十何年も前のことで悩んでいる
幼い頃に母から言葉の虐待をされて育ったのですが、
もうすぐ30だというのにまだそのことを根に持っていて、
自分が情けなく悲しくなります。
母とはきっちり話し合い、謝ってもらったし、
結婚後も週3で会ったり今ではとても仲が良いです。
あの頃の母は、結婚してすぐ同居になり、姑ともうまくいかなかったので
幼い私に八つ当たりをしていたのだろうと思います。
許したつもりだったのに、
最近、日常のちょっとしたストレスがかかると
あの頃のことを思い出しイライラしてしまいます。
「あの時ああ言い返せば良かった!!」
などとどうにもならないことを思って勝手に一人で怒ったりしています。
こんな自分が情けなく悲しいです。
私はどうすれば良いのでしょうか。
本当は母を心から許したいんです。
母が好きなんだと思います。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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習慣
そういうことはお坊さんにもよくありますよ。お母様を許してないから頭の中でリフレインするわけではありません。実際に会った時に仲良くできている以上、それは問題なく許しているんです。
ただ、人間の頭にはそうやって『妄想』しちゃいがちな習性があるんです。仏教語で煩悩というやつです。もう終わったことなのに、まるで今現在の問題かのように妄想してしまう。そして妄想が妄想を呼んでグルグルモヤモヤしてしまう。
お釈迦さまは「心はすぐに立ち騒ぐものだ。その心をしっかり調えることが大切だ」とおっしゃいました。そんなこと言うくらいだからお釈迦さまもきっとそうだったんです。大丈夫、あなただけがそうなるわけじゃないし、あなたに特殊なトラウマがあるからそうなるわけでもありません。誰にでもあることです。
じゃあどうやって心を調えるか?
まずは上に書いたことを心得て下さい。またいつもの妄想が始まったら、「これは妄想だ。」と認識できるようになるためです。
そしたら「あ、また妄想が始まってる」と気付いた時に「妄想を追いかけちゃダメ」とお坊さんが言っていたと思い出して下さい。無理に消そう消そうとする必要はありません。頭に1が浮かんだら2や3に膨らませず、1のまま眺めて既読スルーする感じ。
ネットの荒らしには返信しないのが鉄則なのと同じで、妄想に返信しない感じ。「こうしてやれ!」とも「自分が情けない!」とも返信しない。1のまま眺めて既読スルー。それを繰り返し繰り返しやって心の癖にしましょう。
できれば一度、お寺の坐禅会等に参加して身体で学びましょう。