世の中、評価とか評論とか比較とか、コメントとか色々ありますね。
それらに共通すること…「私から見るとね」という、一人称であることです。どれだけ「証拠」を挙げていたとしても、それをセレクトした目はやっぱり一人称。「私から見ると、この証拠は有用である」というフィルターを通過したからこそ、「証拠」として採用されているのです。
　ですから、（反面悲しいかな）何を言われても「俺から見るとね」という縛りを抜け出すことはできないのです。
　お釈迦様の説いたお経だって、「俺はこう聞いたんだけど」が乱立しました。だから、「このままじゃ、お釈迦様が何て言ったのか、将来わからなくなってしまう。これは困った」といって、みんなで集まって確認しあったというのです。みんなで聞いて「確かにそう言っていた」と認められて…それでも「私はこう聞きました」という断りを入れて始まっているお経は多いのです。
　ゆえに、彼の言葉も「俺から見ると、お前は心が狭い。真面目すぎるように見える」と言っているだけ。あなたが彼を信奉しているなら「そうだったのか。ガーン」となっても構いませんが、友達なんでしょ？であれば意見が違ったって構わないのではありませんか？
「お前から見るとそうかも知れないけれど、俺は嫌なの！」でお終いです。「お前が間違ってる」とか言い返す必要もない…というか、それこそ余計なお世話です。
　だいたい、「心が狭い」とか相当曖昧な言い方ですよ？「カッカするなよ」程度の気持ちだったんではないかしら。「鼻毛が出てるぞ」だったら切ったり抜いたりできるでしょうけれど、「お前感じ悪いな」程度ですから「悪かったな。でも嫌だったんだよ」でいいのです。
　ま、「縁を切る」というのも大げさだな、とは感じますが、それは私の感性でしかありません。「もう辞めてくれよ」とキレるという選択肢もあるのですよ？縁を切らなくても。

追記
　「お礼」欄の書き込み、読ませていただきました。結局「俺は間違っていない」と言って欲しいのですね。私の答えは「それでいい」なのですよ。「縁を切らなくても」は私の意見。「ま、あなた（佐藤）の意見はそうなんだね」でいいのです。「誰かに認められたい」はサピエンスらしい願いですが、「とにかく俺はイヤだった」だけで充分なのですよ。

佐藤良文

光圓寺

一般大学（一般的でもないが…）から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...

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