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未来が怖いからこそ 貯金ができない

回答数回答 2
有り難し有り難し 15

いつもお世話になります。
私は今ある悩みを抱えています。それは、無駄遣いをよくするから 預貯金が今ひとつ伸び悩んでいます。 なぜそうなのかと言うと一言で言えば、未来が怖いからです。今は、そこそこ幸せにやってるけど これから先 貯金がいくらあっても足りないくらいの不幸が押し寄せて来るんではないかと不安になり じゃあ少しくらい無駄遣いしても幸せな今を楽しもうとしてしまうのです。
どうすれば、自分の未来を信じて生きることができるのでしょうか? 仏教の知恵を貸してください。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

信じてなくても、貯めるものは貯めちゃいましょう

ご相談読ませていただきました。
未来への不安というものは、誰しもが持つものでしょう。

まず未来をどう信じるかはさておいて、
実は仏教にも、収入をどう使っていくかを説いた部分があります。
なんというお経だったかはうろ覚えで申し訳ありませんが……
原始仏典に類するものだったかと思います。

収入の半分は仕事のために使い、
四分の一は自分の生活のために使い、
残りの四分の一を貯蓄しておきなさいと、
そんな話です。
教義や思想として云々ではなくて、
昔からの生活の知恵として、こういう考え方もあったのでしょう。

そして、この仕事のために使う、という部分。
これは仕事の運転資金とか必要経費ということだけではなくて、
これからの自分のために使うもの、と見てもいいでしょう。

「無駄遣い」という言い方をしていますが、
自分の経験のため、あるいは趣味のため、
仲間や同僚との交友関係のため、
そういった楽しく幸せな時間は、
決して無駄なものではないです。
限度は設けた方がいいでしょうけれども。

また、この先のことを考える上では、
インドでは仏教以前から、人生を四つの時期に分ける思想がありました。
学ぶ時期、働いて家族を養う時期、家を離れ静かに暮らす時期、
執着を離れて巡礼する時期、とかそんな感じです。

この考え方で言うなら、まだお若いのりよしさんは、
働き盛りの二番目の時期。
自分の未来を信じようが信じまいが、
今の時期にやるべきことを、しっかりやりましょう。

ちゃんと働いて。
ちゃんと遊んで。
ちゃんと貯めて。

今の生活に至る道は、過去の自分が作ってきたものです。
今の自分のためのこともして、
未来の自分のためのこともして、
両方やってしまえばいいんですよ。

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おきもち

sramana kaden
天台宗寺院の住職をしております。 占い師さんや西洋思想の方面にも知り合い...
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家族のために

家族や親戚、未来の家族など、他人を思い浮かべて、その方々に迷惑をかけないように準備すればよいと思います。
とはいえ、私もえらそうなことは言えません。
私は結婚していますが、
結婚したとき貯金が少なく、女性が憧れるような形のりっぱな挙式はできませんでした。
仕事が忙しかったのもあり、新婚旅行も行けませんでした。
なんとか引っ越して家財道具をそろえた、という感じだったのです。

たとえば、身内の方が亡くなったら最低限の葬式をする必要はあります。
そのような想定もしておく必要があります。
自分が急に病気やケガをして仕事を休まねばならない可能性もありますから、それも想定しておく必要がありますね。
諸行無常。
何があるかわからないのが人生。
結婚するつもりがなかったのに急に結婚することになった、という人も私の周囲にはいます。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

願誉浄史 和尚回答ありがとうございます

sramana 和尚回答ありがとうございます

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