが、それに囚われること無く(本によって解釈も違うし)、思いを込めてつけて、名前をつけてあげるのがいいと思います。また、大きくなったらそのエピソードを話してあげるのもいいかもしれません。

いい名前が生まれますように。お体をいたわり、無事出産ができますように。

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おきもち

質問者からのお礼

ありがとうございます
参考になりました!
あまり画数や意味に囚われず、子供の将来も考え、名前の意味を自信を持って言ってあげられるような素敵な名前をつけたいとおもいます
産まれるまでにもう少し考えてみます

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ